⒈
オアシス:ネブワース 1996
Noel「This is history! Right here!Right now!」
⑴
25万人を動員した、90年代を代表する伝説的ライブを大スクリーンで追体験。
一緒に歌いたい気持ちをぐっと堪え、脳内で全力で歌いました。
Live Forever (Live At Knebworth 1996)
↑終盤の「♪We’re gonna live foreverー!」のシャウト、鳥肌が立つ格好良さですね
⑵
しかし、ネブワースの映像で何度も涙するとは思いませんでした。
・兄弟で唄うAcquiesce
・前座で盛り上げたプロディジー、キースフリントに敬意を表した映像
・バンドが瓦解し、ドラッグ漬けになったリチャードアシュクロフトへの呼び掛け
「立ち上がれよ!、ウィガン(=イングランド北部の街)の男だろ」
ネブワース後のオアシスや他バンドの紆余曲折の物語を知っているから、
泣けるのですよね。
上映終了までにもう一度観たいなあ。
⒉
リアム・ギャラガー
⑴
スーパースターが自死等で若くして亡くなり、若い姿のまま伝説のスターになるよりも、
皺や肉を増やしながらスーパースターであり続ける方が遥かに難しく感じます。
今、10代からも崇拝され、大合唱が起こるリアム・ギャラガーは
生存しながらスーパースターであり続ける難題を既にクリアしてしまったように見えます。
↑今年のワイト島フェスでの一幕。
リアムからタンバリンを貰い喜ぶ少年に、観ているこちらも幸せになりました。
⑵
VOGUE インタビュー
笑える発言、生き様が垣間見える発言…リアムの魅力が詰まっています。
観ているだけで元気になります。
Q「今までで一番の贈り物は?」
A「兄貴(=ノエル)から貰った、ジョン・レノンのネックレス」=兄貴大好き
Q「自分を動物に例えると?」
A「イルカ」
Q「現代に本物のロックスターはいると思いますか?」
A「俺だ」
Q「まだロックは生きている?」
A「俺がいる限りはな」
Q「最近の音楽の嫌いなところは?」
A「俺は音楽が好きだから、嫌いなところはない」
Q「90年代の良いところは?」
A「携帯のカメラなんか無くて、みんなその瞬間を生きていた」
Q「過大評価されているグループは?」
A「Blur(=90年代、メディアがオアシスとライバル扱いしたグループ)」
Q「こっそり楽しんでいるものは?」
A「Blur」
Q「聞かれすぎて嫌な質問は?」
A「『パーカーで暑くない?』。 スゲー暑いよ」
Q「男が持つべき一着は?」
A「パーカーだ。間違いない」
Q「人生をやり直したいと思うことは?」
A「無い。全てに意味がある」
連想ゲームで、
Q「スポンジ・ボブ」
A「レジェンド」
等々。
⑶
世の中のルールが厳しくなった現在では、優れたアーティストが生まれることはあっても、
こんなハチャメチャなロック・スターはもう登場しないかもしれませんね。
(先日は飛び立つヘリコプターから落ちて、顔面を大きく負傷していました)
⒊
ノエル・ギャラガー
⑴
兄ノエルは弟リアムのオアシス再結成ラブコールに応じず、ソロプロジェクトを満喫中。
We're On Our Way Now
しっとりした良い曲ですね。
しかし、スタジアム用のアレンジでリアムが歌えば
とんでもない爆発力が得られるのに、とも思ったり。
映画でも言っていました。
「当代随一のフロントマンと当代随一の作曲家が奇跡的に揃ったのがオアシスだ」、と。
圧倒的爆発力のあるオアシス時と比べて、お互いにあと一つ足らないのは、
リアムにとっての曲とノエルにとっての声だと思うんです。
ノエル、いつかの再結成のためにリアム用の曲を残しておいてね。
⑵
冒頭で取り上げた『Live Forever』の直近のノエル・ライブバージョン。
これは傑作でしょう。
哀愁漂うアレンジで、まるで年代物のワインのようです。
⑶
現実的には再結成が難しいとしても、
リアムやノエルが元気でいてくれるだけで嬉しいです。
70歳になっても音楽を続けていてほしいですね。
⒋
リチャード・アシュクロフト
⑴
私のロック・ヒーローはギャラガー兄弟以外にもう一人いて、
それはカート・コバーンでもフレディ・マーキュリーでもなく、
ザ・ヴァーヴのフロントマン、リチャード・アシュクロフトです。
同じ世界の人間とは思えない緊張感・孤高のオーラを放っています。
デヴィッド・ボウイを「火星からやって来たと思っていた」という、
ノエル・ギャラガー少年と同じ気持ちをリチャードに抱きました。
The Verve - The Drugs Don't Work
↑表向きは治療薬が効かずに亡くなった父のこと、
そして、リチャードが抱える問題は麻薬では解決しなかったこと、
世間的にはダブルミーニングと捉えられている曲です。
⑵
BBCで全国中継されたネブワースで盟友リアムが励ました翌年、
傑作アルバム『アーバン・ヒムス』で国民的グループに上り詰めたことで有名ですね。
⑶
リアムが動なら、リチャードは静でしょうか。
ただ、リチャードのあだ名は『MAD』で、かなり気難しい性格なのだとか。
リチャードの新作セルフカバーアルバムでリアムと共演しているそうで、楽しみです。