⒎
⑴
辻本・アキ・森田、ロビーには三人ヤクザのみ。
(アキ→森田→辻本↓、という立ち位置で)
上手端奥側のバックヤードの方を見ていた森田が
辻本の耳元で絶叫する。
森田「そうやっ!!!」
辻本「わーっ!!」
辻本「びっくりするやないか!」
森田「ええ方法を思い付きました!」
森田「二人(=景子と翔太)の結婚をアニキが解決するんです」
森田「そしたら、幸恵さんはアニキに惚れます」
辻本「とっても、いいー。(変顔)」
アキ「アニキ、一芝居打つというのはどうでしょうか?」
辻本「ストーリーが必要やな」
辻本「ええ方法が思い浮かんだ!」
辻本「森田。店の奥からみんなを呼んでくれ!」
森田が呼びかけ、景子・翔太・大島・花子が現れる。
⑵
辻本が芝居を説明する。
①辻本が○○を入れたコーヒーをAに出す
②Aが院長・高井に因縁を付ける
③Aが刃物で高井を脅す。「どう、責任取ってくれるんじゃ!」
④間に景子が入り、高井を守ろうとする。「お父さんを傷付けないで!」
⑤Aが刃物で景子を脅す
⑥翔太がAに「刺すなら俺を刺せ!、彼女とお腹の子は僕が守る!」
⑦A「そこまで愛してるんか」
⑧辻本「その通りなんや!」
⑨A「お前の愛に負けた…」→刃物を落とす
⑩翔太が刃物を取る
⑪辻本「許してやったらどうや!」
⑫翔太「許さない!」とAに刃物を向ける
⑬Aが悲鳴を上げる
⑭辻本がAに「やり直すんや!」
⑮A「罪を償って、人生やりなおします」
⑯辻本「こうなる運命なんや!」
⑰命懸けで助ける姿に、高井が出産を認める
というもの。
辻本の話を聞いていた花子が辻本に対し、
花子「お前、頭ええな」
その瞬間、辻本が目を見開き、怖い顔で花子にゆっくり近づく。
怒るかと思いきや、怖い顔のまま花子と握手する、辻本。
大島「握手ーっ!?」
辻本「キレのあるボケやった!」
⑶
因縁を付けるA役を探していると、椎森がカツラを探しに現れる。
A役を拒む、椎森。
辻本がカツラを取り、
辻本「やらんかったら、このカツラを引き裂くぞ」
もり「やります」
辻本がカツラを椎森に返す。
辻本「そんなにそのカツラが大事なんか」
もり「うん」
と言いながら、ポケットにカツラを仕舞う。
辻本「大事なわりに、被ってないやないか!(苦笑)」
⑷
刃物は椎森のドスを使うことにし、
皆で練習開始。
辻本が椎森に、
辻本「悲鳴で大爆笑を取ってください」
もり「悲鳴で大爆笑って、どういうことや!」
この日の悲鳴は『怖過ぎルンルン 怖過ぎルンルン』。
椎森に大爆笑を求めておいて、リアリティの無さを酷評する、辻本。
⑸
大島が高井と平山を呼び出し、本番スタート。
高井「また、あなたですか」
もり「客としてコーヒーを飲みに来ただけや」
辻本がカツラの入ったコーヒーを持ってくる。
それを見た椎森が、辻本を指差しながら、高井に対し、
もり「あのおっさん(=辻本)のすね毛が入っとるやないかい!」
椎森が高井に対し、
もり「どう、責任取ってくれるんじゃ!」
すると、景子ではなく『幸恵』が間に入る。
幸恵「お父さんを傷付けないで!」
大島「あんたが行ったらあかん!」
翔太「刺すなら俺を刺せ!、彼女とお腹の子は僕が守る!」
大島「あんたも言ったらあかん!」
もり「お前の愛に負けた…」
と、ドスを落とす。
高井「景子だけでなく、幸恵も妊娠させとんか!」
辻本「その通りなんや!」
椎森が落としたドスを高井が取る。
高井「大切な娘を傷付けやがって!」
辻本が間に入り、
辻本「許してやったらどうや!」
高井「許さん!」と辻本にナイフを向ける。
辻本「怖過ぎルンルン 怖過ぎルンルン」
高井が翔太に襲い掛かるが、空振りし、ドスを落とす。
辻本「やり直すんや!」
と、辻本がドスを高井に返す。
高井「死ねーっ!」
高井が翔太に再びナイフで襲い掛かろうとして、
翔太がロビー上手に逃げる。
(高井→翔太→←平山、という立ち位置で)
平山が二人の間に入り、高井の手首を持ち必死に抵抗し、翔太を守ろうとする。
辻本が高井の背後に立ち、高井の持つドスを奪うが、
勢い余って、辻本の背後に居る椎森を切りつけてしまう。
仰向けに倒れる、椎森。
辻本「えーっ!!、えーっ!!」
辻本がドスを持ったまま慌てふためく。
⑹
そこに、警官の玉置が現れる。
玉置「お前、何やっとんや!」
玉置が辻本を殴り、羽交い締めにして、連行する。
辻本「何か言うてーっ!!」
すると、花子が辻本の言い方とは異なる奇妙なイントネーションで、
花子「こうなる運命なんや!」
辻本が連行されていった。
第二部 終
(暗転。セット転換のため、緞帳が降りる)
この時点で、毎回20時45分。
物語はまだまだ続く。
・景子と翔太の恋、お腹の子供
・心と身体が入れ替わった、永田友梨と谷川良輔
・院長にレジャービル建設計画賛成のサインを迫る、レイと椎森
・松本の借金返済
・組長の襲撃犯
何一つ問題が解決されないまま、第三部へ。
その16に続く