『負陰気(ふいんき)』

古代中国は春秋時代において、諸子百家と呼ばれる説法家が数多くいたが
その中に、万物を陰と陽で表す陰陽説を唱える鄒衍(すうえん)と言う者がいた。
この鄒衍が治世にあたり、当時仕えていた秦王に進言したのが
「王に対する害や恨み(すなわち陰の気)を王の代わりに受け、これを守る」という呪術的な役職である。
この役に着いた者は「王の陰気を負う」ことから「負陰気(ふいんき)」と呼ばれ、
また任命されてしまうとなぜか死ぬまで任を返還できないことから
人々はこの任に任命されることを恐れたという。
しかし、これらの者が王の害を代わりに受けてくれたおかげで
秦王は何度も刺客などから逃れ、ついには中国全土を統一することができた。
この「負陰気」は中国統一後も歴史の裏で代々受け継がれ、それがやがて日本に伝わり

陰陽師などになったことは意外と知られていない事実である。

なお現在、掲示板などに「ふいんき(←なぜか変換できない)」と書かれていることがあるが、
これは雰囲気(ふんいき)の打ち間違いではなく、現代日本で
この役に任命されてしまった者の
悲しみの慟哭が隠されているのである。

民明書房刊『黒歴史~平和な世間の知られざる恐怖~』より


※過去、某スレに投下したネタの転載です。
※転載にあたり、改行やわかりづらい文章等を少し修正しました。








過去作品掘り出し14作目です。


「ふいんき(←なぜか変換できない)」とネタを入れたら、「誤字ですよ」と想定通りのコメントをつけていただいたこともあり(ありがとうございます)、
馴れ初めシリーズまでの繋ぎで公開。


これ、『ふいんき(←なぜか変換できない)』とフルで書くことで「これはネタです(間違いだと分かって書いてます)」とアピールしている意味になりまして、
当時、某掲示板では大きな釣り針の一つでした。

「いいふいんき(←なぜか変換できない)だね!」
「"ふんいき"だよバカ!」
「あれー?『ふいんき(←なぜか変換できない)』って言うネタなんですがー?ネタにマジレスカッコワルイ藁藁」
みたいな。

負陰気、すなわち「陰気を負う」は、もしかしたらCLAMPのXの影響とかを受けてるのかもしれません(ストーリーの根幹ネタバレになるので詳しくは言えませんが)
Xは…難しいかもしれないけど、また復活してくれないかなぁ…せめてタロットだけでも完成を……!


あと、このネタの中にある、「陰陽説」は実際にある考えかたで、簡単に言うと、
太極(全ての根源)から両儀(いわゆる陰と陽の2つ)が生まれ、
さらに四象(大小と陰陽を組み合わせた4つ)、そして八卦(占いで有名なあの八卦ですね)が生まれた、という考えかたのことです。
下のような陰陽マーク(いわゆる太極図)を見たことありませんか?


Wikipediaより。


これは、太極という丸の中に、黒(陰)と白(陽)が互いを混ぜ合わせるような感じで配置されている図です。
陰と陽はこのようにどちらか一方になるわけではなく、陽から陰、陰から陽に変わるものだという思想ですね。

ここで重要なのが、陽中陰(白の中の小さな黒丸)と陰中陽(黒の中の小さな白丸。
「悪いこと(陰)ばかりではなく必ずいいこと(陽)がある、いいこと(陽)ばかりではなく必ず悪いこと(陰)がある」
という考えかたで、
「悪いからといって全てが悪いわけではないから諦めるな」
「良いからといって全てが良いわけではないから注意しろ」
という、人生観みたいなことを示しているんですよね。

世界はコロナ禍、コロナショックで毎日大変ですが、逆にそれによって、在宅ワークや業務分散、テレビ会議活用による無駄出張の削減、
中国人観光客頼みの観光業の見直し、手洗いうがいの習慣化、デマに踊らされないよう注意する、などの良い面も出てきました。
これら良い面がどんどん増えていき、コロナ終息に向けてみんなで頑張りたいですね!

ちなみに、この陰陽に五行説(木火土金水の相生、相剋関係)を加えたのが、有名な陰陽五行説になります。

こちらもWikipediaより。

ここで話すと長くなりますが、陰陽五行説もなかなか面白いですよ!
木火土金水の相生相剋と大アルカナ22枚は嗜みです(意味不明)


あと、今日は100日後に死ぬワニ」の最期の日ですね。
昔ニュースで見たんですが、今日が最期とは思ってませんでした(忘れてた)
どういう話かはニュースサイト確認してもらうとして…どういう最期になるか、多くの人が気にしていると思います。

れいにーの予想では……最後の日も普通の日常で、幸せなワニくんが見れるはず。
「あれ?死ななかった、よかった、嘘だったんだ!よかったよかった…!」と来てからの
101日目の更新でその幸せな顔が遺影になってるお葬式。

……こんなんが来たら泣く自信あります。


人間、いつ死ぬかわかりません。
そんなことを感じさせる連載マンガです。
これも、ある意味「陽中陰」(幸せな人生は永遠には続かない)なんですよね…
死ぬときには、出来るだけ後悔のないように笑って死にたいものです。

ちなみにれいにーは2人の子それぞれの孫を抱くまで死ねません
もし結婚しなかったら?
……仙人になるね!口笛口笛口笛口笛口笛