(第ニ景)


従業員・清水
新人従業員・川筋
二人。

清水を五代目組長に据えようとする須知組すち子たちについて、
川筋「昨日はほんま大変でしたねタラー
川筋「今日も来るんとちゃいます?」

清水「俺が組長の息子であることを社長に知られたら、絶対に交際反対される」

清水が丸椅子に座り、肩を落とす。

清水「はぁ…」
すると、川筋が後ろから近づき、心配する素振りで清水の肩に手を当て、
川筋「清水さん…」
川筋「、ざまあみろニヤリ」 笑い泣き
清水「なんでや!アセアセ
川筋「すみません、励まし方を間違えました!アセアセ
慣れないことをしようとして、返って清水を苛立たせる、川筋。


階段状通路から、若者客の敬介とゆうが現れる。
敬介はなぜかマキザッパを持っている。

ゆうが清水たちに対し、
ゆう「観光してきます」
清水は敬介の持つマキザッパが気になるようで、
清水「なんですか?、この棒」
敬介「僕がゆうちゃんを守らないとプンプン
川筋「自分の髪の毛も守れないくせにニヤリ」 笑い泣き
敬介「なんやとーっ!ムキーアセアセ
敬介は昨日の銃撃戦で皆に盾にされ、トラウマになっている様子。

清水「しっかり警備していますので、ご安心ください」
清水が敬介からマキザッパを受け取り、中央テーブルに置く。


ゆう「オススメの観光スポットはありますか?」
川筋「それやったら、花月神社がいいですよ。願い事が叶うって有名なんです」

敬介「なら、知り合いのことをお願いしようかな?」
清水「知り合い?」
敬介「はい。その知り合いは頑張ってるんですけど、願い事が一向に叶わないんです」
敬介「座長になれない人で、7年くらい(イベントを)やってる」 笑い泣き
敬介「もう、諦めたらいいのにタラー」 笑い泣き笑い泣き

清水「よくわからないですけど…頑張ってたらなれるんちゃいます?(苦笑)タラー」 笑い泣き
すると、敬介が早口で、
敬介「無理無理無理無理っ!爆  笑ニヤリ」 笑い泣き
清水「そんなことないでしょ。(苦笑)タラー
敬介「無い無い無い無いっ!爆  笑ニヤリ」 笑い泣き


清水「仲は良いんですよね?(苦笑)」

敬介「仲は良いです」


敬介が『知り合い』のエピソードを清水に話す。
敬介「変な人なんですよ」
敬介「コロナが流行る前に家に呼ばれたんですけどね」
敬介「家に入ったら、開口一番、『俺、男、嫌いやねんえー』」 笑い泣き
敬介「呼んどいて!?」
敬介「どうも、狭い空間で男と一緒に居るのが嫌やったみたいでタラー
清水「…(苦笑)アセアセ


敬介「ほんで部屋に居たら、『お前、足臭いなえー』」 笑い泣き

敬介「今まで言われたこと無い。 その人、異常に鼻が良いんです」
清水「…(苦笑)アセアセ

敬介「『ここ踏まんといてくれる?えー』言われて、」
敬介「荷物置き出して、足臭い人が歩くロードが作られたタラー」 笑い泣き
敬介「たぶん、後で掃除し易いようにやと思います」
清水「…(苦笑)アセアセ

敬介「僕、気まずいし、聞いたんです。『帰った方がいいですか?』って」
敬介「そしたら、『居ていいよ』言われて」 笑い泣き
敬介が首を傾げる。
清水「…(苦笑)アセアセ

敬介「それから、その人、僕にご飯作ってくれたんです」

清水「優しい人ですね」 笑い泣き
敬介「で、食べてたら、その人がTVをつけて、僕に言うたんです」
敬介『ごめんな。お前の咀嚼音、気になんねん』 笑い泣き
敬介が首を傾げる。
異常に神経質なあまり他人には無神経過ぎる『知り合い』のエピソードの連続に、
清水「もうそろそろ、ええんちゃいます?(苦笑)アセアセ」 笑い泣き

敬介「で、『帰りましょうか?』言うたら、『おって』って」
敬介「その人、滅茶苦茶寂しがり屋なんです」
清水「…(苦笑)アセアセ

敬介のその『知り合い』は、世の中に何人もいる座長よりも
唯一無二な存在・チャーリー浜の後釜こそ相応しいのではなかろうか?


ゆう「その人のこと、私も思い出しました爆  笑」 笑い泣き
敬介が話した人物は、ゆうとも共通の知り合いのよう。

ゆう「その人、クイーンにハマってて、」
ゆう「『We Are The Champions』のマネをするんです」
と、アッパー気味に拳を前に突き出すフレディ・マーキュリーのマネをする。
ゆう「でも、側から見たら、ただの元気なおじさんタラー」 笑い泣き
清水「…(苦笑)アセアセ


川筋「私もその人、知ってる!爆  笑」 笑い泣き
なぜか、従業員の川筋も加わる。
清水「ええって!、お前は他人やろ!(苦笑)アセアセ」 笑い泣き

川筋「その人に『一緒に写真撮ってくれ』、言われたんです」
川筋『嫌やと思うけど、俺と顔がそっくりやからウインクニヤリ』 笑い泣き

川筋「嫌やっ!!」 笑い泣き
清水「…(苦笑)アセアセ

川筋「YouTube、毎回6時間くらいやってます」
川筋「その人、座長になれないと思いますニヤリ
すると、『知り合い』とは無関係なはずの清水がなぜか川筋の顎を掴み、
親指と人差し指で頬を押さえ、川筋の口をくねらせる。 笑い泣き笑い泣き


清水が敬介とゆうに対し、
清水「もう、行ってください!(苦笑)アセアセ

川筋も含めた3人を見ながら、
清水「(3人の今後のキャスティング等、)いろいろ考えさせてもらいますのでえーニヤリ」 笑い泣き


ゆうと敬介が観光に出かける。
敬介が玄関通路前で振り返り、清水に対し、
敬介「(YouTube配信、)8時間って聞きましたよ?キョロキョロ」 笑い泣き
清水「6時間やっ!(苦笑)アセアセ

ゆうと敬介が玄関通路に消えた。




従業員・清水
新人従業員・川筋
二人。

客の敬介・ゆう、そして従業員の川筋までが
『知り合い』の神経質ぶり・他人への無神経ぶりを暴露したところで、
社長の未知が上手端通路から現れる。
未知「二人、ここにいたのね」
未知「清水君、変な汗が出てるわよ?」 笑い泣き
清水「…(苦笑)」

未知「今日から新しい従業員が来るから、清水君には教育係をお願いします」
清水「分かりました」
未知「言うてたら、来たみたいよ」


ホテルマン姿の須知組すち子・瀧見ケン・多和田マサが現れる。
ホテルマンとしてのすち子は閉じた口から舌をぺろぺろと出すキャラ設定のよう。
清水「ペロペロ、気持ち悪い。(苦笑)」 笑い泣き

三人のホテルマン姿に、
清水「お前ら、なんしてんねん!アセアセ
すち「『どんな手を使ってでも、あんたの首を縦に振らせてみせる』言うたでしょ?ニヤリ
すち子はまた、閉じた口から舌をぺろぺろと出す。
清水「ペロペロ、止めろ!」
このキャラ設定は続くことなく、ここで終わる。

すち子たちは清水を須知組五代目組長にするため、
わざわざ面接を受け、ホテルに入社してきたようだ。


(多和田・瀧見・すち子→←清水←未知・川筋、の立ち位置で)
未知「この三人の教育係をお願いします」
清水「ホテルマンになるには、後ろ二人(=瀧見・多和田)、汚いと思うんですけど」 笑い泣き
すち「これ(=瀧見・多和田)は私が綺麗に洗うてきました。ウタマロ石鹸でニヤリ」 笑い泣き
清水「自分の意思じゃなくて!?」 笑い泣き


清水が未知に対し、
清水「この3人には接客は無理ですって!

そこに、若者カップルの行人(生瀬行人。オープニングのヤクザとは別人で、一人二役)と
響(咲方響)が宿泊しに訪れる。

すると、すち子が接客を始める。
すち「いらっしゃいませ。お客様、ようこそお越しくださいました照れ
すち「こちらにお掛けください」
すち子がソファに案内し、行人が下手側、響が上手側に座る。
清水「…!」
すち子らしくない完璧な接客に清水が驚く。 笑い泣き

すち「ウェルカムドリンクを二種類ご用意しておりますニコニコ
瀧見「ももを一つ丸ごと使い、もも本来の味を活かしたももジュースとニコニコ、」
多和「シャインマスカットに炭酸を加えた、果肉たっぷりのマスカットジュースですニコニコ
清水「…!」
瀧見と多和田も完璧に接客をこなす。

生瀬「じゃあ、僕はマスカットジュースで」
咲方「私はももで」
すち「マスカットジュースとももジュースですね。かしこまりましたニコニコ
すち「お部屋の方までお持ちいたしますので」

すち「こちらがお部屋の鍵でございます」
すち子が行人に丁寧に鍵を渡す。
すち「こちらの階段からどうぞ」

すち子たちが部屋に向かう行人たちを見送る。
すち「このご旅行がお客様の思い出の一ページとなることを願い、」
すち「サービス!サービス!サービス!爆  笑、」
すち「サービスのミルフィーユで対応させていただきます照れ」 笑い泣き

すち「それではお客様、」
すち・瀧見・多和「ごゆっくりどうぞー!!!照れ」 笑い泣き
行人と響が客室に向かった。


すち子・瀧見・多和田の接客ぶりに、
清水「完璧や!びっくり
すち「言うたでしょ?、『ホテルマンの仕事を奪う』ってニヤリ

ここで、瀧見がすち子よりも舞台客席側、更には随分下手側に出て、清水に対し、
瀧見「ワシら、これから、」
瀧見の台詞を清水が素気味に遮る。
清水「行き過ぎや! あんた、二番手!(苦笑)」 笑い泣き

瀧見が二番手らしい控えめな位置に慌てて戻り、台詞を言い直す。
瀧見「ワシら、これから、あんたより信頼を勝ち取っていくニヤリアセアセ

最後に多和田が三番手らしく少し前に出て、清水に対し、
多和「そして、あんたの仕事を奪い取るニヤリ

清水が瀧見に対し、
清水「あんたがグダグダやから、(3人1組の台詞が)決まらんかった。(苦笑)タラー」 笑い泣き
瀧見「…(苦笑)アセアセ

三人は清水を五代目にするため、接客まで学んできたよう。

多和田は独り言のように、ヤクザ映画の似非関西弁風に(歌舞伎口上風に?)、
多和「とは言え、俺は五代目組長になること〜、諦めてへんで〜?」
野心を前面に出す、多和田。

 

 

その7に続く