新名が一人でいると、
舞台下手袖通路から悪魔・諸見里が現れる。

諸「(状況)ヤバなってない?
口笛タラー
新「喋りが急に軽なりましたね。(苦笑)」

新「吉田さんの様子がおかしいんです」
諸「吉田の方が恨む気持ちが強かったようだな
ニヤリ
新「吉田さんの方が…」

諸「しょうや(=そうや)」
 
諸見里が同意の言葉を発するたびに、客席から笑い声が漏れる笑い泣き

諸「恨みが強い人間ほど、不幸の携帯を持つとおかしくなるニヤリ
諸「最終的には、恨んだ相手を殺してしまう
ニヤリ
新「それはやりすぎでしょ!
アセアセ

諸「…しょうやな(=そうやな)」 笑い泣き

新「どうしたら?」
諸「メールを送信できないように、妨害電波を流すしかない」
新「…妨害電波」

諸「しょうや(=そうや)」 笑い泣き


新「では、妨害電波をお願いします!」
諸「私にはできない」
諸「悪魔携帯ショップの店員にお願いする」

諸見里が携帯で電話を掛け、ショップ店員と話す。
諸「シュシュシュシュ シュシュ」
諸「しょう、しょう!(=そう、そう!)…ハッハッハッハ
爆  笑
諸「…はっきり喋れや!
ムキー
と、突然、電話の相手に怒り出す。

新「それは、あなたです!タラー

諸「不幸の携帯が悪用されそうなんで、お願いしましゅ」
諸見里が電波を流す機械を持ってくるよう、ショップ店員に伝え、
電話を切る。

そもそも、復讐目的で使われる『不幸の携帯』のどこから悪用なのか分からないが、
『殺人』は悪用に当たるのだろう。


諸「旅館の近くまで来てて、直ぐ持って来てくれるみたいや
ニヤリ

すると、何故か、旅館入り口ではない舞台下手通路から、
アタッシュケースを持った悪魔携帯ショップの店員・岡田(Mr.オクレ)が現れる。
オ「こんにちは~
ニコニコ

諸見里が新名に岡田を紹介する。
諸「悪魔携帯ショップの岡田さんで、悪魔や
ニヤリ
諸「偉い人や
ニヤリ
諸「岡田さんもお前にしか見えていない
ニヤリ


岡田がアタッシュケースを囲炉裏付近に置く。

岡田は服から、おもちゃのような小さな機械を取り出す。
新「カバン、関係ないん!?」
笑い泣き

オ「この機械のアンテナを伸ばすと妨害電波が発信される」
オ「ビビビビ
口笛
と言いながら、アンテナを伸ばす、岡田。

しかし、アンテナを伸ばし過ぎて、取れてしまう。
オ「取れた…アッハッハッハ
爆  笑
新「めっちゃ爆笑してるやん!(苦笑)」

オ「アンテナ、壊れた
ニコニコ
岡田はアタッシュケースに壊れたアンテナを入れる。
新「入れる用のカバン!?」
笑い泣き


諸見里が新名に対し、
諸「ダメだったみたいだな
ニヤリ
諸「こうなったら、吉田から直接取り戻すしかない
ニヤリ
 
 


新名・諸見里・岡田、三人でいるところに
コンパニオンの真希が再び現れる。
真「失礼します
ニコニコ

舞台下手に立つ真希に対し、諸見里が顔を数cmの至近距離まで近づける。
真希には悪魔の姿は見えていない設定であるため、真希は無表情で耐える。
笑い泣き

物語を進めるため、諸見里が真希から離れる。


新名が真希に尋ねる。
新「どうしました?」
真「呼ばれたので来ました
ニコニコ
新「キャンセルしたはずですけど…」

舞台上手通路から吉田が現れる。
吉「俺が呼んだんや
ニヤリ
吉田は真希のことを気に入った様子。

吉田が真希に対し、
吉「ここで、お酒を
飲もうウインク
吉「お酒、持ってくるわ!」
吉田が通路に消える。

旅館のロビーでコンパニオンとお酒を飲むという、
またしても斬新な?展開になる。


新名が真希に不審がられないよう、小声で諸見里に提案する。
新「コンパニオンに酔っ払ったフリをしてもらって、」
新「吉田さんに甘えて、隙を見て、不幸の携帯を奪ってもらおう!」

諸「それやったら、俺の案の方がもっといい
ニヤリ

諸「コンパニオンに酔っ払ったフリをしてもらい、」
諸「吉田に甘えて、隙を見て、不幸の携帯を奪ってもらうんや」
新「今、俺が言うたやつや!
タラー

とにかく、二人の案は一致したよう。

新名が真希に協力を願い、作戦を説明する。
新「携帯を奪われたんで、お願いします!」
真「分かりました」

諸見里と岡田が旅館入り口に立ち、
新名はフロントに隠れ、顔だけ出して見守る。


吉田が酒を持って現れ、
囲炉裏の辺りに吉田と真希が座る。

真「実は私、飲んできてて、酔っ払ってるの
おねがいラブラブ
真希が吉田に体を寄せ、甘えるフリをする。

客席から「ヒュー!、ヒュー!
チューと声が飛ぶ。
新「『ヒュー!、ヒュー!』、言われてるぞ!(苦笑)」
新「…普段から、こんなことやってるんかな?
ニヤリ笑い泣き

吉田と真希には観客の声も新名の声も聞こえておらず、
二人のやりとりが続く。


真希が吉田に対し、
真「暑くないですか?…服、脱ぎません?
ラブラブ
吉田のジャケットを脱がせる、真希。

新名が吉田に聞こえないよう、真希に対し、
新「携帯、探して!
アセアセ
真希が携帯を探すが見つからない。

真希が吉田に対し、
真「暑くないですか?…服、脱ぎません?
ラブラブ
吉田のシャツを脱がせ上半身裸にする、真希。
吉「うぉい!うぉい!うぉい!うぉい!
アセアセ
夫婦の競演で普段とは勝手が違うのか、普段以上に大袈裟に驚く、吉田。

シャツにも携帯は無く、真希がキレる。
真「何で無いのよ!
ムキー
真希がマキザッパで吉田を叩く。
笑い泣き
吉「うぉい!うぉい!うぉい!うぉい!アセアセ

二人が前に出て、乳首ドリルの流れに。

吉「ドリルせんのかーい!」
と、一連のドリルのくだりが終わると、
客席から「ヒュー!、ヒュー!
チューと声が飛ぶ。


苛立つ真希は吉田に率直に尋ねる。
真「携帯、どこにあるのよ!?
プンプン
吉田がズボンから不幸の携帯を取り出す。
吉「ここにあるけど?」

新「ズボンかい!作戦失敗や!
アセアセ
新名の声が吉田に聞こえてしまう。
吉「作戦?」
新「いや、あのっ…
アセアセ
真「それ以上、言うたらダメです!
アセアセ
真「それ以上、言うたら、甘えたフリして携帯を取り戻す作戦がバレてしまう!
アセアセ
吉「携帯を取り戻す作戦やとーっ!?
ムキー
真「ほら、バレたー!
タラー

吉「この携帯は絶対、返さへんからなーっ!
ムキー
吉田が舞台上手通路に消えていった。


諸見里が新名に対し、
諸「上手くいったな
ニヤリ
新「どこがや!」

岡田が笑い始める。
オ「ハッハッハッハ
爆  笑
新「何、笑うとんねん、オッサン!
ムキー

暗転。


その8に続く