Twitterで交流させていただいている方から、個別にご質問をいただきました。
 他の読者の方のご参考にもなると考えましたので、ご本人からご了承をいただいた上で、ご質問の内容と、それに対する私の返答をこちらで掲載させていただきます。
 ご快諾下さった方には心より感謝いたします。


【ご質問内容】
①公務員試験の情報収集はどのように行っていましたか?合同説明会が何度かあり、そこもアピールの場と聞いたのですが…

②英語はどの程度の能力や対策が必要でしょうか?集団討論でも英語の資料を読むと聞いたのですが…

【私の返答】
①について
 情報収集についてですが、私の場合は、知人の紹介に紹介していただいた前年度に総合職試験に上位合格された方(もちろん、この方も法科大学院修了生です)からアドバイスをいただいた以外は、グーグルなどを使ってネットで検索した程度で、大した情報収集はしていませんでした(というか、できませんでした)。
 なので、絶望的と言えるほど情報量は乏しい状態でした。
 ですが、国家公務員試験に最終合格する、というレベルであれば、試験の概略と対策さえ分かっていれば十分で、あとはひたすら過去問を解くだけで大丈夫でしょう。点数さえ取れれば最終合格にたどり着けるのですから、試験がどういったものなのか、どういう対策をすれば点が伸びるか、これさえ分かれば、最終合格は十分に見えてくるはずです。
 ターゲットの情報が少ないとどうしても不安になりますが、そこまで気にしなくても大丈夫だと思います。
 説明会については、可能な限り行った方が良いと思います。私は直前まで受験を迷っていて、結局説明会も参加しなかった(というか、忘れていた)のですが、官庁訪問では説明会に参加したか否かは高確率で聞かれるので、そこで「参加しませんでした」と答えるのは、かなりしんどいです…。
 参加していた人の方が意欲があると思われるのは当然ですし、「参加しなかった」と答えて「なんで?」と問われた場合の答えをいちいち用意するのはとてもめんどくさいです。
そんなことに労力を使い、神経をすり減らすくらいなら、絶対に参加してしまった方が楽ですし、気持ちに余裕もできるはずです。
 官庁訪問中の採用担当者と受験生のやり取りを見ていると、どうも採用担当者は説明会に参加した学生の顔や名前をしっかりと憶えているようで、官庁訪問中にも「君は説明会で会ったよね」「はい、その説は大変お世話になりました」といったやり取りが多々ありました。
 それくらいしっかりと省庁側も学生を見ているので、説明会で鋭い質問を投げかけたり、意欲の強さを見せれば、採用担当者の印象にも深く刻まれるでしょう。そういった意味で、説明会は確実にアピールする場になると思います。
 情報源が限られている中で、説明会は数少ない公式の情報提供の場ですから、そういう意味でも参加しない手はないと思います。
 また、予備校を利用するのでなければ、官庁訪問の準備として省庁分析をしようとしても、入手できる情報は省庁のウェブサイトの月並みな説明ばかりで、大した情報は手に入りません。
 直接、省庁の人に話を聞くことは、志望動機を作り上げるという意味でも、また、モチベーションを高めるという意味でも、官庁訪問の段階まで役に立つはずですから、ぜひとも参加することをお勧めします。
 参加しなかった私はずっとヒヤヒヤして後悔したので、時間が許すのであればぜひ。
 あくまで司法試験と併願し、国家公務員試験に割ける時間は少ないどうしても少ないだろうという前提で書いているので、何か講座を取るということはあまりお勧めしないようにしているのですが(私自身、講座を取っていないので、内容の保障はできませんし)、どうしても情報がいっぱい欲しい、という方は、思い切って予備校の講座を申し込んでみるのも良いかもしれません。
 有益な情報も少なくないでしょうし、何より「困った時にすぐに調べられる豊富なデータベースがある」というのは、大きな安心材料になるはずです。
 官庁訪問のデータベースなどは、かなり分厚いものを配っているようなので、「情報を入手するためだけに利用させてもら」くらいの気持ちで、最低限、試験情報や官庁訪問データベースがもらえるくらいの一番安いコースを申し込んでみてはいかがでしょう。

②について
 英語については、個人的にはセンター試験より少々難しい程度かな、と思います。
 私は英語が得意だったので、難易度を過小評価してしまっている可能性はありますが、文章読解の試験であって、文法の試験ではないので複雑な文章が出るわけでもなく、基本的な単語や熟語が理解できていれば解けるレベルだと思います。
 選択肢も、ねちっこいひっかけをしてくるということはなく、英文を一言一句余すことなく理解できなかったとしても、大筋さえつかめていれば十分正解にたどり着けるレベルです。大学受験で英語だけがどうしてもできなかった、ということでなければ、あまり心配はいらないと思います。
 政策討議試験の際に与えられる英文資料も、新聞記事程度のレベルなので、市販の英字新聞が読めるくらいの実力があれば、大して苦労はしません。しかも、こちらは「資料の一つ」として提示されるだけで、検討課題について考える上で必要となる核心部分さえ取り出すことができれば良いので、なおのこと大筋さえ理解できていれば問題ないわけです。
 その上、検討すべきテーマが示された上で、他の日本語の資料と並列して提示されるので、大体は何が書かれているか想像がついてしまいます。なので、心配する必要はないと思います。
 ともあれ、受験をお考えであれば、取り敢えず過去問集を買って、実際にどの程度のレベルなのか確かめてみるのが一番手っ取り早いと思います。
 対策としては、ブログにも書いた海外のウェブサイトで英語の記事を読むですとか、そこらへんの書店で売っているような「○分で読む英字新聞」のような簡単な本を読むですとか、そういったことを通じて「英文に対する抵抗感」を減らしつつ、適宜分からない単語を調べる程度で良いのではないでしょうか。
 英語に強い苦手意識があって、多少時間に余裕がある場合は、市販の単語集や文法書を読でも良いとは思いますが、司法試験と併願であることを考えると、おそらく苦しいでしょう。


 以上が、今回いただいたご質問と、それに対する私の回答です。
 少しでもご参考になれば幸いです。
 ご質問を送って下さった方にも、重ねて感謝いたします。ありがとうございました。