⒎
⑴
諸太郎
屋台の大将・吉田
二人。
ラーメンの商品化契約が決まり、俄然やる気を出す、吉田。
吉田「交際を認めてもらえるように、頑張るぞー!」
諸太「フフフッ」
吉田「何がおかしいんや?」
諸太「良い事が起きたから、次は悪い事が起きる番やと思って」
吉田「不吉なこと、言うな!」
⑵
そこに、白ジャージのチンピラヤクザ・ヒロ(吉田ヒロ)
ヒロ「おいこらーっ!」
吉田「…?、なんでしょうか?」
ヒロ「この屋台、誰に許可取ってやっとんねん!」
吉田「役所に申請してますけど…」
ヒロ「組に挨拶に来たか!?」
吉田「組?、なんのことです?」
ヒロ「この辺りはワシらの組のシマや。ショバ代300万払え!」
吉田「300万!?、そんな大金無理ですって!」
ヒロ「ええ根性しとるやないけ」
ヒロ「見とれよ」
ヒロは顔を震わせ指先に全力を注ぎ込み、叫ぶたびに様々な気功ポーズを取る。
その様子を吉田と諸太郎が呆気に取られた様子で見ている。
ヒロ「わーっ!」
ヒロ「うりゃーっ!」
吉田・諸太「…?」
ヒロ「うわーっ!」
ヒロ「ふわーっ!」
吉田・諸太「…?」
ヒロは一呼吸置き、吉田に対し、
ヒロ「、全然、意味わからんやろ?」
吉田「なんじゃそりゃ!」
ヒロ「ショバ代払わんかったら、今のやつ、ここで毎日10時間す
ヒロ「15~6年間する」
吉田「それはやめてください!(苦笑)」
⑶
吉田「とにかく、払えません!」
ヒロ「ワレ、なめとんか!!」
ヒロはピストルを取り出し、吉田に銃口を向ける。
吉田「うわーっ!」
ヒロ「払えや!」
吉田「300万なんて大金、直ぐには無理ですって!」
ヒロ「…」
ヒロがピストルを仕舞い、
ヒロ「しゃあないな。一週間待ったるわ」
ヒロ「一週間後に耳揃えて払えや」
ヒロが去っていく。
ヒロは舞台袖手前で立ち止まって吉田の方を振り向き、
ヒロ「おい。払わんかったらどうなるか…」
吉田「…どうなるんですか?」
ヒロ「お前のこれからの人生、グラッチェパンパンやで」
吉田「どういう意味や!(苦笑)」
ヒロが去っていった。
ヤクザから高額のみかじめ料を要求された、吉田。
良い出来事の後には、やはり悪い出来事が起こってしまった。
・悪い出来事 (ヤクザのみかじめ料要求)
⒏
⑴
諸太郎
屋台の大将・吉田
二名。
規則性があるならば、
派手なメイクにオカッパ頭をした直子(今別府直之)が勢いよく現れる。
直子「圭吾ー!」
諸太「バケモン来た」
直子「なんでやねーん!」
直子が諸太郎に近付き、
直子「失礼ね!」
と、諸太郎の肩を突く。
諸太「やめてよ」
諸太郎が直子を押し退けようとして、
直子「ピュッ」
諸太「…?」
ここからピュッピュルッピュッドンのくだりに。
ピュッピュルッピュッドンを決めるも、観客は全くの無反応。
直子が諸太郎に対し、
直子「あんたのせいでこんな感じになってるじゃないの!」
諸太「『あんたのせい』って(苦笑)…、人気が無いからでしょ?」
直子「人気はあります。(苦笑)」
直子「私は余裕なのよ」
自身を鼓舞しているのだろうか、既に余裕が無さそうな発言をする、直子。
⑵
諸太郎が乳首を3回しか触らず、
直子「もう一回せえや!」
その次は高速で4回触るパターン。
直子「速い速い速い!」
再度、
直子「速い速い速い!」
諸太「なんで二回言ったの?(苦笑)」
直子が一瞬だけ客席に視線を向けながら、
直子「二回言ったら、(客席の笑いが)何とかなるかと」
直子はスベリ芸の盛り上げ方に異様に長けている様子。
⑶
直子が諸太郎に対し、
直子「ゆっくり4回しなさいよ!」
諸太「えっ?」
直子「耳掃除してきなさいよ!」
諸太「耳掃除?」
直子「あの、事前に決められたこと以外、言ってこないで」
諸太郎がゆっくり4回触り、
しかし、観客は全くの無反応。
直子「…」
直子が観客に対し、
直子「優しさとか無いんですか!?」
⑷
ネタが終わり、物語が進む。
直子「ガキ(=諸太郎)の相手をしている場合じゃないわ!」
諸太郎が吉田に尋ねる。
諸太「誰?」
吉田「ストーカーの直子や」
直子「ストーカーじゃないわよ」
直子「私は圭吾の跡をつけ、家のゴミ漁りし、
吉田「それをストーカーって言うんでしょ!」
ここで急に直子が両足を揃え、
直子「好き、好き、好き!」
と『好き』の言葉に合わせて、
ピョンピョンピョンと前・後・前に小さくステップを踏む。
直子「好き、好き、好き!」
直子の奇妙なステップに完全に引いている、吉田。
すると、直子が吉田に強引に抱きつく。
吉田「やめろっ!」
吉田が直子を自分から引き離そうとして、
直子「ピュッ」
直子「もう~、圭吾まで私の胸をコチョコチョしてこないで」
吉田「当たっただけや!」
・悪い出来事 (ストーカー直子の登場)
⑸
状況分析する、諸太郎。
諸太「悪い事が二回続いてる。順番がおかしい」
良い出来事と悪い出来事が交互に訪れる法則性が乱れてしまった。
その7に続く