⒑
⑴
旅館支配人・千葉
女将・幸恵
従業員・多和田
従業員・美優
4名。
千葉の協力でスチオが引き篭りから脱することができ、
幸恵「これでお兄ちゃんが帰ってきてくれたら…」
そこに、ヤクザらしき三人組、
紫スーツの伊丹(伊丹祐貴)、ピンクスーツの珠代(島田珠代)、
白スーツの烏川(烏川耕一)が現れる。
伊丹「邪魔すんで~」
千葉「邪魔すんやったら帰ってー」
伊丹「あいよー、…って何でやねん! こっちは用があって来とんや!」
珠代はそのまま下手袖に帰ってしまい、伊丹が慌てて呼び戻す。
珠代が再び現れ、
珠代「あ~あー…、こんにちはー!」
と屈伸風の挨拶。
引き気味の千葉たちに対し、伊丹が珠代のことを自慢げに紹介する。
伊丹「俺たちのマドンナや」
⑵
伊丹が千葉たちに対し、
伊丹「ケイイチおるか?」
千葉「ここには居ません。あなたたちはケイイチさんに何のようですか?」
伊丹「俺らは吉本金融のもんや」
幸恵「吉本金融!?」
伊丹「ケイイチの奴、俺らに借金して返さずに逃げよったんや」
幸恵「そんな…、借金ってお幾らですか?」
伊丹「300万や」
幸恵「300万!? そんなに借金しているの!?」
⑶
伊丹「ケイイチ、どこにおるんや!」
千葉「居ないって言ってるでしょ?」
伊丹「俺らのこと、なめてるようやの。珠代、こいつらビビらせたれ」
珠代が前に出る。
珠代「アテが行ったろか? なあ、行ったろか?」
珠代「なあ、なあ。行ったろか?」
千葉「何、この気持ち悪い奴」
珠代「聞こえた!、気持ち悪いって」
珠代「やだーっ!…」
と、そのまま千葉に近付き、
珠代「、好きー」
千葉「何するんですか!」
⑷
ここから島田珠代ショータイムのスタート。
(以下、省略気味に掻い摘むと)
①
珠代「中途半端な男前」
珠代「お名前聞かしてくんろ?」
珠代「下の方のお名前で呼ばしてケロ?」
珠代「何で急に汗かいてんだ? 珠代を料理してくれよ! お料理してくれよ!」
等と自由に暴れ回る。
②
股間から顔を覗かせ、
珠代「下から見たら高橋克典」
珠代「(千葉の「前から見たら?」の問いに→)ちびまる子ちゃんの藤木君」
③
この日はツッコミが弱いパターンで、
珠代「ツッコミが緩いよ!」
珠代「女性に対する優しさが出てる!」
千葉「女性として見なくていいの?」
珠代「女性として扱わなくていい!」
と、優しいツッコミを嘆く最中、テーブルに足をぶつけて素で痛がる。
④
また、珠代が怪しげな言動を繰り返すうちに、客席の子供が泣き出す場面も。
珠代「怖いよね?、このおばちゃん」
珠代「でも、頑張ってるの」
⑤
珠代が「かわゆい、かわゆい、パンダちゃんが泣いちゃうぞ~」を披露すると、
千葉が呆れた様子で、
千葉「今年、何歳ですか?」
珠代は一転してサバサバとした言い方で、
珠代「51ー! これ私の仕事ですー!」
⑥
ショー終了かと思いきや、
珠代「さっきからずっと気になってたんです、パンティーを履いているか…(悲)」
珠代「確かめてもよろしいでしょうか?(悲)」
と、最後にパンティーテックス。
珠代「履いてませんでしたー。 残念! 以上です!」
観客の拍手の中、珠代が笑顔で伊丹のもとに戻ってくる。
珠代「やるだけのことはやりました」
伊丹「何してんねん!」
伊丹「ほんで、息切れしてるやないか!(半笑)」
⑸
伊丹が烏川に命じる。
伊丹「こうなったらっ…!、新人行け!」
烏川「へいっ」
千葉「あの人、新人?」
烏川「昨日入ったばかりの新人です」
烏川「先月まで鶴橋でチヂミを焼いてました」
千葉「チヂミ三姉妹!?」
珠代「ううん、半地下のおっさん。私は半地下のオバハン」
若手とベテランが立場を入れ替えるイベントらしく、
伊丹がトリオの兄貴分のよう。
伊丹「烏川、あいつらをビビらせたれ」
烏川「ビビらすって、どうやって?」
伊丹「教育係が教えたようにやれば大丈夫や」
烏川「分かりました」
すると、烏川が千葉に近づき、
珠代の「好きー」・「♪チーン」・蟹踊りを真似る。
伊丹「何してんねん! 教育係に教えられた通りやらんかい!」
烏川「教育係、珠代姉さんやったんで」
烏川が千葉に対し、
烏川「パンティーを履いているか、確かめてもよろしいでしょうか?」
千葉「パンティー履いてるんですか!?」
烏川「主にTの方を」
烏川「Tバックダンスもあります」
と、烏川が珠代を見る。
すると、珠代が前に出る。
珠代「ちょっと、待って。今履くから」
珠代「フロスをこうして…」
と股間にフロスを通すフリをする。
珠代「(フロスを)履きました」
珠代がTバックダンスを始める。
珠代「♪Tバックダーンス! Tバックダーンス! Tバックダーンス!ご一緒に!」
千葉や伊丹が一緒に踊り、最後は烏川の番。
烏川がイヤイヤ踊ると珠代たちが踊りを止め、烏川を白い目で見る。
烏川「やれよ!」
珠代「なんか空気が澱む~」
烏川「…俺きっかけで始まったのに?(苦笑)」
⑹
伊丹「もうええ!、俺が行く!」
最後は伊丹の番。
烏川が千葉に対し、
烏川「怖い人が降りてくるぞ」
すると、伊丹がオール巨人のモノマネで千葉に対し、
伊丹「ケイイチ出さんかったら、パンパンやで!」
オール巨人というよりは『オール巨人のモノマネをするプラス・マイナス兼光』のモノマネで、
微妙なクオリティーに、
全員「…(苦笑)」
千葉「ダメージ無い」
烏川「巨人師匠だけちゃうで? 織田裕二も降りてくる」
すると伊丹が千葉に対し、
伊丹「ケイイチを出さないと、レインボーブリッジ封鎖できません!」
織田裕二というよりは『織田裕二のモノマネをする山本高広』のモノマネで、
全員「…(苦笑)」
千葉「あの、織田裕二さん、死んでないのに降りてくるんですか?(苦笑)」
烏川「それやったら、巨人師匠も死んでない」
烏川「萬田銀次郎もある」
すると、伊丹が萬田銀次郎のモノマネ?で、
伊丹「戎橋、封鎖できません!」
全員「…(苦笑)」
どんどんモノマネのクオリティーが下がる、伊丹。
烏川「今日は調子が悪い」
新人・烏川が兄貴分・伊丹を更に追い込む。
烏川「まだあるで」
伊丹「もういい!(苦笑)」
烏川「エルモとか」
すると、伊丹がセサミストリートのエルモのモノマネで、
伊丹「エルモだよ」
千葉「、おかえりください」
絶妙なタイミングで伊丹を斬る、千葉。
⑺
伊丹「ケイイチの奴、ほんまにおらんみたいやな」
伊丹が『織田裕二のモノマネをする山本高広』のモノマネで、
伊丹「行くぞ」
と、旅館を去る。
次に、烏川が『織田裕二のモノマネをする山本高広のモノマネをする伊丹』のモノマネで、
烏川「行くぞ」
と、旅館を去る。
最後の珠代は下手袖通路前で千葉の方を振り返り、
同週祇園花月公演のオチで使われた武田鉄矢のモノマネ、
珠代「この、バカチンがぁ~!」
を捨て台詞に去っていった。
⑻
幸恵「ケイイチお兄ちゃん、300万円も借金しているなんて…」
美優「帰ってこられても迷惑ですよ!」
幸恵「私、どうしたらいいのか…(涙)」
千葉が幸恵に優しく、
千葉「僕が付いています」
幸恵「ありがとうごさいます。(涙)」
千葉に身を寄せ、千葉の胸で泣く、幸恵。
幸恵「…(泣)」
千葉「女将さん!、そっ、そんな…」
多和・美優「…」
恋に発展しそうな雰囲気を感じ取った多和田と美優がフロントに行き、
気を利かせてロビーの明かりを消す。
千葉「消さなくていい!」
暗転
その8に続く