(第三景)


新郎・祐貴
祐貴の親友・レイ
幸恵の亡き祖母で幽霊の友見
三名。

ちゃぶ台には結婚式用の料理が並べられている。

ちゃぶ台を囲むように祐貴が下手側に、友見が奥側に、レイが上手側に座っている。
レイ「いよいよ、本番当日やな!爆  笑
祐貴「呑気やなあタラー


祐貴「どうしよう? 幸恵、帰ってきてから一言も口を利いてくれへんタラー
レイ「誤解を解こう」

友見『あかん、昨日のこと思い出したら…(涙)』
祐貴「泣いてばかり!」

友見を認識していないレイは自分が言われたと思い、
レイ「泣いてない、泣いてない!爆笑」 笑い泣き

レイ「この顔のどこが泣いてんの!?爆  笑 怖い、怖い!アセアセ

友見『わぁーっ!!えーん(号泣)』
友見がちゃぶ台に突っ伏し、号泣する。
祐貴「わっ!ガーンアセアセ
友見の大声に祐貴が驚く。
友見を認識していないレイは祐貴が突然叫んだと思い、
レイ「何、急に!ガーン 怖い、怖い!アセアセ」 笑い泣き


タキシード姿の耕一を始め、結婚式用の服装に着替えた泰枝・綾・健太が
上手端通路から現れる。
耕一が祐貴に対し、
耕一「結婚式の準備はできたか?」
祐貴「はい…タラー
誤解で幸恵と喧嘩しているため、歯切れが悪い、祐貴。


花月ブライダル社員を名乗る詐欺師の吉田・小西が上手端通路から現れる。
吉田「準備ができましたニコニコ

友見『この二人はプンプンアセアセ、』
友見が祐貴に対し、吉田・小西が詐欺師であることを伝えようとするが、
上手端通路を見る吉田の言葉が被さってしまう。
吉田「どうぞ!爆  笑

♪ピロリン
着替えの効果音の後に現れたのは、幸恵ではなく、幸恵の祖父・朗功。 笑い泣き
祐貴「お爺ちゃんかい!タラー

吉田「お爺さんのトイレが終わりましたニコニコ


吉田「改めましてニコニコ

吉田「どうぞ!爆  笑

♪ピロリン
着替えの効果音の後に、ウェディングドレス姿の幸恵が現れる。

耕一「結婚、おめでとう照れ
泰恵「おめでとう照れ
あや「Congratulations!キラキラ
健太「ぐすーじさびら口笛

幸恵「…ショボーン
幸恵「やっぱり結婚は無理!」
祐貴に愛人がいると勘違いしている、幸恵。
祐貴「幸恵、話を聞いてくれ!アセアセ


そこに、幸恵が勘違いしている相手、酒屋の響・珠代親子が現れる。

響と珠代がウェディングドレス姿の幸恵を見て、
ひび・珠代「誰よ!えー

次に、祐貴が『幸恵に見える影』と考えている岩崎が現れる。
岩崎「幸恵さんニコニコ

すると、レイが舞台最前に出て、客席に向けて、
レイ「盛り上がってまいりました!爆  笑」 笑い泣き
祐貴「出てこんでええ!」

 

 



酒屋の珠代・響親子や謎の男性・岩崎が現れ、混沌とした状況。

幸恵が祐貴に対し、
幸恵「顔も見たくない!えー
祐貴「誤解や!アセアセ

祐貴「それやったら、あの人(=岩崎)は誰なんや」
幸恵「あの人は、」


幸恵が岩崎の正体を明かそうとすると、
下手袖から女性(酒井藍、台詞は『あい』表記)の大きな声が被さる。
あい『遅れてごめんやでー!爆  笑

ドリフの雷様のようにも見える、
黄色い服にパーマ姿の大阪おばちゃん衣装の藍が現れる。 笑い泣き
祐貴が藍を見て、
祐貴「おかん、遅いわ! 何しとんねんタラー

藍が耕一たちに対し、
あい「大事な日やのに、遅れてすんまへん!」
あい「お久しぶりですっ!爆笑
祐貴の母親・藍は気さくな性格のよう。


レイが藍を見て、
レイ「祐貴のお母ちゃん、また太ったんちゃう?ニヤリ
あい「おお、レイ君か!爆  笑
あい「今、おばちゃんに言うたんか。可愛い子や爆  笑
あい「よっしゃ!爆  笑…、殺すニヤリ
と、レイの首を絞め、親指に力を入れる。 笑い泣き
祐貴「あかん、あかん!アセアセ
藍がレイの首から手を離す。

あい「頸動脈を、グッとニヤリ」 笑い泣き


祐貴「親父は?」
あい「お父ちゃん、早ように酔うてもうたタラー
親類に一人はいるパターンが今回は新郎の父だったよう。
藍が下手袖に呼び掛ける。
あい「あんた!、あんたーっ!」

すると、祐貴の父親・スチ太郎(すっちー)が一升瓶を持ち、
随分勢いのある千鳥足で現れる。 笑い泣き
スチ太郎は茶色がかったカツラをしていて、結婚式用のタキシードを着ている。

スチ太郎は引き戸が開いた状態の玄関で引っ掛かり、
玄関の奥端に左肩が当たると手前側に弾かれ、
手前端に右肩が当たると奥側に弾かれ、というように、

まるでピンボールのように玄関の両端に弾かれ続ける。 笑い泣き
祐貴「ピンボールになってる!」

スチ太郎が土足で居間に上がってくる。
祐貴「土足や!アセアセ

スチ太郎が土足に気付き、

靴を脱ぎに玄関に戻ろうとした勢いで屋外まで出てしまう。
祐貴「どこ行くねん!アセアセ

スチ太郎が屋外に居ることに気付き、戻ってくるが、
また玄関に引っかかり、ピンボールのように弾かれる。 笑い泣き

スチ太郎が土足で居間まで来て、フラフラしながら、
スチ「皆さん、じっとして」
祐貴「親父や!アセアセ」 笑い泣き


スチ「酔うてもうた…」
あい「あんた、何考えてんねんタラー

藍が耕一たちに対し、
あい「すんまへん。私が代わりに謝りますアセアセ
あい「深く反省しておりますアセアセ
と、深々と頭を下げるが、ちゃぶ台に置かれた饅頭に目が行き、
頭を下げたまま饅頭を手掴みで口に入れる口笛。 笑い泣き
スチ「食うてる!、アーッハッハッハ笑い泣き
酔っ払い、笑い上戸になっている、スチ太郎。

藍がまたスチ太郎の代わりに謝る。
あい「まことに申し訳ありませんアセアセ
と、深々と頭を下げるが、

頭を下げたままちゃぶ台の饅頭を手掴みで口に入れる口笛。 笑い泣き
スチ「アーッハッハッハ!笑い泣き

藍がまたスチ太郎の代わりに謝る。
あい「まことに…アセアセ
あい「、丸鷄あるわ口笛
藍はちゃぶ台の丸鷄に目が行き、掴んでバッグに入れようとする。 笑い泣き
スチ「アーッハッハッハ!笑い泣き

藍がスチ太郎の方を向き、
あい「まことにニヤリ
と言いながら、既に掴んでいた饅頭を口に入れる口笛。 笑い泣き
スチ「アーッハッハッハ!笑い泣き

今度はスチ太郎が一升瓶の口に息を吹き掛け、音を出そうとする。
ほとんど音は出ていないが、藍がスチ太郎のボケに乗り、客席の方を見て、
あい「あれ、船かしら?口笛
ここは観客の反応が小さく、
スチ「(吹き掛けた一升瓶の)音が小さい。(苦笑)」 笑い泣き
あい「アーッハッハッハ!笑い泣き
藍が大笑いし、力技で客席を沸かせる。


祐貴が両親の代わりに耕一たちに謝る。
祐貴「お父さん、お母さん、すみませんタラー
耕一たちは気にしていない様子。

祐貴がスチ太郎に対し、
祐貴「靴だけ脱いで!アセアセ
スチ太郎が手を使わずに足の遠心力で靴を投げ捨てるように脱ぐ。


スチ太郎が祐貴に対し、
スチ「酒飲み過ぎて、喉渇いた。水くれ」

スチ「うっ…ガーン
祐貴「…!アセアセ
スチ太郎が胃の内容物を戻しそうになるが、口まで来たものを飲み込む。
スチ「…、酸味がえぐいわタラー」 笑い泣き

スチ「もう、大丈夫」
胃酸が水の代わりになったらしい。


その9に続く