[作]
(敬称略)
徳田博丸
[キャスト]
(順不同)
映画の登場人物…伊賀健二
映画の登場人物…岡田直子
映画の登場人物…タックルながい。
映画の登場人物…前園健太
映画の登場人物…青野敏行
観客…桜井雅斗
[コント概要]
⒈
⑴
暇を持て余している様子の雅斗(桜井雅斗)。
時間潰しに映画でも見ようかと、ふらりと映画館に立ち寄る。
この映画館では、
日中合作映画『超特急危機一髪 ~あなたは三回涙する~』を
(舞台上手端の)席に座るが、観客は雅斗一人。
雅「俺だけ?この映画、人気ないんかな?」
⑵
映画が始まると、中国語が聞こえてくる。
字幕も無く、
雅「えーっ!?中国語?」
雅「中国語、知らんし…動きだけで分かるかなあ?
⑴
雅斗は、中国語の映画を動きから以下のように解釈する。
直子(岡田直子)が
皆、中国語で言葉は理解できないが、タックルだけは
タ「イーガーコーテル」
タ「ウーリューチーパー」
タ「テンハン、チャーシューメン」
と馴染みのある言葉を喋る。
雅「一人、王将の店員、おるやん!
」 ![]()
⑵
そこに白と青で決めたヒーロー・伊賀(伊賀健二)が現れ、
直子に手を差し伸べる。
タックル・前園と対峙する、伊賀。
ネクタイを緩め、戦闘モードに入る。
⑶
タックル・前園に呼ばれ、マフィアのボス、青野(青野敏行)も現れる。
青野だけは、なぜか、ハングル語を喋っている。
雅「一人だけ、ハングル語ちゃう!?
」
いずれにしても、その内容は理解できていない。
マフィアたちに対し、服から取り出した手榴弾で牽制・対抗する伊賀。
ピンを口にくわえるが、抜くことはしない。
その時、直子が起き上がる。
ネックレスに銃弾が当たり、助かったよう。
こうして、ハッピーエンドを迎えた。
(舞台後方の)モニターに『fin』の文字が現れ、映画は終了。
雅斗が映画館を出ようとすると、場内アナウンスが聞こえてくる。
「ただいまより、日本語吹替版を上映いたします」
雅「よう分からんかったし、せっかくやから、もう一回観よか」
雅斗が再び着席する。
⑴
日本語吹替版が始まると、映画の印象が変わる。
直「すみません。チケット、買ってもらえませんか?」
直子は、漫才劇場で活動する売れない若手女芸人。
一枚500円のチケットを手売りしている。
タックルと前園が現れる。
タックルと前園はマフィアではなく、
⑵
そこに現れたのは、伊賀。
日本語吹替版では、伊賀は、観客の雅斗を意識していて、
『自分が映画の場面に登場してよいか?』、身振り手振りで雅斗に確認する。 ![]()
⑶
伊賀が現れる。
伊賀は直子に対し、
伊「切符を拝見します」
直子は、漫才劇場近くのYes Theaterの前ではなく、
どういうわけか、新幹線の車内で手売りしていたよう。
⑷
直子は新幹線の切符が見つからないようで、
キセルの疑いで駅長室に連れて行かれそうになる。
伊賀は直子に手を差し伸べたのではなく、連行しようとしていたのだった。 ![]()
雅「キセルで捕まってるやん
」
⑸
タックルと前園は、先ほどの直子の力説で、直子の頑張りを知り、
応じない伊賀にタックルや前園が殴り掛かる…かと思いきや、
(直子まで加わり)「コーッ!」、「ビールにお茶~」、「黄色い線まで~」等、
⑹
執拗に連結弄りされるため、
皆の手から逃れようと、本気モードになる。
中国語版のようにネクタイを外すだけでなく、
スーツやYシャツまで脱ぐ。
すると、0系新幹線の絵がプリントされたTシャツが現れる。 ![]()
雅「自分で『新幹線』って認めてますやん!(苦笑)」
雅「ほんで、さっきはこんなシーン無かったぞ
」
『今の場面は泣けたんじゃないか?』と
身振り手振りで雅斗に確認する、伊賀。
雅「どこで泣くの!?泣ける場面、ひとつも無いやん!(苦笑)」
⑺
新幹線弄りの中で、タックルが伊賀に足を引っ掛け、転ばせる。
タックルは自ら転ばせておいて、
タ「この中にお医者様は居ませんか?」
と呼び、青野が登場する。
青野はマフィアのボスではなく、新幹線に乗り合わせた医者だった。 ![]()
⑻
車掌の伊賀は新幹線弄りをやめさせようと、
手榴弾を服のポケットから出そうとするが、忘れたよう。
急遽、舞台袖から『豚まん』を用意し、手に取り、口にする。
日本語吹替版になり、手榴弾は肉まんに変わってしまった。 ![]()
青「新幹線で豚まんを食べたら、臭いやないか!」
青「責任者を出せ!
」
伊賀は周りを見渡す。
雅「あんたが車掌でしょ?(苦笑)」
伊賀が雅斗を責任者役として、映画の中に引き摺り込む。 ![]()
雅「えっ?どういうこと?![]()
」
⑽
直子が起き上がる。
モニターに映る文字は、
『fin』ではなく、『faaaan!』
雅斗は映画の世界に一人取り残される。
雅「どうやって映画から出たらええのーっ!?
【新喜劇グランド花月】 完