亜依との交際を反対された、真也。

景子が真也を励ます。
景「どうにかなりますって!ウインク

景「私、真也さんが元気になる歌を歌います!」
景「ギターを貸してもらえますか?」
真也がギターを景子に渡し、景子がギターを抱える。

景「聞いてください!…『真也さんへ』」
景「ワン、ツー、スリー…」
ギターを弾くと見せかけて、ギターを拳で軽く3回叩き、
『それが大事』を歌い始める。
景「♪負けない事 投げ出さない事 逃げ出さない事 信じ抜く事」
景「♪駄目になりそうな時 それが一番大事~」

景子はギターの弦に指を伸ばすが、結局、手を遠ざけ、
景「♪ウォー オー オーオオオー…」 笑い泣き

佐「弾かへんのかいっ!タラー

しかし、真也は感動したようで、泣くふりをしながら、
真「アンコール!アンコール!えーん


真也と景子が舞台上手袖に掃除に向かうことにする。

景子が途中で立ち止まり、佐藤に警告する。
景「実は、歴代リーダーは幽霊に呪われて辞めたんです」
景「佐藤さん、気をつけて」

景子が掃除に向かった。

 

 



佐藤、一人。

歴代リーダーが幽霊に呪われた話に、
佐「信じんかったら、大丈夫や!
アセアセ

その時、女性の笑い声が聞こえてくる。
女「フフフフフ…」
佐「なんや、この声!?
キョロキョロ
佐「女性の笑い声…まさか、幽霊!?
びっくり


『ドロロロロ…』
という、和風のお化け屋敷で聞かれる効果音が流れ出し、
舞台が薄暗くなる。

舞台下手袖から、白装束に白の三角頭巾という死に装束を身にした、
まりこ(森田まりこ)が現れる。
まりこは両手を胸の辺りで垂らし、幽霊らしい動きをしながら、
ま「フフフフフ…」
まりこは笑いながら、佐藤に近付いてくる。
ま「フフフフフ…」
ま「アハハハハ…
爆  笑
ま「アーハッハッハ
爆  笑
ま「何が可笑しいの~!?」
佐「お前や!
タラー


佐藤が自分のことが見えていることに驚く、まりこ。
ま「私のことが見えているの!?
びっくり
佐「変な格好して、前におるやん!」


ま「私は天国からこの世に戻ってきた、幽霊のまりこ」
ま「だから、人間には見えないはずなの」
佐「俺、霊感が強いから…」
佐「でも、こんなにハッキリ見えるんはおかしい
アセアセ
佐「ほんまに幽霊なん?」


真也と景子が掃除を終え、戻ってくる。

(まりこ→佐藤→←真也←景子、というポジションで)
佐藤が真也と景子に対し、
佐「変な女の人が来てるんやけど…」
真「どこですか?
キョロキョロ
景「居ませんけど
キョロキョロ
二人には、まりこが見えていない様子。

まりこが佐藤に、
ま「言ったでしょ?見えないって」
真也と景子には、まりこの声も聞こえていない。

 

補足。

劇中、基本的には、

スタッフリーダー・佐藤以外の人間には幽霊は見えず、声も聞こえていません。



佐藤はまりこの話をまだ信じておらず、
真也と景子に、
佐「ここ(舞台中央・下手寄り)におるやん!
アセアセ
真「居ませんて!」

真也がまりこに近付き、ギリギリで避けて、まりこを通りすぎる。
笑い泣き
佐「避けたやん!(苦笑)」
真「女の人、どこですか?
キョロキョロ

景子がまりこに近付き、まりこの前で止まる。
まりこの左右に体を動かし、先を見る。
笑い泣き
そして、まりこの横を通りすぎる。
佐「見えてるやん!(苦笑)」
景「どこですか?
キョロキョロ

佐「二人、こっちに戻ってきて!」

真也がまりこに近付き、まりこの前でフェイントを仕掛けて、まりこを通りすぎる。
笑い泣き
佐「フェイントしてるやん!(苦笑)」
真「石があったんで
口笛笑い泣き
佐「石にフェイントなんか仕掛けんやろ!」 笑い泣き

景子もまりこの周囲を回りながら、帰ってくる。 笑い泣き


物語としては、真也と景子には、まりこは見えないようで、
真「リーダー、また、僕たちをビビラせようと
タラー
景「子供っぽいところがあるわね
タラー

二人が仕事をしに、舞台上手袖に消えた。


まりこが佐藤に対し、
ま「今ので信じてくれた?」
佐「…どうやら、ほんまのようやな」

ま「ある人に会うために、神様の許しを得て、一日だけこの世に戻ってきたの」

佐「頼むから帰ってくれ!仕事に支障が出かねん!
アセアセ
ま「こっちは用があるんだから、そっちが帰んなさいよ!
えー
佐「そんなことしたら、クビになるわ!
アセアセ
ま「私が客をビビらせて、あなたをクビにしてやるわ!
ニヤリ


啓之と幸恵が舞台上手袖から現れる。

(佐藤→まりこ→←啓之←幸恵、というポジションで)
まりこが二人に
ま「う~ら~め~し~や~
ニヤリ
啓「ヒーッ!
ガーン
啓之がまりこの方を指差し、悲鳴を上げる。
啓「蜘蛛が付いてるーっ!
ガーン

 

佐藤が自分の服を見て、
佐「あっ、ほんまや」
啓之が驚いたのは、まりこの先に居る佐藤の服に付いた蜘蛛で、
やはり、佐藤以外の人間には、まりこのことは見えず、声も聞こえていない様子。

まりこが佐藤の服に付いた蜘蛛を見て、
ま「キャーッ!蜘蛛ーっ!
ガーンアセアセ
佐「お前がビビるんかい!
タラー

まりこは蜘蛛が大の苦手のよう。
仰向けになり、足を上に上げ、開脚して気絶する。
笑い泣き

佐「蜘蛛みたいになってるやん!タラー

暗転。

 

 

その5に続く