⒒
⑴
うどん屋店主・岳夫
アルバイト・まりこ
TV局ディレクター・諸見里
カメラマン・横地
音声・松元
アーガイルヤクザ・辻本
辻本の子分・住吉
七名。
ヤクザの辻本が信濃たちを本気で恐喝する場面に。
テーブル席を蹴り飛ばし、物を散乱させ、
辻本「慰謝料100万、払わんかい!」
辻本「店めちゃめちゃにするぞ!」
その裏で住吉が散乱したテーブル席を元に戻すはずが動きが遅く、
片付けが始まった段階で辻本が背後の住吉を見て、
辻本「何片付けとんねん!…、ちゃんと片付けろや!(苦笑)」
住吉がテーブル席を元に戻すのを待ってから、
辻本「なんで片付けてんのや」
住吉「アニキがいつも綺麗にしとけって言うから」
辻本「それは事務所の話や! 今は脅す時や」
辻本「もうちょっと心通じ合おうや、…まだ、
」
⑵
辻本「ヤマト、こいつらビビらせたれ」
住吉「任せといてください」
辻本が信濃たちに対し、
辻本「こいつ(=住吉)が本気出したら痛い目に遭うぞ?」
住吉が前に出て、
住吉はヌンチャクを取り出し、
ブルース・リーのように…とまではいかないが器用に回し始める。
回しながら、信濃に対し、
住吉「早よ100万払え!、アンッ」
脇にヌンチャクが当たり、感じてしまった様子。
信濃「なに?(苦笑)」
住吉「敏感なんじゃ!」
辻本は腕を組み苦笑いしながら見ているが、
住吉が何度も脇にヌンチャクを当て、「アンッ」と声を出す。
信濃「『アンッ』が気になって話が入ってこない。(苦笑)」
住吉「よっしゃ。声を出さずにヌンチャク回したろうやないか」
脇に当たる前にヌンチャクを止め、ほっとした表情をする、住吉。
全員「…」
このヌンチャク止めを何度か繰り返した後、
住吉が辻本のもとに行き、
住吉「アニキ、あいつらビビってますわ」
辻本「ある意味、ワシもビビったぞ。(苦笑)」
辻本「もうええ! 下がっとけ!」
と、辻本が住吉の脇付近を押すように下がらせる。
普通に下がる、住吉。
辻本「触ったら、『アンッ』言うんちゃうんか!(苦笑)」
住吉「…」
⑶
辻本「さっさと100万払えや!」
横地「僕らは当たってません!」
松元「そっちが勝手に因縁つけてきてるんでしょ!」
すると、諸見里が前に出て、
諸見「彼らはやっていないと言っていましゅ! 僕は彼らを信じましゅ!
諸見「帰ってくだしゃい!」
横地「諸見里さん!」
松元「ディレクターの鏡です!」
辻本が『ディレクター』の言葉に反応し、また撮影機材を見て、
辻本「もしかして、お前らTV局の人間か」
辻本「ほな、一番上の人間と話させてもらおうか。」
諸見「…!」
プロデューサーの話が出ると、諸見里の表情が一変する。
諸見里は佐藤から管理不十分でD失格の烙印を押されることを恐れ
横地と松元に対し、
諸見「さっさと払えや!」
横地・松元「えっ!?」
横地・松元「やってません!」
諸見「100%やってないって言い切れるのかな?」
自分の立場を死守することが全てで、
部下のことなどなんとも思っていない、諸見里。
⑷
(住吉・辻本→←諸見里・横地・松元←岳夫・まりこ、
幸恵が飲料缶の入ったビニール袋を持ち買い出しから戻ってくる。
幸恵「戻りました」
幸恵が諸見里の辺りまで戻ってきて、非常事態であることに気付く。
幸恵「えっ?、何?」
信濃「実は…」
岳夫が幸恵に状況説明する。
すると、幸恵が辻本たちに近づき、
幸恵「スマホを見せてもらっていいですか?」
住吉が幸恵にスマホの画面を見せる。
が、住吉は自分の方に画面を向けていて、
幸恵「逆…。見えない」
住吉が慌てて画面を幸恵に向ける。
幸恵が画面を見て、
幸恵「本当ですね!」
幸恵「これは慰謝料も仕方ないです」
幸恵「でも、その前に専門店に修理しに行きませんか?」
幸恵「これくらいならデータは大丈夫かもしれません」
幸恵「いえ、疑っているわけじゃないんですよ?」
幸恵「最近、
幸恵「警察を呼んで、」
すると、辻本がセーラー服姿の幸恵に対し、
(他回と比較の上で)完全アドリブで
辻本「言うのう!、コスプレねえちゃん」
幸恵「えっ?(半笑)」
信濃「高校生です!(半笑)」
辻本「えっ?、コスプレねえちゃんやろ?」
幸恵「高校生です。(苦笑)」
辻本「まあ、ええわ」
辻本「」
辻本「そこに大事なデータが入ってたんや」
すると、住吉が慌てて辻本に、
住吉「アニキ、iPhoneやからSDカードは入らないです!」
辻本「なんで言うねん!」
辻本「まあ、初対面やからしゃあないな」
辻本「この後、反省会や」
⑸
機転を利かせた幸恵の行動で住吉が墓穴を掘ったため、
横地たちから慰謝料を取ることを諦める、辻本。
警察に通報されないよう、穏便に済ませようとする。
辻本「ほな、帰りますわ」
住吉の後を辻本が歩く形で二人が去っていく。
下手端で立ち上まり、歌い出す。
辻本「♪俺はワル」
住吉「♪俺もワル」
住吉が先に下手袖に去ろうとして、
辻本「どこ行くねん!」
と腕を引っ張り、客席から見て自分の前に立たせ、
辻本「♪二人ワル」
で、
辻本は上半身を左
二人でY字のポーズを決める。
レジェンドと新人同然の若手座員がニコイチで大きな盛り上が
拍手喝采の中、去っていった。
⑹
詐欺師を撃退した幸恵に横地と松元が感謝し、尊敬の目を向ける。
その様子に苛立ちを隠せない、諸見里。
諸見里が意地悪そうに幸恵に対し、
諸見「ジューシュ(=ジュース)は?」
幸恵「買ってきました!」
幸恵がビニール袋からテーブルへと飲料缶を出しながら、
幸恵「横地さんのコーヒー」
幸恵「松元さんのコーラ」
幸恵「諸見里さんの『ザ すだち』」
すると、諸見里がもしもの場合に用意していた策を発動。
諸見「僕が飲みたかったのは、すだち微炭酸の方なんやけど」
幸恵「それも買ってきました!」
幸恵がビニール袋から『すだち微炭酸』を2本取り出し、
諸見「…!」
信濃「完璧や!」
すると、諸見里が顔だけ客席の方を向いて、
諸見「やばぁいねー!!」
信濃「(やばいん、)お前やないか!」
暗転
その10に続く