『混媚畏怖丹(こんびいふたん) 』

古代中国は秦において、里予山奇(りよさんき)という名医がいた。 
あるとき難病の者が彼のもとへやってきたが、この病を治すのは困難と悟った里予は痛み止めとして牛馬の肉を使った丹(錠剤)を与えた。 
しかし麻酔薬として混合した麻沸散などの量が多すぎたためか、 それを飲んだ患者は「なまめかしさ」と「おそろしさ」の混じった味に病み付きになり、
まるで廃人のようになってしまった。 
周りの人々はこの薬のあまりの中毒性の強さに恐れおののき、 これを「混媚畏怖丹(こんびいふたん)」と呼んで後世まで語り継いだという。 
また、患者の妻は夫を廃人にした薬を「奴隷にするために贈られた」、つまり「奴贈(どぞう)された」と決め付け、 
里予に向かってこぶし大の石をいくつも投げつけ殺してしまったことも忘れてはならない。 

現在、あるインターネット掲示板で話題になっている 「コンビーフ缶をドゾーと言って投げつける女の子」は多くのファン(中毒者)を得ているが、 
これは上記の故事が元ネタであることは間違いのない事実であろう。
なおノザキのコンビーフに代表されるコンビーフ自体にも多くのファンがいるが、その美味しさは
混媚畏怖丹の処方を参考に製造しているためなのかどうかはわかっていない。


民明書房刊『薬学・ブルブル(上巻) ~起朝篇~』より 

※過去、某スレに投下したネタの転載です。
※転載にあたり、改行やわかりづらい文章等を少し修正しました。



他の民明書房はこちらから!↓












過去作品掘り出し13作目です。
はからずも、民明書房3連発!


本当は、先日行ったボルダリングの日記とか、2019年の自然災害一覧(まとめ)の2020年版を公開しようと準備してたのですが、
あるニュースを見て、いつ公開するの?今でしょ!」と思い立って慌ててまとめ直しました。


そのニュースとは……


あのコンビーフの「巻き取り鍵」がなくなる!!!
というニュース。

「設備老朽化に伴い70年の歴史に幕」だそうで、時代の波がこんな所まで…と仕方ない事ではありますが、
ノザキのコンビーフはあのくるくるがトレードマークでもあったので、ちょっと残念ではあります。


↓巻き取り鍵。子どもの頃遊んだ人もいるはず…



で、コンビーフは割とお高いんですよね…おいしいけど。
気軽に食べられる缶詰じゃないあたりも、この変更に影響してるのかもしれませんね…鍵わざわざつけるのコスト高そうですし。



民明書房の方の元ネタは「コンビーフたん」なのですが、あなたはコンビーフたんをご存知ですか?
というか、知らない人の方が多いでしょう。
(アメブロ検索してもヒットしない!悲しい!)

結論から言うと、某掲示板にて発祥した、コンビーフの擬人化キャラです。コンビーフをドゾーと配るというキャラでした。
シーチキンの擬人化のシーチキンたんやシュールストレミングの擬人化のシュールたん、タラバガニ缶のタラバたんとかもいました。

↓たしか発祥はこの絵から。この時、実はコンビーフが丸缶!


↓当時はFlashや絵師による2次創作も盛んでした。




コンビーフたんは
・発祥の地(「朝まで起きてたのに…」スレ)が某掲示板かつR-18(いわゆる虹裏)であったので、そもそも知る人が限られていた
・そのため、健全な絵と共に子どもに見せられないよ!な絵とかも多数あった
・「コンビーフを配りきると牛を解体してコンビーフを作ってくれる」「ドゾー(贈呈)が缶詰投げつけ」というグロ要素が入ってきて…
・別件で「野崎コンビーフ」と検索すると、これじゃなく全然関係ない怖い絵がヒットするようになり検索でも出にくくなり…
等々あり、
同じような?虹裏発祥キャラの「OSたん(とらぶるうぃんどうず、Meたん)」「ビスケたん」に比べると知名度は今一歩のまま、
廃れて知る人ぞ知るキャラになってしまいました…残念。


コンビーフの缶変更に伴って、そこら辺を懐かしむ人が出てきてくれればいいですね!


にしても、コンビーフのくるくるがなくなるのは仕方なくはありますが残念です。鍵入手のためだけに今度買ってみようかな!