盗人の裕と敦史
女将・友見
女将の娘・美優
刑事・椎森
四名。

瀧見の提示した小切手を証拠品として預かる、椎森。


友見が美優を心配し、
友見「美優、大丈夫?」
美優「ごめんなさい。私のせいで権利書を奪われるところだったショボーン
友見「謝ることないのよ照れ
椎森「美優ちゃんが帰ってきてくれて、天国のアイツも喜んでると思うよ照れ
椎森の言葉に美優が涙ぐむ。

美優の涙を見た敦史が
奥重「美優ちゃんが泣いたら、お父さん、悲しむと思うよニコニコ
裕も美優に何か声を掛けようと、
吉田「美優ちゃん、人っていうのはニコニコ、」
吉田が言い切る前に、
美優「みなさん、ありがとう!おねがい」 笑い泣き
吉田「まだ喋ってる!アセアセ」 笑い泣き

美優が友見に対し、
美優「これからは旅館とお母さんを支えられるよう頑張るおねがい
友見「ありがとう照れ

友見と美優の親子関係も昔に戻ることができた。

 

 

美優のために犯人に立ち向かうとした裕と敦史に、友見が感謝する。

友見「お二人とも、ありがとうございます照れ

吉田「いえ」

 

西郷の壺を黒ボストンバッグに入れている裕たちは

刑事・椎森がいるこの場から一刻も早く立ち去りたく、

吉田「急いでますんで…、宿泊代は3万でしたね?」

裕が3万を払い、テーブル付近に置かれた黒ボストンバッグを手にする。

 

すると、椎森が裕たちに声を掛ける。

椎森「そのバッグは私のもので、私が間違えたみたいなんです」

椎森「それでですね…」

椎森が自分の持つ(本来裕のものである)黒ボストンバッグを開き、

椎森「これが入っていたんです」

と、西郷の壺を取り出す。

 

友見「うちの壺!びっくり

美優が棚に置かれた壺を見て、

美優「でも、あるわよ?キョロキョロ

 

友見「そう言えば、昨日『譲って』って言われた」

美優「昨日帰ってきた時、壺で変なこと(=ハンバラバー!)してた」

 

椎森が裕たちに質問する。

椎森「なぜ同じものがカバンに入っているのか、説明してもらえますか?えー

吉田「あのー…アセアセ

椎森「はっきり言ってもらえますか!えープンプン

根が優しい裕はあっさり観念し、

吉田「偽物と交換しました」

奥重「アニキ…!びっくり

 

椎森「署で詳しく聞かせてもらうえープンプン

 

犯人を連行した岩崎が戻ってくる。

 

岩崎が椎森に尋ねる。

岩崎「壺の件は?」

椎森「こいつら(=裕・敦史)が偽物と入れ替えて盗もうとしてたみたいやえー

 

岩崎「窃盗容疑で逮捕する!プンプン

岩崎が裕たちに手錠を掛けようとすると、

友見「待ってください!アセアセ

岩崎「…?」

友見「私が交換しましたニコニコ

吉田・奥重「…!」

 

友見「旅館を守ってくれたお礼ですニコニコ

美優「そやった!ニコニコ

美優「うっかりしていました。私達を守ってくれたお礼ですニコニコ

吉田「女将さん、美優さん…」

 

椎森「…、じゃあ仕方ないなえー

 

(玄関付近に椎森→岩崎・裕・奥重、のポジションで)

玄関付近にいる椎森が岩崎を呼ぶ。

椎森「岩崎(、行くぞ)えー

岩崎「はい」

 

次の瞬間、岩崎が裕と敦史に対し、

岩崎「窃盗容疑で逮捕する!プンプン」 笑い泣き

 

椎森「ちゃうちゃう!アセアセ

 

椎森が岩崎を呼び、状況を説明する。

椎森「二人は壺を盗もうとしていたアセアセ

椎森「でも、旅館のピンチを救ったアセアセ

椎森「だからっ!アセアセ

椎森も刑事として「見逃す」と明言するわけにもいかない。

 

岩崎「あっ、分かりました」

椎森「分かった?」

 

次の瞬間、岩崎が裕と敦史に対し、

岩崎「逮捕や!プンプン」 笑い泣き

 

椎森「ちゃう!アセアセ

 

椎森が岩崎を呼び、状況を説明する。

椎森「二人が旅館のピンチを救ったアセアセ

椎森「だから、女将さんたちはっ!アセアセ

 

岩崎「そういうこと…!」

椎森「そういうことや!えーアセアセ

 

次の瞬間、岩崎が裕と敦史に対し、

岩崎「逮捕や!プンプン」 笑い泣き

 

椎森「ちゃう!アセアセ

 

椎森が岩崎を呼び、状況を説明する。

椎森「女将さんたちはな!アセアセ、」

椎森「二人の犯行に目を瞑って、壺をプレゼントしたことにしたんや!アセアセ

岩崎の理解力の低さから全て説明せざるを得ない、椎森。

 

次の瞬間、敦史が椎森に尋ねる。

奥重「刑事さん、刑期はどれくらいですか?」 笑い泣き笑い泣き

椎森「だからっ!アセアセ」 笑い泣き笑い泣き

 

椎森が敦史の元に駆け寄り、

敦史の両顎にたっぷりある肉を両手でペタペタと触る。

椎森「だからーっ!!アセアセ」 笑い泣き笑い泣き

 

ペタペタされる側の敦史は

敦史「恥ずかしー(半笑)」 笑い泣き

吉田「ペタペタやめてください!(半笑)」 笑い泣き

椎森「こっちもなかなか上手く進まんから、テンパって…アセアセ

 

汗だくの椎森に、

吉田「これで汗を拭いてください。(苦笑)」

と、腕に巻かれている友見のハンカチを渡す。

椎森「きたねーな!えー

友見「私のハンカチよ!?(半笑)」 笑い泣き

 

椎森と岩崎は裕たちを見逃し、去っていった。

 

 

その9に続く