凄いものを観ました。
まだ4月ですけれど、国内年間最高試合最有力候補ではないですか?
⒈
当初の対戦相手が試合10日前に病気になり、
試合中止もあり得た中で急遽組まれた防衛戦。
日頃から近隣階級の世界王者を研究し続けられる挑戦者に対し、
王者・拳四朗選手は事前対策面では圧倒的不利だったと思います。
挑戦者オラスクアガ選手は前評判通りの強さ、以上に怖かったです。
前進しながら自然に強く鋭いパンチを繰り出していて。
勢いが衰える気配は無く、ドンピシャで当たれば一瞬で形勢逆転しそう…
オラスクアガ選手の好打が目立ち始めた中盤以降は祈るように観ていました。
拳四朗選手は勝者インタビューで「心が折れそうだった」
私なら留まる所を知らない猛攻に秒で心が折れたと思います。
⒉
対戦相手へのリスペクト
ハイペース・ハイレベルな打ち合いを制した拳四朗選手。
勝利後、
バトル漫画も格闘技も基本苦手分野としている私がボクシングを好むのは、
対戦相手へのリスペクトが全面に見られる『(命懸けの)スポーツ』だから。
醜い煽り合いなんて要らないんです。競技で魅せてもらえれば。
(海外には稀に心無い言動をする選手もいますけれど。苦笑)
⒊
アンソニー・オラスクアガ選手
日本のスポーツは代表戦だけ盛り上がる、とよく耳にしますが、
国・国籍を見て応援するボクシングファンはあまりいないのではないでしょうか?
魅力的な選手がたまたま日本人だった、アメリカ人だった、というだけで。
(その意味でも長谷川穂積さんの愛のある中立解説が毎回素晴らしいです。
「北斗の拳2~」の件だけ真面目かボケか天然か判断付き兼ねましたけど。笑)
王者と死闘を繰り広げ肉薄したオラスクアガ選手のファンになりました。
試合後インタビューの受け答えも紳士的でかっこいいです。
まだ6戦目で、いずれ世界王者になると思いますし、
世界王者にとどまらずスター選手になってほしいです。
⒋
拳四朗選手のスター性
拳四朗選手は名試合を量産しますね。
抜群のジャブで自分の距離を作れ、安全運転もできるのに、
勝負どころではリスクを負ってでも攻め切る点や
気の強さから相手に付き合い被弾してしまう危うさも魅力です。
バレラの異名『Baby Faced Assassin』は今の拳四朗選手にピッタリな表現かも。
これほどスター性のある選手、もっともっと多くの人に知られてほしい。
WBCは野球だけじゃないんです。
アマプラで見逃し配信が始まっていますので、
⒌
吉野修一郎選手
明日は同門の吉野修一郎選手がスティーブンソンに挑む大一番があります。
難攻不落の天才相手に一泡吹かせてほしいですね。
⒍
ネット配信について
⑴
ボクシングの地上波放送が激減し、ネット配信中心になりました。
気軽に見られる地上波放送は今でも人気拡大に絶大な効果があると思いますの
少し残念に感じています。
⑵
ネット配信への移行は時代の流れと受け入れるとして、
配信環境について思うことがあります。
少なくとも選手単位では配信サービスをある程度絞ってほしいのです。
この試合はA社、この試合はB社…
試合毎に入会手続きでパスワードを決め、支払方法を決め…
これでは新規ファンが増えず、益々マニアだけの競技になるのではないかと。
国内での試合はAmazon Prime (PPVはアリだと思います)、
海外での試合はWOWOWエキサイトマッチ、
といったように配信環境がスッキリしてくれると嬉しいです。