⒋
⑴
屋台の大将・信濃とアルバイト・アキ、二人。
長椅子にたこ焼きが置かれており、レイが食べ忘れていることに気付く。
信濃「アキ、奥に置いといてくれる?」
アキ「分かりました」
アキがたこ焼きを器を手に取るが、不注意でたこ焼きを落としてしまう。
アキ「すいません」
信濃「掃除のおっちゃんが着たら、掃除してもらおう」
⑵
出囃子が流れ、その『掃除のおっちゃん』・池乃(池乃めだか)が現れる。
池乃はほうきと塵取りを持っている。
『♪見ー下ーげてー ごらんー』のくだりに。
⑶
信濃がアキに池乃のことを紹介する。
信濃「この町で夏祭りが始まってから、ずっと掃除してくれてる人なんや」
アキ「今年で何年目ですか?」
池乃「40年になるかな」
池乃が昔を振り返り始める。
池乃「あの時は若かった…」
池乃「毎年、夏祭りが終わるたびに歳を取っていることを感じるよ」
池乃「もうそろそろお迎えが来る頃かもしれないな」
突如、足腰が弱くなる、池乃。
信濃「急にヨボヨボになってないですか!?(苦笑)」
池乃が信濃を見て、
池乃「あんた、誰や?」
急に呆け始める、池乃。
信濃「信濃です!」
池乃はたこ焼き屋台を見て、
池乃「…神社か?」
信濃「たこ焼き屋です!(苦笑)」
池乃が蛸の絵を見て、
池乃「…マグロか?」
信濃「タコです!(苦笑)」
池乃が暖簾に書かれた『たこ焼き』の『た』の字をほうきの柄で指し、
池乃「…これは?」
信濃「『た』です!(苦笑)」
池乃「暖簾や」
池乃「冗談、冗談」
信濃をからかい楽しんでいる、元気な池乃。
⒌
⑴
屋台の大将・信濃、アルバイト・アキ、
夏祭りの清掃係をしている池乃、三人。
真希(前田真希)・景子(松浦景子)・珠代(島田珠代)、
三人の女性が現れる。
真希は赤色の法被を着ている。
真希「こんにちは!」
景子「こんにちは!」
珠代「あ~ぁあ、…こんにちは~!」
珠代だけ、前屈して床に指をつける、個性的な挨拶をする。
真希は夏祭りの実行委員長、
景子と珠代は実行委員をしていて、
顔見知りの信濃がアキに三人を紹介し、アキが三人に自己紹介する。
池乃は、真希が小さい頃から親しくしている様子。
⑵
アキ「実行委員会は、全員、女性なんですか?」
景子「男手が欲しいんですけど、集まらなくて」
珠代「でも、男の人から自発的に手を挙げてほしいのよね」
珠代「本当にもう…」
と、信濃に近付き、
珠代「…好きー」
信濃の肩にもたれ掛かり、顔を寄せる。
珠代「二人っきりね…」
信濃「どこがや!」
すると、真希と景子が下手袖に、池乃とアキが上手袖に消え、
珠代と信濃、二人きりになる。
⑶
珠代が信濃の顔を見て、
珠代「すっごい中途半端な男前」
珠代「でも、2~3番がいいんだよ」
珠代「一番は暑苦しいから」
信濃「…(苦笑)」
ここからは一連の珠代ネタ。
相手が信濃の時は、ツッコミが緩いパターン。
珠代「もっと強く、痛いくらいにツッコんでほしいんだよ!(泣)」
珠代「じゃないと、逆に辛いんだよ!(泣)」
珠代「職業病なんだよ!(泣)」
珠代「優しさが出てるの!(泣)」
珠代「今は優しさは要らないの!(泣)」
珠代「もう、このコーナーは以上です!(苦笑)」
と、壁ドンはせずに、終了。
⑷
下手袖から真希と景子が、
上手袖からアキと池乃が戻ってくる。
池乃が珠代に対し
池乃「もう終わったか?、闇営業」
アキ「会社を通した方がいいですよ?」
⑸
信濃が真希に尋ねる。
信濃「どうして、ここに来られたんですか?」
真希「祭りを頑張ってくれている皆さんにご挨拶しに来ました」
真希「暑いので、体調にはくれぐれも気を付けてくださいね!」
そう言ったそばから立ち眩みする、真希。
咄嗟に、信濃が真希の手を取り支え、長椅子に座らせる。
真希の手を握っていることに気付き、慌てて手を離す、信濃。
信濃「すいません」
⑹
真希が景子や珠代に、
真希「少し休んでから行くから、先に事務所に行っててくれる?」
景子が上手袖に消える。
珠代はガラポンが気になる様子。
景品を手に取り、
珠代「3等の景品…へ~」
と、景品を持ったまま、上手袖に消える。
信濃「盗んだらあかん!」
池乃もガラポンが気になる様子。
池乃は特等が当たった時に鳴らすベルを持ち、上手袖に消えた。
信濃「だから、盗んだらあかんて!」
信濃「ほんまにもう…」