⒈
映画『国宝』
全国民、必見。
⑴
ヤクザの息子として生まれた主人公が歌舞伎の世界で人間国宝にな
⑵
作品テーマのひとつは以前に触れた映画『名もなき者』と同じ、才能≠人格です。
(不祥事多めの歌舞伎界はこのテーマと相性抜群ですね、苦笑)
ただ、才能と人格の比重は両作で異なり、
前者の『名もなき者』は
『音楽に真摯に向き合うノーベル文学賞受賞者が人としては欠落している』
と、ややネガティブ寄りの作風でした。
対して『国宝』は要所要所で圧巻の歌舞伎シーンが差し込まれ、
『人としては欠落しているが、
と思えるようなポジティブ寄りの作風で、
(努力に裏打ちされた)才能は人格を凌駕することを実感できる作りになっていました。
⑶
主人公にとって腫れ物でしかなかった隠し子と数十年ぶりに再会する、終盤。
幼少期の一時期、逢瀬のついでに会ってくれていただけの最低な父(=主人公)に、
娘「ここ(=人間国宝)に辿り着くまで、」
娘「私はあなたのことを一度もお父さんと思ったことがない」
娘「…」
娘「…でも、お父ちゃん、」
娘「舞台に立つお父ちゃんの姿を見ていたら、なんだかお正月が来たような、」
娘「私の知らない場所に招き入れてくれるような…」
娘「気付いたら、精一杯拍手していた」
娘「日本一の歌舞伎役者になれたんやね。ほんま、おめでとう」
父親を人として否定しながらも、才能に見惚れ、生き方を肯定してしまう、
この場面に今作の主張が凝縮されているのではないでしょうか。
⑷
芸能人の退場劇
①
才能のある人物については人間性まで美化・神聖化しがちな、日本。
幻想が崩れた時の反応も極端で、
ここ最近は芸能人が不祥事で表舞台から引き摺り下ろされてばかりです。
比較的軽度な不祥事でも容赦無く退場に追い込まれていて、
芸能人の退場劇が半ば悪趣味なエンタメと化しているようにも思えたり。
今の風潮が加速すれば、特別な才能は日本で見られなくなってしまうかも?
正直、この流れはあまり面白くない。
受け手側の大半の一般人は芸能人との日常的接点など持ち得ないのですから、
プライベートの人柄には目もくれず、
舞台上の才能だけを追い掛けていればよいのではないでしょうか?
②
そもそも、良き隣人が当然のように芸能界を目指すと思いますか? 苦笑
『類稀なる才能で勝負する芸能人の倫理観が普通なわけがない』
くらいの完璧を求めないスタンスで舞台上の姿だけを楽しむ人が増えるとい
(勿論、実際には人柄も優れた芸能人が沢山存在すると思います)
…そんな意味合いで、今、全国民に観てほしい作品でした。
⒉
吉本新喜劇
⑴
今月頭に劇場観覧した、天才・間寛平GM×辻本茂雄さんのゴールデンコンビ回。
まさに『国宝』でいうところの「お正月が来たような」公演でした。
物語のベースは『吉本新喜劇記念日2025・第二部』なのですが、
物語は申し訳程度で全編アドリブ祭りだから、まあ面白い。
60分笑いっぱなしで、気付けば精一杯拍手していました。
⑵
面白い場面ばかりでチョイスが難しいですが、一場面を抜粋。
うどん店・客役の寛平さんが『実際に』麺を一口食べて、
「このうどんには数千円の価値がある」と店主に告げる筋書きの場面。
ところが、寛平さんはうどんを一向に食べようとせず、店主役の辻本さんが、
辻本「さっきから一口も食うてないやないか!(苦笑)」
寛平「…、(お芝居用に準備された本物の)うどんが臭い…⤵」
辻本「ストーリーおかしなるやろ!(苦笑)」
寛平「うどんが臭いねん… ⤵」
辻本「ええから、早よ、食べろ!(苦笑)」
頑なに食べようとしない寛平さんに、
辻本「分かった、ワシが食わせたる」
辻本さんが寛平さんの腕をロックして無理矢理食べさせようすると
寛平「ほな、お前が食うてみいやっ!!」
と、寛平さんが(阿吽の呼吸で)逆ギレし、
今度は辻本さんの腕をロックして無理矢理食べさせようとする流れに。
二人はうどんを食すことを拒み合った後、
店員役レイチェルさんに食べさせようとしていました。
寛平さんはついに口にすることがないまま、脈略も無く筋書きに従い始め、
寛平「…、」
寛平「美味い! このうどんには数千円の価値がある」
辻本「食べてないのに何で分かんねん!(半笑) 不味いんちゃうんか!」
余談:祇園花月閉館について
閉館に至った経緯は知る由もありませんが、皆さん同様、喪失感でいっぱいです。
吉本新喜劇観覧の括りでは祇園花月こそが私の青春でしたから。
旅行気分を味わえる立地、気取りのない建物、舞台との距離感、緩んだ空気…、全てが最高でした。
NGKでは祇園花月の代わりにならないし、
京都に新劇場が出来れば代わりになる、というものでもありません。
でも、いつの日か祇園花月のような愛すべき劇場が誕生することを期待したいですね。
閉館までまだ2ヶ月弱ありますから、積極的に観覧します。
⒊
ドンキーコング バナンザ (7月17日発売予定)
⑴
Nintendo Switch 2
家電量販店の抽選で運良く当選しました。
とは言っても、マイニンを含む抽選落ちが十数回続いた後の話でして、
『それなりに努力した結果、
任天堂はSwitch2市場を初年度に確固たるものにすべく、
二重三重の転売対策を施しながら、生産を相当頑張っている印象です。
一部量販店では条件付きでの店頭販売も始まりましたし、
欲しい時にすぐ買える日はそう遠くないかもしれませんね。
⑵
ドンキーコング バナンザ
年間ベストゲームの可能性すら感じさせる、衝撃のダイレクトでした。
フィールドのほぼ全てを破壊できる新しい遊びに加えて、
物語面ではまさかのディズニー要素も。
めちゃくちゃ楽しそうです。
任天堂はSwitch2でのスペックアップを表層的なグラフィックに充てるのではな
新しい遊びや面白さに活用していますね。
⒋
oasis
オアシスと言えば、のアディダスとのコラボCM
↑マフィアかな?笑
⑴
今年限定の?復活公演がいよいよ間近に迫ってきました。
英大手銀行の試算によると、
今年のワールドツアーは英国だけで2千億円もの経済効果が見込まれるのだと
流石、老若男女に愛される国民的存在といったところです。
⑵
英国ポップミュージック史上の頂点に位置付けられるアルバムを2枚も生み出し、
また、キャリアを通して数多の名曲を生み出していて、
純粋に音楽が素晴らしい、オアシス。
ただ、
オアシスの歴史はギャラガー家のサーガでもあるのですよね。
⑶
名曲&マスト曲多過ぎ問題でライブではあれもこれも演奏されないでしょうが、
1~2曲程度はサプライズを期待したいところです。
Lyla
Part of the Queue
Bag It Up
サプライズ寄りの楽曲をほんの一部挙げてみました。
ライブで聴きたい曲多過ぎ問題です。