一人の従業員が遅刻しているよう。
沙月「そう言えば、今日から来るはずのアルバイト、遅いわね?」
和也「連絡しても繋がりません
アセアセ
大島「採用した僕の責任です。あの爺さん、初日から遅刻って!」

そこに、赤色の服に赤色の髪をしたお爺さん(見た目は茂造の赤色バージョン)、

辻本源造(辻本茂雄)が走って現れる。
源造「えらいこっちゃーっ!!」

源造は玉置のバッグを蹴ったり、
大島に遅刻を叱られては、バッグで玉置の顔を叩いて八つ当たりしたり、大暴れ。
玉置「何をするんや!
プンプン
和也「社長、失礼しました!
アセアセ
玉置「ほんま、失礼な爺さんや!
プンプン
和也「すみません!今度、一杯、奢りますので
アセアセ
玉置「それやったら、許します」


壊れたダクト部分を二階から見ようと、松本が階段を登る。

玉置「こんな爺さん、雇わん方がええですよ!
プンプン
その声に応ずるように、
源造「なんで、そんなこと言われなあかんねん!
プンプン
源造が杖で壁を叩くと、
階段が坂になり、松本が滑り落ちる。
大島「源造さん、何やこれ!」 
源造「叩いたら、なったんや
ニヤリ

 


今度は、ダクトを工場裏から見ようと、中央奥の作業場から回ろうとする。

玉置「ジジイ、ええ加減にせえよ!
プンプン

源造「…プンプン
源造が杖で壁を叩くと、扉が閉まり、玉置達は腰を抜かす。


玉置「もう、我慢ならん!」
玉置達は怒って帰ってしまった。

源造「何で、こうなったんや?」
大島「お前のせいや!
タラー

和也「まあ、まあ。改めて、玉置社長に謝りに行くから、大丈夫や」
と、大らかな、和也。


沙月「このお爺さん、大丈夫?」
源造「大丈夫!一人でオムツも替えられるし
口笛
大島「オムツ、履いてるんですか?(苦笑)」
源造「もう、ベトベト
口笛
大島「替えといて!」

陽子「はい。怒るのはここまでよ!
ウインク

 

 



源造・沙月が入り口付近に立ち、
工場の人間がロビー上手寄りに立ち、向かい合う。

沙月が「源造を紹介する」と言うと、
源造が自ら名乗る。
源造「アルバイトの源造や!
ニヤリ


沙月達も源造に自己紹介する。
沙月「私は原田沙月
ニコニコ
沙月「亡くなった父の跡を継いで、五年。皆に支えられながら頑張ってます」


陽子「私は伊藤陽子です
ニコニコ
陽子「沙月の妹で、家事全般と事務を担当しています」
陽子「そして、私の夫が…」

和也「専務の伊藤和也です
ニコニコ


沙月「和也君は、私の恩人なの照れ
沙月「大手企業を辞めてまで、会社を手伝ってくれているわ」
沙月「和也君のお陰で、工場を守ることができた」


沙月「だから、私が、いつ、お嫁にいっても大丈夫ね」
源造「相手、おらんやろ!
ニヤリ
沙月はズッコケるような変なポーズで、
沙月「ドゥへ!
口笛

陽子「私達の娘の…」
結衣が源造の前に出て、
結衣「伊藤結衣です!小学四年生です!
ニコニコ


源蔵「可愛いなあ照れ
と、源造は、掌で結衣の頭にポンポンと触れる。

その瞬間、和也が結衣を源造から引き離す。
和也「触るな!
ムキー
陽子「あなた。頭を触るくらい、いいじゃない。(苦笑)」

和也は結衣を後ろから抱きしめ、
和也「男には、指一本、触れさせん!
ムキー

古賀「専務は、結衣ちゃんを溺愛してるんや。(苦笑)」

 

補足。

結衣は大抵の場面では、両親(和也と陽子)の傍に居ます。


沙月「次は従業員の紹介ね」

 

古賀「古賀雅彦ですニコニコ


和也「古賀さんは創業時から勤めていて、もう30年になるベテランなんや」
和也「古賀さんの言い付けは必ず守ること!」


哲郎「南郷哲郎です
ニコニコ


和也「力仕事で困った時は、哲郎さんに言うたらええ」
哲郎「任せて!
キラキラ
哲郎は、作業服を抜き、薄緑のタンクトップになり、筋肉を見せつける。

力仕事で怪我をしたのか、左肘に黒のリストバンドをしている。

源造「凄い筋肉…昔、何かやってたの?」
和也「哲郎さんは過去を語りたがらないから、誰も過去のことは知らんのや」


涼介が舞台上手袖から中央に車椅子を進め、
涼介「香芝涼介です
ニコニコ


陽子「涼介君はBリーグに居たのニコニコ
源造「…Bリーグ?」
陽子「バスケットのプロリーグよ」
和也「働きながら、トライアウトを受けて、プロになったんや
ニコニコ

 

涼介「その話はやめてくださいショボーン
俯く、涼介。
涼介「たった一試合しか出てないんですから」

沙月「涼介君はね、デビュー戦で大活躍したのよ!」
沙月「でも、その帰りに事故にあったの」
沙月「信号無視のトラックと接触して、大怪我したの…」

源造「ハハハハッ
爆  笑
大笑いする源造。
大島「笑うとこ、ちゃうぞ!話、聞いてた!?」

涼介「…それで、契約は取り消し」
涼介「今では、この有様です
ショボーン

 

沙月が涼介に対し、
沙月「弱音は駄目よ!
ウインク

 

和也も涼介を励ます。
和也は入り口上部のバスケットゴールを見てから、
和也「いつでも練習できるように、バスケットゴールも設置したんや」

源造が背後の壁に設置されたゴールを見る。
和也「復帰を目指して、リハビリ頑張ろう!」

涼介は何も答えず、不機嫌そうな顔をして、和也に背を向け、
奥(舞台上手袖)に戻る。

 

涼介は、バスケットの事で悩んでいる様子。



浩太「落合浩太です!
ニコニコ


和也「浩太は、陽子の幼馴染」
浩太「リストラされて、職に困っていたところを専務に助けてもらいました」
浩太「専務と陽子ちゃんには、感謝しています!」
古賀「浩太は、専務に弟のように可愛がられてるんや
照れ

 

浩太は気が良さそう。



大島「大島和久です
ニコニコ

沙月「私の未来の旦那様
ウインク
大島「社長とは結婚しません
タラー

沙月「な~、ボーナス上げるから、結婚して~な~
チュー
大島「しません!」
沙月が奇妙なポーズをしながら、
沙月「ダッピョョョョョ~ン
口笛

源造と工場スタッフ、それぞれの紹介が終わる。


大島が源造に対し、
大島「源造さん、ちゃんと仕事してよ!」
源造「はい、はい。『はい』は一回!」
大島「なんや、その返事は!
タラー

 

 

その4に続く