新人アルバイト・茂造
番頭・高井
オーナー・要
オーナーの息子・健一
4名。

従業員・麻理奈とシェフ・永田が上手端通路から現れる。
麻理「オーナー、シャンパンの確認を」
永田が長台詞で難解なシャンパン名を喋り切る。
要冷「…、それでいい。(ポカン)」
茂造「分かってへんやろ!えー」 笑い泣き


連泊客の入木(入木将志)が散歩から戻ってくる。
高井「景色はどうでした?」
入木「すって…、とっても綺麗でしたニコニコアセアセ
珍しく一声目でミスをする、入木。
茂造「すって?(苦笑)」 笑い泣き
入木「素敵でしたアセアセ

入木が麻理奈から鍵を受け取り、階段から部屋に向かおうとする。
茂造「お前が『すってんころり』や!えーニヤリ」 笑い泣き

と、見事なアドリブを入れながら杖で壁を叩き、階段が坂になる。
入木は手すりを掴み、踏ん張って上り切り、客席に向かった。
観客の拍手が起こる。

茂造が舞台最前まで来て、観客に対し、
茂造「すみません、期待に添えずタラー」 笑い泣き

茂造が独り言のように、
茂造「あいつ、空気読まんなえー」 笑い泣き



永田「オーナー、健一さんの特別ディナーは何時に?」
要冷「19時で」
永田「分かりました」

健一は初耳で、
健一「特別ディナーって?」
要冷「縁談や。ISトラベルの社長が来られるニコニコ
茂造「ISトラベルいうたら、大手旅行代理店やないか」

健一が父親・要に対し、
健一「何勝手に決めとんや!プンプンアセアセ
要冷「結婚が決まれば、この旅館は安泰や。お前の将来を考えてのことや」
健一「お断りや! 結婚相手は自分で決める!プンプン


要冷「縁談、進めるぞプンプン
要は健一の考えには耳を貸さそうとしない。

要冷「永田君、ディナーの用意を」
要と永田が上手端通路に消えていった。


高井「茂造さん、宴会場の掃除手伝うて?」
茂造「掃除やったら任せて。綺麗にするでー!ニヤリ
茂造「、ダスキンに電話や!口笛」 笑い泣き
高井「自分でせんのかい!」 笑い泣き

高井と茂造も上手端通路に消え、ロビー下手寄りに健一と麻理奈二人になる。


麻理「仕事に戻りますね…」
麻理奈が早足で上手端通路に向かおうとして、健一が追いかける。
健一「麻理奈さん、待って!アセアセ
麻理奈を追いかけた拍子にテーブルの足に小指が当たる。
健一「痛っ!アセアセ

健一が小指を押さえる。

 

麻理「大丈夫!?」

健一「大丈夫ニコニコアセアセ

 


健一と麻理奈が向き合う。
健一「縁談は父親が勝手に決めただけや!」
健一「僕は麻理奈さんを愛してる」
健一「プロポーズの返事、聞かせてくれ!

次の瞬間、フロントの額縁が外れ、茂造と高井が現れる。
茂造・高井「えーっ!?びっくり」 笑い泣き
健一と麻理奈が驚く。
楽しそうにロビー出てくる、茂造と高井。


茂造が健一に対し得意げに
茂造「今の、茂造イリュージョンいうねん口笛ニヤリ」 笑い泣き

健一「あそこでずっと聞いてたんですか!?」
茂造「掃除しようと通り掛かったら、最後の方だけ聞こえたんやタラー
健一「最後の方って…」
茂造『麻理奈さん、待って! 痛っ!口笛』 笑い泣き
健一「一番最初や!アセアセ」 笑い泣き


茂造が健一たちに尋ねる。
茂造「どこまで行ったの?ウインク A?、B?、C?爆笑」 笑い泣き

高井「中学生か!タラー」 笑い泣き

健一「…、Aです」
高井「答えんでいいです!アセアセ
茂造は健一と麻理奈を交互に見ながら、楽しげに、
茂造「チューまで行った? チューまで行った?チューウインク」 笑い泣き


健一「あの、このことは父親には黙っていてもらえますか!アセアセ
茂造は胸の高鳴りを隠せず、
茂造「黙ってられるかなーっ!?チュー爆笑」 笑い泣き



ISトラベル社長との縁談の時刻が近付いたようで、
健一の父親でオーナーな要、シェフの永田が上手端通路から現れる。
要冷「そろそろISトラベルの社長が到着する頃やなニコニコ

茂造「来たーーっ!爆  笑

要の登場に心躍る、茂造。 笑い泣き

要冷「…?」

 

 

その6に続く