下手玄関付近に盗人の裕・敦史、女将の友見、

上手端に共謀する行人・大黒・健太・瀧見・湯澤、人質の美優、

吉本新喜劇の一般的な人質場面が出来上がる。

 

大黒「権利書をこっちに寄越せ!プンプン

大黒「さもないと、こいつがどうなってもしらんぞ!ムキー

と、大黒がドスを美優の顔に近づける。

美優「キャーッ!ガーンアセアセ

 

友見が裕たちに助けを求める。

友見「お願いします!、助けてください!アセアセ

 

裕が前に出て、大黒たちに対し、

吉田「人質やったら俺が代わる! その子を解放してくれプンプン

 

裕が大黒に少しずつ近づく。

大黒「それ以上、近づくなアセアセ

裕が近づきすぎて、ドスで腕を斬りつけられてしまう。

吉田「…っ!アセアセ

斬られた前腕肘付近を押さえながら、ふらふらと下手に戻ってくる裕。

 

奥重「おい!、斬ることないやろ!プンプン

大黒たちに怒りを向ける、敦史。

 

敦史が裕のもとに駆け寄り、椅子に座らせる。

奥重「アニキ、消毒せな!アセアセ

奥重が焼酎の一升瓶が置かれた棚を見て、

奥重「あれや!」

 

奥重が一升瓶を手にし、胡座を組み、焼酎を飲む。

裕の傷口に吹きかけるのかと思いきや、グビグビと飲み続け、

奥重「はぁ~、美味しいチュー照れ」 笑い泣き

吉田「消毒ちゃうんかい!アセアセ

奥重「コロナの時期なんで無理ですタラー」 笑い泣き

吉田「ゴクゴク飲んどったぞ?」 笑い泣き

 

吉田「止血しないと。ハンカチか何か…」

友見がハンカチを取り出し、敦史に渡す。

敦史「アニキ、拭いていいですか?」

吉田「おうっ」

すると敦史が傷口ではなく自分の額を拭く。 笑い泣き

吉田「どこ拭いとんねん!アセアセ」 笑い泣き

 

敦史は額を拭いたハンカチで裕の傷口を縛ろうとする。

吉田「汚いなあ! 大丈夫か!?」 笑い泣き

 

敦史が裕の手首にハンカチを巻き始める。 笑い泣き

吉田「もっと上や!(苦笑)」

 

奥重「もっと上…」

敦史が今度は裕の首をハンカチで絞めようとする。 笑い泣き

吉田「死んでまうわ!アセアセ」 笑い泣き

吉田「ここ(=前腕肘付近)や」

 

敦史が傷口をかなりキツめに絞めようとする。

吉田「絞めすぎや!(苦笑)」 笑い泣き

すると、敦史が逆ギレする。

奥重「やったことないんすよ!プンプンアセアセ

奥重「人質代ろうとして斬られた人を止血するなんて、やったことない!」 笑い泣き笑い泣き

 

敦史は特殊な状況下での止血をなんとか成功させた。

 

 

敦史が裕に対し、

奥重「アニキ、任せといてください!」

 

敦史が大黒の前に出て、大黒に対し、

奥重「お前はもうええニヤリ

敦史「小さい奴来いニヤリ

しかし、行人も健太も瀧見も小柄で、

敦史「、全員小さいけど。(苦笑)」 笑い泣き

 

行人が前に出てきて、納得する敦史。

敦史の言う『小さい奴』は行人のことだったよう。

奥重「女子を騙して人質にして刃物をちらつかせる。最低やプンプン

奥重「俺が懲らしめたるわ」

行人「やるっちゅうんかニヤリ

奥重「ひょろひょろが無理すんなニヤリ

行人「俺のことがひょろひょろに見えるんニヤリ

奥重「『見えるんけ』ってどこの人や? 『け』ってニヤリ

奥重「、けっけけーのけー!口笛」 笑い泣き

ウケるウケない関係なく、自由に発言する敦史。

全員「…(苦笑)タラー

 

行人「見せたるわ。見て驚くなよ?ニヤリ

奥重「誰が驚くか!ニヤリ

行人が客席に背中を向けて服を脱ぎ、客席の方を向くと

ボディービルダーらしい鍛え上げられた身体が露わになる。

お腹も綺麗なシックスパックになっていて、

吉田「バキバキやないか!(苦笑)」 笑い泣き

 

行人が客席を意識し、さまざまなポージングをするが、

決めポーズは全て同じで、

吉田「一種類しか無いんか!(苦笑)」 笑い泣き

 

行人の身体付きを見た裕が敦史のことを心配する。

吉田「敦史、大丈夫か!?」

 

奥重「大丈夫です。中国で修行してたからニコニコ

吉田「いつ?」

奥重「2歳の時ニコニコ」 笑い泣き

吉田「2歳!?」

奥重「記憶無い。でも、功夫を見たと思う」 笑い泣き

吉田「あかんやないか!アセアセ」 笑い泣き

 

敦史は行人に対抗し、客席に背中を向けて服を脱ぎ始める。

吉田「大丈夫?キョロキョロ

上半身裸になると、ベルトラインから肉が下に垂れるほどダルダルで、

吉田「背中がもうあかん!(半笑)」 笑い泣き

 

かつ、白のコルセットがズボンからはみ出して見える。

吉田「コルセット外してくれ。(苦笑) 痛々しい」 笑い泣き

奥重「、ヘルニア。(苦笑)」 笑い泣き

 

敦史が客席の方を向くと、だらしない身体が露わになる。

相撲取りのような張りのある太り方ではなく、

セルライト状のお腹になっている。

吉田「ダルダルやないか!(半笑)」 笑い泣き

 

敦史は腹部を両手で中央に集め、シワでシックスパックを表現する。

吉田「脂肪ぎゅっとして、なんしてんねん!(半笑)」 笑い泣き笑い泣き

 

奥重が行人に対し、

奥重「びびったやろニヤリ

吉田「ある意味びびったわ。(苦笑)」 笑い泣き

 

奥重「アニキ、あいつ(=行人)倒していいですか?ニヤリ

吉田「いける!?(苦笑)」 笑い泣き

 

奥重が行人に殴りかかるが、行人の強烈なストレートを浴び、

一発で仰向けに倒れる。

奥重「気持ちいい〜口笛チュー」 笑い泣き

(これはダメなやつだ!)

 

ダメージの見える敦史だが、仰向け状態から辛そうにうつ伏せになると、

大事MANブラザーズバンド『それが大事』を歌いながら、

なんとか起き上がろうととする。

奥重「♪負けない事っアセアセ

身体を起こしかけた敦史だがダメージで身体を支えられず、倒れ込む。 笑い泣き

吉田「ヘルニアってこと?」 笑い泣き

 

奥重「♪投げ出さない事っアセアセ

身体を起こしかけた敦史だがダメージで身体を支えられず、また倒れ込む。

 

奥重「♪逃げ出さない事っアセアセ

身体を起こしかけた敦史だがダメージで身体を支えられず、また倒れ込む。

 

奥重「♪信じ抜く事っアセアセ

ようやく敦史が立ち上がる。

 

敦史が行人に近づきながら

奥重「♪ダメになりそうな時 それが一番大事ー」

で、行人に対し、120度頭を下げて謝る。 笑い泣き

吉田「謝んのかいっ!アセアセ」 笑い泣き

 

敦史が裕のもとに逃げ戻ってくる。

奥重「アニキ、あんな奴に勝てるわけないでしょ!ガーンアセアセ」 笑い泣き

 

様子を見ていた大黒が怒鳴り声を上げる。

大黒「ふざけんなっ!ムキー さっさと権利者渡せ!」

 

ここまで事態に進展は見られず。

 

 

膠着状態。

 

そこに、刑事の椎森・岩崎が戻ってくる。

椎森「すいません。カバンを間違えたみたいで」

 

人質になった美優を見た椎森たちが驚く。

椎森「えっ!?、どういうことですか!?」

すると、敦史が椎森の前に立ち、椎森の頭を太鼓のように軽く叩く。

奥重「♪ポンポンポンポン ポンポポポン口笛

吉田「なんしてんねん!(半笑)」

椎森「えっ!?、美優ちゃんの彼氏が悪人で美優ちゃんを騙してた!?」

椎森「彼氏とリゾート会社と借金取りがグル!?」

椎森「ほんで、権利書を奪おうと美優ちゃんを人質にして脅迫してる!?」

吉田「今のでなんで分かんねん!?」 笑い泣き  

 

岩崎「先輩、自分があいつらを懲らしめにいきます!プンプン

椎森「岩崎、感情的になるな」

椎森「あいつら(=大黒たち)にもここまでするに至った理由があるはずや」

椎森「悪い奴は山ほど見てきたけど、あいつらは本当の悪人には見えん」

椎森「俺、あいつらのこと信じるわニコニコ

岩崎「先輩…」

 

椎森が両手を上げ、大黒にゆっくり近づく。

椎森「一人の人間として聞きたいプンプン

椎森「なんでそんなことしたんや?」

 

椎森と岩崎の話を聞いていた大黒が心を許し、理由を打ち明ける。

大黒「それはショボーン、」

大黒が理由を話し始めた瞬間、椎森が井上尚弥選手ばりの鋭いステップで動き、

豪快な一撃で大黒を殴り倒す。 笑い泣き笑い泣き

信じるどころか騙し討ちを狙っていたようだ。

 

健太・行人・瀧見と一撃で倒し続ける、椎森えーニヤリ

女性の湯澤もお構い無しに一撃でKOする。 笑い泣き笑い泣き

吉田「滅茶苦茶や!アセアセ」 笑い泣き

 

高速でアリステップを披露する、椎森えーニヤリ。 笑い泣き

その動きから運動神経がズバ抜けていることが分かる。

 

椎森の動きに惚れ惚れする、敦史。

奥重「(僕の)師匠かも…おねがい

 

奥重「師匠!おねがい

敦史が椎森に近づくと、椎森が敦史を豪快に殴り倒す。 笑い泣き笑い泣き

またアリステップを始める、椎森えーニヤリ。 笑い泣き

吉田「一番やばい奴や!アセアセ」 笑い泣き笑い泣き

 

とにかく、椎森のおかげで犯人たちが無力化された。

 

岩崎が犯人たちに対し、

岩崎「なんやかんやで逮捕する!プンプン

吉田「罪状言え!」

 

岩崎は裕の声は無視して、犯人たちに対し、

岩崎「手ー繋げ!プンプン

吉田「手錠でしょ!?」

今度は岩崎が裕の声に応じて、

岩崎「休暇中で持ってなくて」

吉田「ああ」

 

岩崎が先導する形で大黒・健太・行人・瀧見・湯澤が連行される。

岩崎「さっさと歩け!プンプン

 

すると、なぜか全員バレエのステップで捌けていった。

吉田「白鳥の湖になってるやん!」

 

 

その8に続く