『絶登万(ぜっとうまん)』

古代中国は漢の時代、漢王朝の興隆に寄与した「躯頼民(くらいみん)」という者たちのうち、超人と呼ばれた
趨派(すうは)の万(まん)の功績については峰路達臨空(ぼうるだりんく)の項にてすでに説明しているが、
この万にはいろいろな伝説が残っている。
中でも有名なものは、烈と剛という美麗(びれい)な助手の手助けを受けながら命綱一本で絶壁を登る
「履導躯頼民(りどうくらいみん、登った履歴で躯頼民を導く、の意味)」という技術であり、これにより
万はどんな絶壁でも登ることができたというものである。
人々は万を称え、「超人、趨派 万(すうは まん)は選ばれし身体(躰)を使いどんな絶壁でも登り切る」、
すなわち「超人選躰 絶登万(ちょうじんせんたい ぜっとうまん)」または「絶登万(ぜっとうまん)」と呼んだという。

現代、クライミングの一つでリードクライミングというものがあるが、ビレイという命綱を持つ者や
その名前から、万の履導躯頼民が由来であることは賢明な読者の方々はすでにお気づきのことであろう。
なお、彼が絶壁を登る際「絶登!絶登!絶登万!烈、剛(れつ ごう)飛び出せ!」と人々は応援したことは有名だが
鳥人戦隊ジェットマンという特撮番組のオープニングがこの応援にそっくりなのはなぜなのかよくわかっていない。

民明書房刊『あなたもできるボルダリング 〜壁とホールドと私〜』より







ジェット〜
ジェット〜
ジェットマン〜
レッツゴー飛び出せ〜



GWで時間はありませんでしたが、令和最初の民明書房は特撮+クライミングの合わせ技で一つ。
ジェットマン→絶壁、登る、万→趨派の万、という流れです。

ジェットマン最終回は衝撃でしたね…