昨日に引き続いて更新していきます。数は多くないながらも、わざわざ読んでくださっている方もいらっしゃるようで、嬉しく思っております。
 いざ始めてみると、こうやって定期的に記事を書くのもなかなか骨が折れるので、読んでいただけているのだと分かると励みになります。
 今回で一気に終わらせてしまおうと考えていますので、いつも以上に長くなってしまうと思いますが、ご関心のあるお方は、お時間のあるときに、気の向いたときに読んでいただけると嬉しいです。


【第2クール・1日目】
(1)一人目:3年目の係員 ⇒50分ほど
 まずは、それまでの経歴の説明を聞いて、それに絡めて、業務についてその場で考えていくつか質問をさせてもらいました。
 次に、エントリーシートに書いた自分の短所について質問されました。前回の記事にも書いた通り、私は「難しい問題に直面すると、多くの人にアドバイスを求め、その結果、視点が多数出て来てしまって迷い、最終的な決定が出来ずに一人で考え込んでしまう」ということを短所として挙げていたので、その点についてご意見をいただきました。
 また、A省の業務内容の「幅広さ」と、A省で仕事をする中で身に付く「専門性」の話を語り始めてくれたので、「これは一回目の訪問の一人目の面接で悩んだテーマだ!」と思い、適宜質問や自分の見解を交えて、どんどん突っ込んでいきました。
 そして、あくまでA省の業務の特殊性という「専門性」が基本的な方針であり、その「専門」を軸に、A省が関わる様々な分野にも目を向けるという「幅広さ」が必要になるのだ、というご回答を得ることができました。
 専門性がまず大原則で、その専門性のある仕事をする中で、当然に色々な業務分野と接しなければならないのだから、自然と幅広さも身につく、という感じでしょうか。「専門性」と「幅広さ」は両立するんだと考えて、以後の面接でも使わせてもらうことにしました。
 他には、一日目の一人目の面接官にも聞いた、世間のA省に対する批判についてどうお考えかという質問をし、また「国家公務員を目指す動機として、法の適用・執行に関心を持つことの是非」についても質問して、私が今まで苦しめられてきた質問事項について、何かネタになる話はないか長々とお話をさせてもらいました。
 そのお話の中で、法の適用・執行に関心がある、という点については「奇異にうつる」という印象があると言われました。実際に、A省に関わる法律を用いて行政処分などをするので、法執行機関という性格があることは否めないものの、なによりもまず官庁は「政策立案」をする機関なので、そういった「政策」に関心を持つようにしてほしいと言われました。
 このアドバイスを受けて、志望動機で「法の適用・執行」絡みの話をするのは極力控えようと決心しました。ただ、エントリーシートには「法の適用・執行」のことを書いてしまったし、当初の志望理由がまるでなかったことかのように扱ってしまうのは宜しくないと考え、「当初は法の適用・執行に関心を持って志望しました。しかし、今までの面接で○○さんや○○さんとお話する中で、政策立案の重要性や、A省が目指す最終的な目的の明確性・重要性に気付いたのでうんぬん」という形で説明することにしました。
 最後に「最近行ったお店とか、観た映画とか、観光地とか、そういうのでオススメはある?」と問われたので、つい最近友人と行った銀座のカフェを紹介し、時間が来たのでそこで面接は終了しました。

(2)二人目:7年目の課長補佐 ⇒50分ほど
 毎度のことながら、業務についての説明を受け、それに関する質問をしました。業務説明の中で、一時は他省庁に出向し、A省とは違う視点を持つことも出来たという話をうかがったので、そこについてもちょっと踏み込んだお話をさせていただきました。
 一通り答えをもらった後、議論を持ちかけられました。A省が目指す目的について、「本当にその目的は正しいのか?どこまで推し進めて良いのか?」と言った観点から、簡単な事例を素材にかなり踏み込んだ議論をしました。詳細な内容を書くと、面接官の方の思想が出てきてしまうので、ここでは控えさせていただきます。
 取り敢えず、訪問先の省庁が目指す最終的な目標について共感を示すことは、志望動機の中核になりますが、面接官によっては「本当にその目的は妥当なものなのか?他の視点を持つ必要はないのか?」と、訪問先の省庁に対して、批判的な視点も持った上で改めて考えるように求めてくることもある、ということを想定しておくと良いでしょう。
 その後は「友達は多い方?」、「親友はいる」といった質問を2、3された後、「何か質問はある?」という流れだったので、業務についてまたちょっとだけ突っ込んでみて、それに対する回答をもらって終了しました。

(3)三人目:15年目の課長補佐 ⇒50分
 やはり、まず業務説明をされたので、それについて突っ込んだ質問をしてみました。留学や海外機関への出向も経験された方で、私も留学や海外機関への出向には関心があったので、詳しい内容について、特に重点的にお話をうかがいました。
 また、少し抽象的なレベルに落とし込んだ質問もしてみました(「アメリカのロースクールで勉強して、アメリカの弁護士や国家公務員の方と知り合うことも多かったと思いますが、日本とアメリカで『これは決定的に違う』というところはありますか?」とか聞いてみたりしました)。
 それ以外は、自分の趣味や性格、課外活動についてふわふわと和やかに話して、それだけで随分時間が経ってしまい、そのままの流れで終わりました。
 一つだけ仕事への取り組み方で問われたことは、「入局してすぐは、新人として、それこそ資料のホッチキスどめとかの雑用が大半になると思う。崇高な理想を胸に入局してもギャップを感じるだけだと思うけど、それでもいいの?」という定番の質問でした。
 これに対しては、「そういった事務作業も、組織が動く上で誰かがやらなければいけないものであって、業務の基礎を支える重要な仕事であることには変わりませんから、やっていること自体が簡単な事務作業だったとしても、大きな目的のために働いていることには変わらないと思います。また、基本的なことを完璧にこなせるようになること自体も立派な目標だと思います。より責任の大きい地位についたときに、そういった基本的なことでミスを頻発したり、あるいは部下の基本的なミスを見落としたりしているようでは、容易に信用を失うことになりますし、くだらないミスが原因で組織全体に重大な被害をもたらす危険性さえあります。ですから、基本的なことを完璧にこなせるようになることも、真剣に取り組むべき目標だと思います」と答えて、そこそこ良い反応をいただきました。この回答は、今考えてみるとあまりにもふわっとしているので、もう少し改善の余地があるかもしれませんね。
 他には、割と抽象的な質問として、「A省には、任期付き弁護士といって、弁護士が一定の任期という条件付きで働く人もいて、弁護士の人と一緒に働くことがかなり多いのだけど、法科大学院まで出たあなたがこのまま国家公務員として働いた場合、司法試験に受かって弁護士となった上でA省に任期付きでくる人と、どういう働き方の違いが出てくると思う?」という問いかけをされました。
 これはかなり抽象的で答えにくかったのですが、「弁護士として働いている人は、基本的な思考枠組が具体的な個人・企業の利益を守る、現行法を解釈して結論を出すというもので、社会全体の公益を図る、法そのものを変えていくという発想にはあまり親しみがないと思う。私がこのまま公務員として働き始めた場合、公益や法整備・法改正という視点を主に身に付けていくことになると思う。任期付きの弁護士の方と政策立案や法整備でともに仕事をする場合、弁護士の方には法解釈の手法や個別具体的な利益の重要性という視点を提供してもらい、こちらは公益や法整備・法改正の必要性という視点を提供して、相互補完的に働くことになるのではないか」と答える。「なるほどー」といった感じのなんとも言えない反応でした。

(4)四人目:人事課の課長補佐(出口面接) ⇒30分
 前回の訪問と同じく、「誰に会って、どういう話をしたか」と聞かれたので、二人目の面接官に持ち掛けられた議論がとても難しかったと答えました。
 その上で、「じゃあ、今ならその同じ問いかけについてどう答えるか?」と言われたので、二人目の面接官との面接が終了した後、控室で反省しながら考えたことを交えつつ、二人目の面接官との議論の際に答えた内容とほぼ同じ回答をしました。まだ整理しきれなかったので苦し紛れだけど、なんとか「なるほどねぇ…」くらいの可もなし不可もなしの反応をもらえました。
 その他には、面接カードに書いた志望動機、自己PR、学生時代の活動内容、他の試験との併願状況について質問をされました。これらについても、割と深く踏み込むような質問をされて、ときどき答えに詰まってしまいました。とはいえ、既に同じような質問を何人もの面接官に受けて喋り慣れて来た上に、修正すべき点は適宜修正していたので、大分やりやすくなってきてはいました。ここまでくると、さすがに少しは面接慣れしていたのかもしれません。
 一つだけ、「敢えて意地悪な質問をするけど…」という前置きをした上で、「課外活動(法律相談のようなものをやっていました)をやっていたようだけど、こういう試験勉強以外のことをやっていると司法試験の合格が遅れるの?」という、とても厳しい質問を投げかけられました。
 これに対しては、「確かに、そこに費やした時間を司法試験の勉強に充てていれば、もっと早く合格できたという可能性もあります。ですが、課外活動での経験が無駄になったとは思っていません。例えば、司法試験も、単に出された問題についての自分の考えを書きなぐるのではなく、書いた内容が読み手である試験委員に正しく通じるか、読むに堪えるものであるかということを意識することが重要です。ただ教科書を読み、試験で答案を書いて、ということを繰り返すような勉強をしているだけでは、読み手にどう伝わるかという意識を持つこと、読み手に上手く伝えられるか否かが重要であることを明確に意識することは難しいです。その点、課外活動は、他人に法律知識の説明をするという経験をすることで、人に物事を伝え、それに対する反応をもらうことを通じて、伝えたいことがうまく伝わっているのかをはっきりと認識させられ、その認識を元に、より伝わりやすいように工夫するというプロセスの繰り返しだったので、どう伝わるかを意識し、どうすれば上手く伝わるかを工夫する経験を多く積むことが出来ました。こういった問題意識を持つことができ、また、自分の言いたいことを上手く伝えるコツを掴むことができたことは、課外活動で得られた大きな収穫で、これは司法試験にも少なからず役に立ちました。」と、こじつけつつ回答しました。納得してもらえたような、そうでもないような…。
 その他、課外活動については、具体的にどんなことをしたのか、なぜそんなことをしようと考えたのかについて踏み込んだ質問をされ、それに適宜答えていきました。
 30分ほどで面接は終了し、第3クールの予約をもらい、ほっとしながら家路につきました。

【第2クール・2日目】
 うまく進んでいれば、ここにB省の官庁訪問が入る予定だったのですが、前述の通り、第1クールであっけなく断られてしまったので、空いてしまいました。
 どこか新しいところに第2クール目から行こうかな、とも考えはしたのですが、第2クールから回って採用されるのは相当優秀な人に限られること、慣れない官庁訪問で疲労がたまっていたこと、翌日のC省は第1クールでの評価が厳しいもので、第2クールで挽回するためにもしっかりと準備をする必要があったことから、休養日にしました。

【第2クール・3日目】
(1)一人目:9年目の課長補佐 ⇒55分
 最も強い関心を持っていた分野を担当されている方だったので、業務説明も食い入るように聞いて、質問もばんばん投げかけました。それだけで随分話は盛り上がり、結局、その分野の現状と展望、その業務に関するにかけるお互いの想いを語り合って終了。
 特に何か踏み込んだ質問をされるということもありませんでした。

(2)二人目:15年目の課長補佐 ⇒40分
 法学部出身で、法律案の立案担当の方だったので、業務説明とそれに関する質問の中でも、法律の話に踏み込んで、長々と話し込んでしまいました。
 一通り業務などの話を終えた頃に、「法科大学院まで出て法律を深く勉強してきて、今年も司法試験を受験しているんだよね? なんで司法試験にいかずに、こっちに進もうと思うの?」と定番の質問をされました。
 この質問には、「1回目、2回目の受験を終えた後の事務所訪問を通じて、弁護士のやるべきことと自分のやりたいことにギャップを感じたこと」「何か社会的に問題があると考えたときに、司法はあくまで今ある法律の中でしか解決を図ることしかできず、制度そのものを修正する、新しい制度を作りだすことで社会をよりよくするという働き方は出来ない」と回答しました。
 これに対して、「確かに法律を作ったりすることはできるけど、その法律も実際は抽象的な文言が多くて、現実には司法の人達が作り出した判例が基本になって動いているわけでしょ?どちらかというと、判例を作り上げていく方が重要なんじゃない?」という鋭い質問をされて、返しに困ってしまいました。
 「確かにそういったところはありますが、判例も出たら出しっぱなしではなく、確立した判例法理などは、ルールを明確にするためにもいずれは法律に取り込んでいくことが必要になるはず。それができるのはやはり官庁だし、社会の変化のスピードが速いせいで、そもそも適用できる法律が存在しないような社会問題というのもどんどん出てくる。そういった領域については、司法ではどうしても対処できず行政が動かざるを得ない。やはり、司法でもできないことはあり、行政という立場から法律に関わっていくことの意義は大きいと思う」と苦し紛れの回答をして、「うーん…」という反応をいただきました。
 その他にも、なぜ法曹の道に進まないのかという質問を聞き方を変えて何度か質問されました。やはり、ここは必ず深く突っ込まれるところなんだなぁ、と実感しました。
 そんな話をしているうちに時間が来て、面談終了。

(3)三人目:9年目の企画官 ⇒55分
 この方も、とてもよくしゃべる人で、しかも話が上手で、こちらの関心を高める話し方をしつつ、ちょくちょくこちらにも意見を求めて来るので、業務説明と、それに関する質問をするだけでかなり時間を使ってしまいました。
 深く切り込むような質問はなく、ひたすら業務の説明とそれに対する質問への回答、エントリーシートに書いた内容についての詳細な質問と、僕の回答に対する感想、そこから発展して「公務員とは」、「法律とは」という抽象的なお話をするといった具合でした。
 さらに、僕の短所の「色々な意見の中で迷ってしまって考え込んでしまう」という話から派生して、行政機関で働く中ではどうしても強硬な反対意見に触れることもあるが、そういった場合にどのように対応すべきかという話で盛り上がり、僕も自分の見解を述べ、面接官のご意見もいっぱいうかがいました。
 いただいたご回答の中でも特に面白かったのは「時間が解決してくれる」という、実に現実的な考え方でした。どんなに時間をかけて丁寧に説明しても分かってもらえないことはあるし、でも立ち止まってられないしというジレンマの中で「何をすべきか」という話だったので、「特に何をするわけでも、時間が立てば気持ちがおさまって解決することもある」という視点は新鮮でした。

(4)四人目:人事課企画官(出口面接) ⇒20分
 今回も、「誰のどういう話が興味深かったか」と聞かれたので、二人目の面接官と話した「判例法の重要性」について話し、自分の考えを改めて述べまし。基本的には、二人目の面接官に話したことと同じようなことを、少し表現などを変えて、また補強できるところは補強して話をしました。
 一通り話した後は、「C省に対する関心は、今もあるか?」と問われたので、最も関心のある分野についての熱意を語りつつ、官庁訪問を通じて政策立案や法制定についても関心を持ったということを、実際に面接官から聞いた話を交えながら答えました。
 第3クールについては、「来てくれても構わないが、このままだと極めてリスクが高いと言わざるを得ない。評価がマイナスのところもあって、そういったところで伸び悩んでいる」という、実質的に”No”の返答をいただきました。
 採用する側の悩みも分かるものの、B省とは異なり、明確に切り捨てずに言葉を濁す態度に不信感を感じたので、思い切って「では、どういった点が、どのようにマイナスになっているのか、具体的に教えていただけますか?」と聞いてみました。
 それに対する答えは、「志望動機が、どこかで聞いてきたような内容になってしまっていて、アピール力に欠ける」という趣旨のものでした。私としては、実際に経験したことを交えつつ話したつもりでしたし、深刻な問題だと実感を持って考えていたことだったので、「そんなことを言われたら、もうどうしようもないな」と感じ、また「それこそありがちな上に、とってつけたような漠然とした理由だなぁ…。」という不快感も抱き始めていたので、「A省から第3クールに呼んでもらってるし、もう一本に絞ろう」と考え、C省はここで諦めることにしました。

【第3クール・1日目】
 この日は、人事課長との面接のみでした。
 相手は幹部、しかも人事部門の責任者ということで、かなり緊張しました。課長との面接の前に、人事課の課長補佐と会議室でちょっとだけお話しして、「私が推薦するほどの人材ですから、いつも通りにやれば大丈夫です。ただ、落ち着いた印象は持つものの、もう少し大きな声ではきはきと喋ると、自信があって溌剌とした印象になるので、そこを気をつけてみて下さい。緊張しすぎて実力が出せないともったいないので、どうかリラックスして」と激励のお言葉をいただきました。
 その後、人事課長の部屋に入り、面接開始。実際に話してみると語り口はとても穏やかな方で、話をしていくうちに緊張も徐々に和らいでいきました。話した内容は、志望動機、自己PR、学生時代にやってきたことなど、今までの総復習のような感じでした。答えにくい質問、深く切り込む質問などは一切なく、学生時代にやってきたことだとか、趣味の話などについて、深く掘り下げる形で問われ、「自分がどういう人間か」を延々と話していました。終始和気藹藹とした雰囲気で、最後に「何か質問はありますか?」と言われたので、2、3簡単な質問をして終了。トータル45分くらいでした。
 あまりに和やかな面談だったので「これは気持ちよくお帰りいただくコースか…!?」と震えながら、待合室で他の受験生の面接が終わるのをひたすら待ちました。
 面接が終わってから待たされること約4時間、ようやく人事課の課長補佐に出口面接に呼ばれ、「第4クールに進んでもらいます」と言われ、一安心でした。

【第4クール・1日目】
 この日は、いわゆる「面接」はありませんでした。
 まず、最初は3、4年くらいの先輩職員から業務についての説明をしてもらい、適宜質問や雑談などをしました。今まで面接してきた年次の高い方ではなく、より学生に近い立場の若手職員の目線から、組織の構造やそれぞれの課の説明なども含めた詳細な説明をしてもらって、よりA省について深く知り、また関心を持つためにコミュニケーションを取る、といった印象でした。
 その後、資料(ネット上の記事をプリントアウトしたもの)を渡され、記事を読んだ上で問題点とそれに対する対策を考え、レジュメを作ってプレゼンをし、その後グループディスカッションをしろ、という指示が出されました。
 難しいテーマで、なかなかディスカッションが進まず、先輩職員に何度も助け舟を出してもらいつつ、なんとか終了。
 この日はこれで終わり、第5クールにも来るようにと言われ、時間や選考の内容について簡単に説明を受け、帰宅しました。

【第5クール】
 一度ホールに集合した上で、待合室に移動。
 待合室には多くの先輩職員が入れ替わり立ち替わりやってきて、雑談や仕事についての話をしました。
 4時間ほどそんな状態が続いた後、人事の課長補佐に呼ばれ、全員で上の階へ移動。そこで、「これから、この組織のトップと、幹部一人の計二人に会って面接してもらいます」と告げられ、たちまちガッチガチに緊張してしまいました。
 順に呼ばれ、いよいよ自分の番になり、部屋へ入り着席すると、斜め左にトップの方、正面に幹部の方、斜め右に人事課の課長補佐がいるという状況で面接が始まりました。
 まずは簡単に2~3分で自己紹介をするように言われたので、経歴、自己PR、学生時代にやったこと、志望動機を簡潔に話す。幹部の方は志望動機に軽くダメ出しをしてきた程度でほとんど喋らず、基本的にはトップの方とのやりとりでした。
 法科大学院在学中に経験した課外活動に関心を持ってもらえたようで、それについて深く聞かれ、答えていくうちに、面接開始から10分ほど経過。もともと、10分程度の面接と告げられていたので、これだけで終了しました。
 その後、全員が面談を終えたら、今日はこれでおしまいということで、第6クールの時間を告げられて解散、そのまま家路につきました。

【第6クール】
 呼び出された時間に集合して、待合室へ誘導されました。
 そして、一人ずつ人事課長の部屋に呼ばれ、一人ずつ正式に内々定を告げられる。
 全員が内々定を告げられた後は、人事課長、課長補佐と一緒に昼食。その後、解散と告げられるものの、夜に内々定者懇親会があると言われたので、内々定者同士で遊びに出掛けて、内々定者懇親会まで時間つぶしをしました。
 これでしんどかった官庁訪問も無事終了。最終的には拾って下さる官庁があったことに感謝しながら、疲れがたまっていたこともあってその日はぐっすり眠ることができました。



 以上が、私の官庁訪問の体験談です。
 これで最終的な採用が決まるまでの過程については、すべて書ききりました。諸々の事情で多少ぼやかしてしまったところもありますが、重要なことはすべて書くことができたと思います。
 法科大学院を終了した学生が、司法試験と並行しながらどうやって国家公務員採用総合職試験を受けたかについて情報提供をする、という目的で始めたブログですので、これで取り敢えず一段落です。

 この先をどうするかについては、特に何も考えていません。何か「こういうことをお伝えしたら、お役に立てることもあるかな」というものが思いつくまで、しばらくは更新する予定はありません。
 もし、「こういうことについても書いてほしい」というご要望がございましたら、コメントで書いていただけるとありがたいです。私にできることであれば、ご要望にお応えできるよう精一杯頑張りますので。


 では、こんな読みにくい文章に最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
 このブログを読まれている皆様が、どういう進路であれ納得のいく結果を残すことができますように。