花月うどん店の大将で展代の夫・直之

クリーニング店の蒲島・まみ夫妻、息子の亜由貴

直之と展代の息子ヒロシに成り済ましている、詐欺師の新名

下手寄りに、借金取り役に扮した詐欺師・健太

6名。

 

展代が奥に権利書を取りに向かったところで、

本物のヒロシと赤ちゃんを連れたヒロシの妻・英子(服部ひで子)がやってくる。

 

二人は店の前で立ち止まり。

英子「あなた、なに冗談言ってるの?」

ヒロ「ここにおったらハゲるから!アセアセ

英子「なら、いいじゃない。散髪代も浮くしニヤリ」 笑い泣き

 

英子「幽霊かどうか、ちゃんと確認しましょ?ウインク

英子はヒロシと違って能天気な性格のよう。

英子「さあ、ハゲッツゴー!爆  笑」 笑い泣き

ヒロ「レッツゴーや!えーアセアセ」 笑い泣き

二人が入店する。

 

展代が権利書を持ち、奥から戻ってくる。

 

補足 

赤ちゃんはこの後かなり粗雑に扱われることになりますが、お芝居用の人形です。

 

英子「ヒロシさんのお母さんとお父さんは…?」

蒲島たちが展代と直之であることを教える。

 

英子が展代と直之の前に行き、

英子「失礼します」

展代・直之「…?」

 

英子が展代の肩を触る。

幽霊にしてはしっかりした感触があり、

英子「あれ?」

 

(ヒロシ→英子→←直之、の立ち位置で)

英子が直之の乳首を4回触り、

直之がピュッピュルッピュドンを決める。

ドンを言い終わるかどうかのタイミングで、英子がヒロシの方を振り返り、

英子「幽霊じゃないわニコニコ

直之「(ギャグを)無視すな!ムキーアセアセ」 笑い泣き

 

英子は直之に構わず、ヒロシに対し、

英子「幽霊がこんなしょうもないギャグするわけないニヤリ」 笑い泣き

直之「おいっ!ムキーアセアセ

 

ヒロシが恐る恐る展代に近づき、展代の『胸』を手のひらで揉むように触る。

ヒロシの子どもの頃の癖なのだろうか?

 

展代はヒロシに胸を触られるたび直之の『ピュッ』に似せた言い方で、

展代「ギュッ、ギュッ、ギュッ、ギュッ」

ピュッピュルッピュッドン!の言い方で、

展代「ギュッギュギュッギュ ギュッギュギュッギュ ギュッギュギュッギュ、」

ドンは言わず、ドンのタイミングでヒロシの頭をバン!と思い切り叩き下ろす。

ヒロ「痛ーっ!ガーンアセアセ

本当に痛そうな、ヒロシ。

 

展代の方も叩いた手を押さえながら、

展代「私の手も痛かった!(苦笑)アセアセ」 笑い泣き

 

展代「何、触ってんねん!ムキーアセアセ

 

ヒロ「オカン、生きてた!?びっくり

展代「あんた、誰ですの!?えー

ヒロ「一人息子のヒロシや!アセアセ

展代「何言うてんの?えー ヒロシはこっち(=新名)」

ヒロ「その人は霊媒師でしょ?キョロキョロ

 

展代「ヒロシがこんな禿げてるわけないえー

直之「そうや、ヒロシは禿げてないぞえー

カバ「こんなクソハゲに子供がいるわけがないえー

まみ「…、ハゲッ!!えー」 笑い泣き

 

ヒロ「シンプル!タラー」 笑い泣き

 

『オギャーえーん

英子が横抱きしている(おくるみの)赤ちゃんが泣き始める。

 

英子「泣き止まない。あなた、抱いて?」

英子がヒロシに赤ちゃんを渡し、ヒロシがあやすが泣き止まない。

 

ヒロシはなぜか健太に赤ちゃんを渡す。

健太「ミルクですよーニコニコ

健太が赤ちゃんを胸毛だらけの胸に押しつける。

『オギャー笑い泣き

 

健太が新名に赤ちゃんを渡し、新名が横抱きすると、

『キャハハハ爆  笑

赤ちゃんが笑い出す。

 

新名の隣に立っていた英子が新名に寄り添い、

英子「さすが、あなたねおねがい」 笑い泣き

ヒロ「(旦那のヒロシは)俺や!びっくりアセアセ

ヒロ「英子はいつも間違える!えー」 笑い泣き

 

展代が本物のヒロシに対し、

展代「さては身内に成りすまし、金品を騙し取る詐欺師ね!プンプン

展代「あんた、警察に電話して!プンプン

 

健太「警察はだめ!アセアセ

 

しかし、直之は警察に連絡してしまった。

 

 

花月うどん店の展代・直之夫妻

クリーニング店の蒲島・まみ夫妻、息子の亜由貴

直之と展代の息子ヒロシに成り済ましている、詐欺師の新名

借金取り役に扮した詐欺師・健太

本物のヒロシ夫妻(と、おくるみ赤ちゃん)

10名。

 

直之からの連絡を受け、早速、警察官の泰秀とほたるが現れる。

親泊「詐欺師を逮捕しにきました!プンプン

 

新名と健太が観念した表情をするが、泰秀は亜由貴に対し、

親泊「逮捕する!プンプン

全員「えっ?」

カバ「どうしてうちの亜由貴を逮捕するんですか?」

親泊「この男は息子さんではありません。亀井ススムですプンプン

 

ほたるが手配書を広げると亜由貴の顔が現れる。

 

亀井は亜由貴に成り済まし、蒲島家の金品を奪い取ろうとしていた。

 

注記 

亜由貴は偽者で、詐欺師・亀井ススムと判明したため、

以後、偽亜由貴については亀井と表記とします。

 

亀井「バレたらしゃあないな!えー

亀井が展代を人質にし、上手端に移動。

他の全員が入り口付近に移動し、対峙する。

 

ここで、亀井にアクシデント発生。

台本上はテーブルに置かれた包丁を手にして脅すはずが、

包丁が見当たらない。

展代も慌て、テーブルに置かれたハタキを客席に見えないよう亀井に渡す。

 

亀井は普通にハタキを持ち、

亀井「このババアを殺されたくなかったら、逃走用の車を用意せえ!(半笑)」 笑い泣き笑い泣き

展代「怖い、(ハタキについた)ハウスダストが…アセアセ」 笑い泣き笑い泣き

展代に急遽アレルギー持ちの設定が加わる。

 

補足 

台本上は、展代が幽霊風にはんぺんを額に付けて現れる場面で

包丁を持ちながら現れ、包丁をテーブルに置く決まりでした。

 

健太が新名に対し、皆に聞こえないように小声で、

健太「兄貴、今のうちに逃げましょ!アセアセ

新名「でも、お母ちゃんが…!アセアセ

健太「何、気持ち入ってんすか!アセアセ

 

新名が警察官の泰秀たちに対し、

新名「なんとかしてください!アセアセ

親泊「警察呼んできます!アセアセ

泰秀とほたるが逃げるように去っていった。

新名「あんたらや!アセアセ

 

直之が前に出て、亀井に対し、

直之「展代を放してくれ!アセアセ

直之「展代はハウスダスト症候群で大きな病院に通ってるんや!」 笑い泣き

展代のアレルギー設定を広げる、直之。

 

亀井「それ以上、近づくな!プンプンアセアセ

ハタキを直之に向ける、亀井。

 

直之「俺はこう見えてもな、近所では評判の、『悪い人』なんやニヤリ

直之「ヘルニア」

直之「痛風」

直之「花粉症」

亀井「体が悪いんかい!タラー

 

直之「許さんぞプンプン

直之が亀井に殴り掛かろうとするが、ヘルニアで腰を押さえる。

直之が亀井を蹴ろうとするが、痛風で足を摩る。

直之が再度亀井に殴り掛かろうとするが、花粉症で目を擦る。

擦り終えた後、亀井を見る。

 

直之は亀井に背を向け、皆のもとに戻りながら、

直之「分かった。あいつは小さい堤真一やニヤリ

亀井「いつ、一番絞り飲んだ!?(苦笑)」

亀井「堤真一はかっこいいから、言われても悪い気せえへんわ。(苦笑)」

 

新名が前に出て、亀井に対し、

新名「待て!プンプン

新名「お母ちゃんを放せ!」

 

亀井「それ以上、近づくな!プンプンアセアセ

ハタキを新名に向ける、亀井。

 

新名「俺はハウスダスト症候群ちゃうから、なんも怖ないぞ。(半笑)」 笑い泣き笑い泣き

すると、亀井がようやくハタキを逆に持ち、凶器となり得る柄

新名「お母ちゃんを放せ!」

新名が近づき、亀井がハタキの棒で新名の腕を殴る。

新名がよろよろと後退する。

新名「…っ!アセアセ

 

『オギャーえーん

赤ちゃんが泣き出す。

 

英子が吉本新喜劇の川畑座長の出ギャグ風に、

英子「いないない、カー!(川畑座長顔)」

と赤ちゃんを笑わせようとするが、川畑座長顔では泣き止むはずがない。

 

カバ「貸して?」

蒲島が英子から赤ちゃんを受け取り、頭上に掲げ、

カバ「高い、高い」

今度は腹に引っ付け、

カバ「柔らかい、柔らかい口笛

だが、赤ちゃんは泣き止まない。

 

健太「貸して?」

健太が蒲島から赤ちゃんを受け取り、

健太「寒いんやな?」

と、レスリング服と胸毛だらけの胸の間に赤ちゃんを入れようとする。

だが、赤ちゃんは泣き止まない。

 

泣き止まない赤ちゃんに苛立つ、健太。

赤ちゃんを揺さ振り始める、

健太「もうっ!!ムキーアセアセ

と、赤ちゃんの育児を放棄するように、赤ちゃんを上空に投げる。

 

展代を人質にしていた亀井が慌てて走り、赤ちゃんをキャッチする。

亀井「こんなことしたら余計泣いてまう!びっくりアセアセ

健太の行動に呆れ怒る、亀井。

 

しかし、赤ちゃんの反応は

『キャハハハ爆  笑

赤ちゃんが泣き止んだ。

 

亀井は根っからの悪人ではないことが垣間見える。

 

展代「今よ!」

展代はマキザッパで亀井を思い切り連打する。

亀井「痛い、痛いっ!アセアセ

 

警察官の泰秀とほたるが都合良く現れる。

親泊「そこまでや!プンプン

 

新名はマキザッパで展代を思い切り連打する。

新名「包丁忘れんな!(半笑)」 笑い泣き笑い泣き

 

亀井が逮捕された。

 

 

その12に続く