『漫景魔竺(マンケイマジク)』

古代中国は唐の時代、玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)という僧が天竺(今のインド)へと旅をし、経典を中国へもたらして仏教の発展に寄与した事はよく知られているが
この旅を記録した「大唐西域記」を基にして明代に書かれた伝奇小説が、かの有名な「西遊記」である。
この西遊記が昭和初期に日本で翻訳販売された際、「漫遊、絶景、そして魔術!猿・豚・河童と天竺へ!」というキャッチコピーをつけて売り出したことから
人々より「漫景魔竺(マンケイマジク)の西遊記」と呼び親しまれ、同時期発売の「銀河鉄道の夜」や「愛之國/乾陀羅」などと共に
「五代後(まで楽しめる書物)」と呼ばれるほどの大ヒット作の一つとなったことはご存知の通りである。

現代日本において西遊記は何度かテレビドラマ化されているが、その主題歌としてゴダイゴの「モンキー・マジック」という曲や
「MONKEY MAJIK」というバンドの曲が使われていることは、西遊記と漫景魔竺の関係性から考えても上記の故事を参考にしていることは疑いようのない事実である。
なおゴダイゴの英語表記は「GODIEGO」であり、「GO-DIE-GO(生きて、死んで、また生きる)」という意味があることは有名だが
本来は「GOD-I-EGO(神、我、自惚れ)」、すなわち天と斉(等)しい大聖者「斉天大聖」を名乗り傍若無人に暴れ回った孫悟空を
意図して付けられた名前であるということは意外と知られていない。

民明書房刊『MONKEY MAGIC〜ドラマ西遊記(1978年版)非公式ファンブック』より








西遊記は見たことはないですが、堺正章版を好きな人が多いみたいですね!



という、衝撃的なニュースが飛び込んで来たため、作成中の記事を全部すっ飛ばして
ほぼ0の状態(「漫景魔竺」という当て字と漫遊、絶景、魔術、天竺しか決まってなかった…)から僅か1日で作り上げ……じゃなくて、文献を探し出しました。


ガンダーラ、モンキーマジック、銀河鉄道999…いずれも今でも通用する素晴らしい曲です。
GO-DIE-GO、すなわち「生きて、死んで、また生きる」というバンド名のように、いつまでもゴダイゴの曲は不滅です!
浅野孝巳さんのご冥福をお祈りいたします。

ちなみにGOD-I-EGOも意図はしていたみたいですが、孫悟空をもとにしたのではなさそうです(そりゃそうか)


本当は羽園先生で作る予定だったのに、勢いでフルで作っちゃいました…
「マジック→マジク→魔竺→魔術と天竺」は摩駆 怒名立奴(まく どなりゅうど)で似たような展開があったので、比較的スムーズにネタ構築できたかな?とは自負しています。

次回は途中まで作ってたのを完成できるのが早いか、ボルダリングの話ができるのが早いか……
またよろしくお願いします!