⒘
⑴
ここからは物語の終盤、トラブル解決編。
景子が人質になっていた父・清水のもとに駆け寄る。
景子「お父さん、大丈夫?」
清水が笑顔で頷く。
『上半身裸でパイナップルブラジャー姿』の英治が清水に対し、真剣な表情で、
英治「お父さん。景子さんを必ず幸せにします!」
英治「ですから、結婚を認めてください!」
清水「二人が命懸けで庇いながら、私を助けようとする姿を見ました」
近くで見ている茂造が
茂造「よう真面目に喋れるな。パイナップルやで?(苦笑)」
清水は茂造のことは無視し、英治に対し、
清水「二人の結婚、許しましょう」
英治「ありがとうございます!」
景子「ありがとう!、お父さん」
清水「景子のことをよろしくお願いします」
清水が英治に頭を下げる。
英治と景子が近距離で向かい合い、
英治が景子の両肩に手を添え、見つめ合う。
景子「英治さん」
英治「景子さん」
景子「…(苦笑)」
茂造「景子ちゃん、嫌がってへんか?(苦笑)」
とにかく、景子と英治の結婚が許された。
⑵
次は、レイとキャンディ(=清水の次男・良輔)のターン。
二人がそれとなく前に出る。
キャンディがレイに近付き、
キャ「さっきは死ぬかと思ったじゃない!」
キャ「バカ、バカ、バカ、バカッ!(半泣)」
レイの胸を両拳で可愛らしく叩く。
レイ「や~め~ろ~、キャンディ!」
レイは(演技上)武者振るいのように声と右足を震わせ、鼻息も荒めに、
レイ「ひ~と~は~っ!(=人は。震え声)、」
次第に織田裕二のモノマネをする山本高広風の喋りになり、
レイ「極限に追い込まれた時、誰を愛しているか分かる!(震え声)」
レイ「キャンディ…、愛してる!」
茂造「新しいキャラクターの誕生や!」
⑶
茂造がレイとキャンディの雰囲気を見て、
茂造「今度こそ、キスするんちゃう?」
この声だけは毎回レイに聞こえるようで、
レイ「ソーシャルディスタンス!(苦笑)」
すると、キャンディがレイを見つめ、
キャ「二人でソーシャルディスタンスを越えよ?」
レイ「…、分かった!」
二人が見つめ合い、キャンディが目を瞑る。
茂造「待て、待て!」
茂造がフロントに行き、壁の額縁から透明パネルを外し、パネルを持ってくる。
茂造「どうしてもキスしたいんやったら、これ使え」
茂造「消毒して、業務用のラップ被せてるから、感染症対策は完璧や!」
茂造「金掛かったんやで~?」
物語とリアルが入り混じる台詞も辻本座長回らしい。
茂造が透明パネル両面のラップを剥がす。
茂造「普通のキスやったらおもんないから、エグザイルチューで行こうか」
レイ「エグザイルチュー?(苦笑)」
茂造「行くで!」
茂造が二人の間にパネルを入れ、二人がキスする。
茂造がパネルを動かし、
二人がパネル越しにキスしたまま、レイが顔を半時計回りに、
キャンディが顔を時計回りに動かす。
茂造「もう、ええやろ!(苦笑)」
茂造がキスを終わらせると、俊彦を見て、
茂造「これぞ、まさしく?」
俊彦「チューチュートレイン!」
観客の拍手が起こる
キャンディは口元が口紅で激しく乱れている。
茂造「キャンディ、激し過ぎるやろ。(半笑)」
茂造も良輔をキャンディとして認めたようだ。
レイとキャンディもよりを戻すことができた。
⒙
悪女サキに騙された佳輔。
茂造が優しい言葉で慰める。
茂造「佳輔君。またええ人、見つかるって」
佳輔が頷く。
佳輔も茂造の言葉で前向きになれるだろう。
⒚ 終
⑴
トラブル解決編のラスト。
茂造が美由紀と幸恵に対し、落ち着いた優しい声で、
茂造「お母さん、奥さん、そろそろ仲直りしては?」
茂造「喧嘩ばっかりしてたら辛い思うで? 息子さん…旦那さんも」
美由紀と幸恵が前に出て、向かい合う。
⑵
美由紀が幸恵に対し、
みゆ「さっきはありがとう」
幸恵「私にとってもお母さんは大事な人よ」
良い雰囲気で、仲直りできそうな二人だが…
みゆ「『こんな嫁をもらって恥ずかしい』なんて言って、ごめんね」
幸恵「私の方こそ、お母さんの藁人形に五寸釘を打って、」
幸恵「『早よ死ね』ってお願いして、ごめんなさい」
みゆ「う、ううん…(=だ、大丈夫よ)」
美由紀が僅かに動揺する。
しかし、美由紀は大人になり、
みゆ「私の方こそ、『幸恵さんのせいで運気が悪い』って言って、ごめんね」
幸恵「私の方こそ、お母さんの食べるかりん糖に犬のウンチを混ぜて、ごめんなさい」
みゆ「う…う、うん…(=だっ、だ、大、丈夫よ)」
美由紀が明らかに動揺する。
美由紀はなんとか気持ちを落ち着かせ、
みゆ「私の方こそ、『孫が出来ないのは幸恵さんのせい』って言って、ごめんね。(震え声)」
幸恵「私の方こそ、昼寝してるお母さんの部屋の冷房を暖房に変えて、ごめんなさい」
美由紀はついに耐えかね、
みゆ「あんたがやったんかっ! 熱中症で死ぬとこやったわ!」
幸恵「生命力、強いですねっ!」
みゆ「なんやーっ!」
幸恵「なんやーっ!」
幸恵と美由紀がまた激しく口喧嘩を始める。
⑶
嫁姑の喧嘩を見ていた茂造が茂造ポーチから拳銃を取り出し、
茂造「ええ加減にせえ!」
と、二人に向けて拳銃を全弾発射。
なぜか、美由紀に全弾命中し、美由紀が床に倒れ込む。
大島「なんで、拳銃持っとんや!」
茂造「返すん、忘れとった」
アキコが茂造を怒鳴りつける。
アキ「あんた、撃ってもうてるやないの!!」
茂造「…」
アキコが茂造から拳銃を取り上げる。
⑷
そこに、銃声を聞き付けた警察官・松本がやって来る。
松本「銃声が聞こえたので、やって来ました!」
松本は意識の無い美由紀と拳銃を持つアキコを見て、
アキコが美由紀を撃ち殺したと判断。
松本「殺人の現行犯で逮捕する!」
アキ「えっ?」
松本が問答無用にアキコを殴り倒し、羽交い締めにし、そのまま連行していく。
羽交い絞め状態で連行されるアキコが茂造に対し、焦った様子で、
アキ「ちょっと、茂造ーっ!」
アキ「あんたのせいで捕まってもうたやないの!」
アキ「何とか言うてーっ!」
茂造「、すいませんっ!」
すると、アキコが仏のように優しい顔になり、可愛らしく、
アキ「いぃよぉ~」
幸せそうに連行されていく、アキコ。
大島「いいわけないやろー!!」
美由紀が起き上がり、俊彦が安堵する。
茂造が撃った弾は威嚇用の空砲だったようだ。
幸恵と美由紀の嫁姑が一致団結し、仲直りする日は訪れるのだろうか?
物語はここまでしか描かれないが、
うどん屋家族の宿泊中、茂造がハチャメチャな解決方法を考えるだろう。
終
(緞帳が下りる)
[歌]
⒈
出演者全員による歌、『どんなときも』
朗らかな曲調です。
ソーシャルディスタンスを保つため、3列に分かれ、
一列目下手端から松浦景子さん・平山さん・サキさん・辻本さん
高井さん・小林ゆうさん・レイチェルさん、7名がマイクを持たれていました。
⒉
『どんなときも』
曲:キャラメルパッキング
詞:キャラメルパッキング、辻本茂雄
(サビ)
♪
どーんーなーとーきも、 笑ーって、 笑ーってー!!
(前奏)
⑴
(Aメロ)
当たり前の世界が
当たり前じゃなくて
明日の希望を 描けずにいた
(補足:Aメロは辻本さんのみ歌唱)
(Bメロ)
この場所で また会えるから 伝えーたい
(動き:辻本さんが舞台の床を指差しながら)
(サビ)
どーんーなーとーきも 笑ーって 笑ーってー
一人きーりで 悩ーんで いなーいでー
離れていたって、
繋がって、
今を生きようよ
新しい日々 始めよう
⑵
(Aメロ)
当たり前の居場所が
当たり前じゃなくて
運命は自分で 描いてーくもの
(補足:Aメロは辻本さんのみ歌唱)
(Bメロ)
失った、ものは 胸の中 響いてる
(サビ)
①
過ぎた日々を 悩んで いないで
涙が今 笑顔を 運んで
(動き:辻本さんが後ろの出演者を見て、大きく手を振りながら)
思い切り泣いて、
笑って、
今を生きようよ
さあーー!
(補足:ここからは客席も舞台と同じ優しい色の光が照らされる)
②
どんなときも 笑って 笑って
一人きりで 悩んで いないで
離れていたって、
繋がって、
今を生きようよ
新しい日々 始めよう
新しい世界 描いてこう!
(動き:全員で拳を突き上げる)