⒒
⑴
新名が一人でいると、
舞台下手袖通路から悪魔・諸見里が現れる。
諸「(状況)ヤバなってない?」
新「喋りが急に軽なりましたね。(苦笑)」
新「吉田さんの様子がおかしいんです」
諸「吉田の方が恨む気持ちが強かったようだな」
新「吉田さんの方が…」
⑴
新名が一人でいると、
舞台下手袖通路から悪魔・諸見里が現れる。
諸「(状況)ヤバなってない?」
新「喋りが急に軽なりましたね。(苦笑)」
新「吉田さんの様子がおかしいんです」
諸「吉田の方が恨む気持ちが強かったようだな」
新「吉田さんの方が…」
諸「しょうや(=そうや)」
諸見里が同意の言葉を発するたびに、客席から笑い声が漏れる
諸「恨みが強い人間ほど、不幸の携帯を持つとおかしくなる」
諸「最終的には、恨んだ相手を殺してしまう」
新「それはやりすぎでしょ!」
諸「恨みが強い人間ほど、不幸の携帯を持つとおかしくなる」
諸「最終的には、恨んだ相手を殺してしまう」
新「それはやりすぎでしょ!」
諸「…しょうやな(=そうやな)」
新「どうしたら?」
諸「メールを送信できないように、妨害電波を流すしかない」
新「…妨害電波」
諸「しょうや(=そうや)」
⑵
新「では、妨害電波をお願いします!」
諸「私にはできない」
諸「悪魔携帯ショップの店員にお願いする」
諸見里が携帯で電話を掛け、ショップ店員と話す。
諸「シュシュシュシュ シュシュ」
諸「しょう、しょう!(=そう、そう!)…ハッハッハッハ」
諸「…はっきり喋れや!」
と、突然、電話の相手に怒り出す。
新「それは、あなたです!」
諸「不幸の携帯が悪用されそうなんで、お願いしましゅ」
諸見里が電波を流す機械を持ってくるよう、ショップ店員に伝え、
電話を切る。
そもそも、復讐目的で使われる『不幸の携帯』のどこから悪用なのか分からないが、
『殺人』は悪用に当たるのだろう。
⑶
諸「旅館の近くまで来てて、直ぐ持って来てくれるみたいや」
すると、何故か、旅館入り口ではない舞台下手通路から、
アタッシュケースを持った悪魔携帯ショップの店員・岡田(Mr.オクレ)が現れる。
オ「こんにちは~」
諸見里が新名に岡田を紹介する。
諸「悪魔携帯ショップの岡田さんで、悪魔や」
諸「偉い人や」
諸「岡田さんもお前にしか見えていない」
⑷
岡田がアタッシュケースを囲炉裏付近に置く。
岡田は服から、おもちゃのような小さな機械を取り出す。
新「カバン、関係ないん!?」
オ「この機械のアンテナを伸ばすと妨害電波が発信される」
オ「ビビビビ」
と言いながら、アンテナを伸ばす、岡田。
しかし、アンテナを伸ばし過ぎて、取れてしまう。
オ「取れた…アッハッハッハ」
新「めっちゃ爆笑してるやん!(苦笑)」
オ「アンテナ、壊れた」
岡田はアタッシュケースに壊れたアンテナを入れる。
新「入れる用のカバン!?」
⑸
諸見里が新名に対し、
諸「ダメだったみたいだな」
諸「こうなったら、吉田から直接取り戻すしかない」
新「それは、あなたです!」
諸「不幸の携帯が悪用されそうなんで、お願いしましゅ」
諸見里が電波を流す機械を持ってくるよう、ショップ店員に伝え、
電話を切る。
そもそも、復讐目的で使われる『不幸の携帯』のどこから悪用なのか分からないが、
『殺人』は悪用に当たるのだろう。
⑶
諸「旅館の近くまで来てて、直ぐ持って来てくれるみたいや」
すると、何故か、旅館入り口ではない舞台下手通路から、
アタッシュケースを持った悪魔携帯ショップの店員・岡田(Mr.オクレ)が現れる。
オ「こんにちは~」
諸見里が新名に岡田を紹介する。
諸「悪魔携帯ショップの岡田さんで、悪魔や」
諸「偉い人や」
諸「岡田さんもお前にしか見えていない」
⑷
岡田がアタッシュケースを囲炉裏付近に置く。
岡田は服から、おもちゃのような小さな機械を取り出す。
新「カバン、関係ないん!?」
オ「この機械のアンテナを伸ばすと妨害電波が発信される」
オ「ビビビビ」
と言いながら、アンテナを伸ばす、岡田。
しかし、アンテナを伸ばし過ぎて、取れてしまう。
オ「取れた…アッハッハッハ」
新「めっちゃ爆笑してるやん!(苦笑)」
オ「アンテナ、壊れた」
岡田はアタッシュケースに壊れたアンテナを入れる。
新「入れる用のカバン!?」
⑸
諸見里が新名に対し、
諸「ダメだったみたいだな」
諸「こうなったら、吉田から直接取り戻すしかない」
⒓
⑴
新名・諸見里・岡田、三人でいるところに
コンパニオンの真希が再び現れる。
真「失礼します」
舞台下手に立つ真希に対し、諸見里が顔を数cmの至近距離まで近づける。
真希には悪魔の姿は見えていない設定であるため、真希は無表情で耐える。
物語を進めるため、諸見里が真希から離れる。
⑵
新名が真希に尋ねる。
新「どうしました?」
真「呼ばれたので来ました」
新「キャンセルしたはずですけど…」
舞台上手通路から吉田が現れる。
吉「俺が呼んだんや」
吉田は真希のことを気に入った様子。
吉田が真希に対し、
吉「ここで、お酒を飲もう」
吉「お酒、持ってくるわ!」
吉田が通路に消える。
旅館のロビーでコンパニオンとお酒を飲むという、
⑴
新名・諸見里・岡田、三人でいるところに
コンパニオンの真希が再び現れる。
真「失礼します」
舞台下手に立つ真希に対し、諸見里が顔を数cmの至近距離まで近づける。
真希には悪魔の姿は見えていない設定であるため、真希は無表情で耐える。
物語を進めるため、諸見里が真希から離れる。
⑵
新名が真希に尋ねる。
新「どうしました?」
真「呼ばれたので来ました」
新「キャンセルしたはずですけど…」
舞台上手通路から吉田が現れる。
吉「俺が呼んだんや」
吉田は真希のことを気に入った様子。
吉田が真希に対し、
吉「ここで、お酒を飲もう」
吉「お酒、持ってくるわ!」
吉田が通路に消える。
旅館のロビーでコンパニオンとお酒を飲むという、
またしても斬新な?展開になる。
⑶
新名が真希に不審がられないよう、小声で諸見里に提案する。
新「コンパニオンに酔っ払ったフリをしてもらって、」
新「吉田さんに甘えて、隙を見て、不幸の携帯を奪ってもらおう!」
諸「それやったら、俺の案の方がもっといい」
諸「コンパニオンに酔っ払ったフリをしてもらい、」
諸「吉田に甘えて、隙を見て、不幸の携帯を奪ってもらうんや」
新「今、俺が言うたやつや!」
とにかく、二人の案は一致したよう。
新名が真希に協力を願い、作戦を説明する。
新「携帯を奪われたんで、お願いします!」
真「分かりました」
諸見里と岡田が旅館入り口に立ち、
新名はフロントに隠れ、顔だけ出して見守る。
⑷
吉田が酒を持って現れ、
囲炉裏の辺りに吉田と真希が座る。
真「実は私、飲んできてて、酔っ払ってるの」
真希が吉田に体を寄せ、甘えるフリをする。
客席から「ヒュー!、ヒュー!」と声が飛ぶ。
⑶
新名が真希に不審がられないよう、小声で諸見里に提案する。
新「コンパニオンに酔っ払ったフリをしてもらって、」
新「吉田さんに甘えて、隙を見て、不幸の携帯を奪ってもらおう!」
諸「それやったら、俺の案の方がもっといい」
諸「コンパニオンに酔っ払ったフリをしてもらい、」
諸「吉田に甘えて、隙を見て、不幸の携帯を奪ってもらうんや」
新「今、俺が言うたやつや!」
とにかく、二人の案は一致したよう。
新名が真希に協力を願い、作戦を説明する。
新「携帯を奪われたんで、お願いします!」
真「分かりました」
諸見里と岡田が旅館入り口に立ち、
新名はフロントに隠れ、顔だけ出して見守る。
⑷
吉田が酒を持って現れ、
囲炉裏の辺りに吉田と真希が座る。
真「実は私、飲んできてて、酔っ払ってるの」
真希が吉田に体を寄せ、甘えるフリをする。
客席から「ヒュー!、ヒュー!」と声が飛ぶ。
新「『ヒュー!、ヒュー!』、言われてるぞ!(苦笑)」
新「…普段から、こんなことやってるんかな?」
吉田と真希には観客の声も新名の声も聞こえておらず、
二人のやりとりが続く。
⑸
真希が吉田に対し、
真「暑くないですか?…服、脱ぎません?」
吉田のジャケットを脱がせる、真希。
新名が吉田に聞こえないよう、真希に対し、
新「携帯、探して!」
真希が携帯を探すが見つからない。
真希が吉田に対し、
真「暑くないですか?…服、脱ぎません?」
吉田のシャツを脱がせ上半身裸にする、真希。
吉「うぉい!うぉい!うぉい!うぉい!」
新「…普段から、こんなことやってるんかな?」
吉田と真希には観客の声も新名の声も聞こえておらず、
二人のやりとりが続く。
⑸
真希が吉田に対し、
真「暑くないですか?…服、脱ぎません?」
吉田のジャケットを脱がせる、真希。
新名が吉田に聞こえないよう、真希に対し、
新「携帯、探して!」
真希が携帯を探すが見つからない。
真希が吉田に対し、
真「暑くないですか?…服、脱ぎません?」
吉田のシャツを脱がせ上半身裸にする、真希。
吉「うぉい!うぉい!うぉい!うぉい!」
夫婦の競演で普段とは勝手が違うのか、普段以上に大袈裟に驚く、吉田。
シャツにも携帯は無く、真希がキレる。
真「何で無いのよ!」
真希がマキザッパで吉田を叩く。
吉「うぉい!うぉい!うぉい!うぉい!」
二人が前に出て、乳首ドリルの流れに。
吉「ドリルせんのかーい!」
と、一連のドリルのくだりが終わると、
客席から「ヒュー!、ヒュー!」と声が飛ぶ。
シャツにも携帯は無く、真希がキレる。
真「何で無いのよ!」
真希がマキザッパで吉田を叩く。
吉「うぉい!うぉい!うぉい!うぉい!」
二人が前に出て、乳首ドリルの流れに。
吉「ドリルせんのかーい!」
と、一連のドリルのくだりが終わると、
客席から「ヒュー!、ヒュー!」と声が飛ぶ。
⑹
苛立つ真希は吉田に率直に尋ねる。
真「携帯、どこにあるのよ!?」
吉田がズボンから不幸の携帯を取り出す。
吉「ここにあるけど?」
新「ズボンかい!作戦失敗や!」
新名の声が吉田に聞こえてしまう。
吉「作戦?」
新「いや、あのっ…」
真「それ以上、言うたらダメです!」
真「それ以上、言うたら、甘えたフリして携帯を取り戻す作戦がバレてしまう!」
吉「携帯を取り戻す作戦やとーっ!?」
真「ほら、バレたー!」
吉「この携帯は絶対、返さへんからなーっ!」
吉田が舞台上手通路に消えていった。
⑺
諸見里が新名に対し、
諸「上手くいったな」
新「どこがや!」
岡田が笑い始める。
オ「ハッハッハッハ」
新「何、笑うとんねん、オッサン!」
暗転。
その8に続く