小西・親泊はジュースを買うことなく、
舞台下手から焦って戻ってくる
アセアセ

二人を追うように、
南高の不良、高関(高関優)・大黒(大黒ケイイチ)が現れる。
南高は、今時のブレザーの学生服。

大「北高のダッサいニオイで充満しとるな
ニヤリ
大「公園から出て行けよ」

大黒はオールバックにしていて、
花「あいつ、おしりかじり虫やん。(苦笑)」
信「だいぶ、かじられてるな。(苦笑)」


補足。
今回、南高の不良は、舞台下手から登場します。


南高の不良のトップも来ているよう。

高関・大黒に呼ばれる形で、帯谷(帯谷孝史)が現れる。
信「また、オッサンやん。(苦笑)」
信「腹、弛んでるし。(苦笑)」
笑い泣き

帯「誰がオッサンや!」
帯「ワシ、南高の一年、16歳や!」

花「どっかで会ったことない?」
信「知り合い?」
花子がポットを見て、
花「これや!」

ここから、ポット弄り。


烏川が帯谷に対し、
烏「遊びに来たなら、帰れや!」
帯「目障りや!お前こそ、帰れ!」
烏「なんや、お前!やったろうやないか!」
北と南で屋台付近で怒鳴り合い、次第に屋台を蹴り始める。

屋台を壊されては困る信濃が皆を止めようとすると、
花子も加わり、皆で信濃を蹴る。
信「痛たたっ!花ちゃん、俺やっ!」
アセアセ
花「分かっとるわい!プンプン


烏「白けたわ
えー
烏「今度会うた時は、最期までやるぞ」

烏川が小西・親泊に対し、
烏「ミルミル、買いに行くぞ!」
と北高方向(舞台上手袖)に去っていった。

帯谷が高関・大黒に対し、
帯「みっくすジュース、買いに行くぞ!」
と南高方向(舞台下手袖)に去っていった。

 
 


信濃と花子、二人。

『出店場所を間違えた』、そんな後悔の表情をする信濃に、
花子が声を掛ける。
花「逆境を乗り越えて、頑張ろう!
ウインク
花「ZARDの『負けないで』って曲もあるでしょ?」
 
信「…そやな」

花子が『負けないで』の歌詞を言い始める。
花「ふとした瞬間に 視線がぶつかる」
花「幸福のときめき 覚えているでしょ」
花「パステルカラーの 季節に恋した」
花「あの日のように輝いてる あなたでいてね」
花「…」
花「…この歌詞、どういう意味?」

信「…『負けないで』とあんまり関係ないように思うけど。(苦笑)」


信濃は、烏川がカバンを忘れていることに気付く。
信濃と花子がカバンを持ち、(舞台上手袖奥側の道から)烏川を探しに行く。

入れ違いで、烏川が(舞台上手袖手前側の道から)現れる。
烏「カバン、忘れた
アセアセ
カバンが見当たらず、たこ焼き屋台の周りを探す。


そこに、チアリーディング部の綾子・幸恵・景子が現れる。
景「3回コールド負けとはね…」

綾子が烏川を見て、声を掛ける。
綾「ちょっと、烏川やん!
びっくり
烏「…是澤さん
キョロキョロアセアセ
綾「チアリーディングで来てたの」

幸恵達が烏川のことを綾子に尋ねる。
幸「知り合い?」
景「ヤンキーなの?」
綾「そんな。滅茶苦茶弱くて、いじめられてたの
ニヤリ
綾「高校デビュー?せいぜい頑張ってね
ニヤリ

三人が去っていった。


そこに、カバンを持った信濃と花子が戻ってくる。
烏「俺のカバン!」
信「あっ、忘れてたみたいやったから、追いかけたんやけど…」

烏「さっきの話、聞いてないですよね」
信「話?何のことかな?」

信濃が花子に対し、
信「でも、まさか、烏川君が高校デビューやったとはな!」
烏「聞いてるやん!
タラー
信「ちょっとだけ…
アセアセ
烏「どこから?」
花「ちょっと、烏川やん!」
烏「全部やん!
タラー


烏川が後ろを向いて、何が動作し、振り向く。
すると、黒縁メガネを掛けた烏川になり、オーバーに真面目な学生の顔を作る。
烏「実は、中学まで、こんな感じやったんです」
信「最新の北のリーダーやん!(苦笑)」
笑い泣き


烏川は親の仕事で、高校からこの県に引越してきたよう。

烏「その時、他県の高校で入学拒否された奴が噂になって」
烏「気付いたら、噂の奴が俺のことになってたんです
タラー

信「喧嘩の時はどうしてたの?」
烏「二人が率先して喧嘩をするので…」

烏「喧嘩したことないんで、怖いんで」
信「さっき、南高と言い合いしてたやん」
烏「言うのは怖くない
口笛笑い泣き


烏川が信濃達にお願いする。
烏「二人には秘密にしておいてくだい!」
烏「もういじめられたくないんです」
烏「それに、中学まで、僕には友達が居ませんでした」
烏「やっとできた仲間…この関係を崩したくないんです」

♪『負けないで』が流れ始める

信「それやったら、尚更、秘密にせん方がええんとちゃうかな?」
信「本当に大切にしている仲間やったら」
信「逃げたい気持ちに負けずに」

ちょうど曲がサビの部分になり、
花「♪負けないで もう少し」

信「お前が歌うんかい!
タラー

暗転。

 

 

その5に続く