こんばんは。今日は全国的に過ごしやすい天気だったようですね。エアコンが要らない日も徐々に増えてきて、秋が近くまでやってきていることを実感します。
 とはいえ、ちょっと体を動かすとまだうっすらと汗をかく気温ですから水分補給も大事ですし、季節の変わり目は体調を崩される方も多いので、今後も体調管理には気を付けていきたいですね。
 さて、前回からの続きで、今回で第1クールの話を書ききってしまおうと思います。


【第1クール・2日目】
 A省の次に関心があったB省に訪問しました。今思えば、業務内容を徹底して研究したわけでもないのに、よく突っ込んだなぁ、と思います。
 当時はとにかく必死だったんです…。また、取り扱う分野が非常に幅広く、「色々なことを体験できる。様々な業務内容に触れられるということは、やりがいを感じられる業務を見つけられる可能性も高いはず。」という考えもあって、魅力的に感じていました。
 結果的に、その「業務内容の多様性」が、後に述べるように首を絞めることになったのかもしれませんが…。

(1)一人目:入口面接(所属などは分からず) ⇒10分
 受付後の事務的な面接という印象を受けました。簡単に志望動機などを話しておしまいで、特に質問されるということもありませんでした。

(2)二人目:7年目の法令審査官 ⇒50分
 少しのことを聞くと沢山答えて下さる方で、業務説明の後で、業務に関連して質問をしたら、業務について掘り下げたことをいっぱい答えて下さった上に、公務員としての働き方(何が問題なのかを正確かつ明確に浮き彫りにし、それに対する対策を考え、対策も通達などで対応するのか、立法や法改正で対応するのかなど、様々な手法を考えて適切なものを選ぶ…等)や、公務員の働きに求められていること(単に法整備をするだけでなく、最近社会的な問題になっている節電などにしても、国民の意識から変えていく必要があり、意識を変えるためにどういうことをすれば良いかを絶えず考える…等)についての説明を受けました。
 途中、面接官が上司や同僚に呼ばれて、中断する場面もありました。相手のデスクまで行って話をする原課面接ならではの光景かもしれません。
 とても饒舌な方だったので、これだけで50分ほど経ってしまい、特に面接のようなことはしないままおしまいでした。

(3)三人目:人事の採用チームの人 ⇒15分
 いわゆる人事面接です。志望動機について軽く聞かれ、それについてあちらのコメントをもらった後、どういう分野に興味があるかと聞かれたので、簡潔に答え、「じゃあ、その分野の人に会えるようにマッチングします」と言われておしまいでした。

(4)四人目:9年目の課長補佐 ⇒50分
 この方もいっぱい喋って下さる方だったので、業務説明を受けた後、業務内容について具体的な質問をいくつか投げかけたら、その業務についての具体的な話がぽんぽんと進みました。
 結局、そのまま業務の話だけで終わってしまいました。B省の具体的な業務内容が少しは分かったかなぁ、という感じはありましたが、面接というよりは、業務説明のガイダンスっぽい感じになってしまいました。
 もしかすると、これが良くなかった点の一つかもしれません。採用してもらいたいのであれば、相手を知ることも大事ですが、相手に自分を知ってもらうことも大事ですからね…。

(5)五人目:人事課の企画官 ⇒15分
 これも人事面接でした。志望動機や自己PRについてざっと喋った後、それに対して踏み込んだ質問をされました。なかなかうまくかみ合わず、「それなら、弁護士を目指せばいいんじゃない?」「だったら、うちじゃなくて●●省に行ったら?」「結局、一番やりたいことはなんなの?」と厳しい返しをされました。
 正直なところ、B省にはついては細かく調べた上で関心を持ったわけではなかったので、返ってきた指摘については「確かにその通りだなぁ」と思ってしまって、うまく返すことができないまま、たじたじになって終わってしまいました。

 この後、人事課のブースの面接に呼ばれ、「今回はご縁がありませんでした」と明確に告げられ、切られてしまいました。B省の官庁訪問はここであっけなく終わってしまったのでした。
 B省の訪問では「結局、どういう業務に携わりたいのか」というところを詰めきれず、そこで評価が下がってしまったのかなぁ、と思います。「業務内容が多種多様。いろいろできるんだ」と魅力を感じていましたが、「いろいろやりたい」が「何をやりたいのか具体的に見えてこない」という結果につながってしまったのだと思います。


【第1クール・3日目】
 法科大学院進学当初に関心を持っていた分野と関わりが強そうだと考えて、当初考えていた省から切り替えて、C省を訪問してみました
 一度は関心を持ったことのある分野だったので、志望動機は比較的明確に示すことができたと思います。実際、「はっきりとした意識を持っている」という点については、何人かの面接官の方にも評価していただきました。
 ちなみに、ここは予めエントリーシートをウェブサイトでダウンロードして印刷した上で、記入して持参する形式でした。

(1)一人目:人事課企画官 ⇒30分
 企画官1人に対して、受験生5人で業務説明を受けました。一方的にあちらが業務内容に説明して終了。その後、部屋を出る際に若手職員に関心のある業務分野を聞かれたので、それに答えたところ、「では、うまくマッチングできるようにします」と告げられました。

(2)二人目:4年目の係長 ⇒40分
 まずは、業務について説明を受けました。地方との連携・連絡を担当されている方だったので、その話について具体的な質問を投げかけて、話を聞き出しました。
 ある程度話した後、どういった問題意識でC省を志望したのか、学生時代に何をやっていたのかを聞かれたので、用意していたことを答えたところ、訪問をしたまさにちょうどその日に、私が問題意識を持っていた点に関する基本方針が閣議決定をされたようで、話が盛り上がました。そこで盛り上がって時間を使った分、特に深く切り込む質問はされずに終わりました。
 少しだけC省の業務内容が見えた気がしました。

(3)三人目:2年目の係員 ⇒55分
 法整備・法改正を業務とする課の人だったので、法律関係の話をしながら、業務について掘り下げて質問をしてみました。ところが、あちらは生物学が専門で法律を勉強したことがないということで、法科大学院卒という経歴を見て「これくらいは、やっぱりご存知ですよね…」、「特にお教えすることもないです」、「ご存知だと思いますが…」という反応が多くなってしまい、話を聞き出すのに苦労しました。聞き出した話も、待合室で他の受験生から聞いた内容と全く同じで、正直なところ、あまり得られたものはなく…。
 なんとか話を盛り上げようと、業務の内容により深く切り込んでみたり、志望動機の話もテンプレートより膨らませて答えて、あちらにもいっぱい喋ってもらったりしてみたのですが、どうしても当たり障りのない感じの話しにとどまってしまいました。
 最近の法律についてちょっとネタを仕入れることはできたものの、なんだかぱっとしないまま時間がきて終了してしまいました。

(4)四人目:8年目の法令審査官 ⇒40分
 業務説明を聞いた後、それに関連する質問をしました。
 その後、面接カードに書いた内容についていくつか質問を受けました。「趣味は旅行とあるけど、最近だとどこへ行きましたか?(「トルコ」と答える)」、「トルコは親日的だと聞きますが、実際に行ってみてどうでしたか?」、「なんでトルコはそんなに親日的なんですか?」などの雑談レベルの話をして、あちらも最近旅行した国とその感想などを述べてくれました。
 その後、自己PRに書いた短所(「難しい問題に直面すると、一人で考え込んでしまう癖がある」というもの)について、「こういう人は、組織としては困るんだよね。ちゃんと相談してくれないと」と言われたので、「相談しないというわけではなく、むしろ、色んな人に相談した結果、多くの見解が出て来て、どれにすべきか決めきれなくなってしまう」と答えました。
 これに対して「なるほどね。働き始めたらそういう局面には多く直面することになると思うけど、どうしたら良いと思う?」と返されたので、「おそらく、どれが正解ということがないと思うので、最終的には自分が良いと思った見解を思い切って選択する、そういった思い切りが必要だと思う。それについての反対意見は当然出てくると思うので、それは方針決定した後に、時間をかけて説明するなり、あるいは、決めた方針は維持しながら少しずつ修正するなりして対応するしかないと思う」と答えました。もらった評価は「まぁ、模範的な解答かな」という曖昧なものでした。
 一通りのやりとりをした後、「官庁の場合、国民の生活や安全にもかかわるような仕事が多いので、そういった業務だと一刻を争うものもある。その場合、悠長に考えている時間はないので、担当する業務によってはじっくりと考える時間や説明する時間さえないのだということを意識して欲しい。普段から、上司とこまめに連絡・相談をしたり、何かの問題に直面したときのためのマニュアルなどを予め作っておいたりして、普段からすり合わせておくことの重要性も知っておいてほしい」というアドバイスをいただきました。
 これくらい話したところで、時間が来たので修了しました。

(5)五人目:人事課企画官(出口面接) ⇒20分
 誰と会って、どんな話をしたのかを聞かれたので、四人目の面接官と話した「問題に直面した時の対処法」の話をしました。
 その後、他にどの省庁を回っているか、回った印象はどうだったか、なぜC省を志望するのかという定番の質問をされたので、用意していたことを答えました。
 一通り答えた後、「第2クールについてですが、来たいというのであれば拒みませんが、一緒に仕事ができる方なのかまだ決めかねています。1日目にC省に来て下さって熱意のある方もいらっしゃいますし、もう少し、志望理由などを考え直した上で、それでもやはりC省に入りたいと思うのであれば、ぜひまたお越し下さい」という、「日時指定なし」の来て良いよ発言だったので、限りなく”No”に近いのだなと判断。
 ただ、第2クールから新しいところを回ったところで、基本的に希望はないので、B省のように明確に「ご縁がない」と断られてないのなら、次で挽回することに賭けようとと考えて、第2クールも訪問することに。



 以上で、第1クールの体験談はおしまいです。
 可能であれば、明日中で第2クールの話も終えてしまいたいなぁ、と考えています。
 思ったより長くなってしまいましたが、最後までお付き合いいただけると嬉しいです。