武嶺道 無隷武(ブレイドウ、ブレイブ)』

古代中国は唐の時代、洛陽において「恩怒流(オンドリュウ)」という剣術の流派があり、一世を風靡していた。
恩怒流はトリッキーな動きで相手を翻弄する技を多く持ち、その剣技に相対した者はみなボロボロにされ
膝から崩れ落ち「嘘だ、嘘だそんな事!」と叫ぶことしかできなかったという。

「戯矢練、且理数(ギヤレン、カリスウ)」という、飛んでくる矢に書かれた数字を読み(理解し)かつ素手で矢を掴む鍛練や、
「練外流(レンゲリュウ)」という、わざと外道な行為(例えば、弟子が猛獣に襲われても師匠は見ているだけで助けない)を行う鍛練など、
恩怒流には他の流派にはない奇抜な鍛練が目につくが、
これらは恩怒流の開祖の賢者 貴(ケンジャ キ)が橘仙(キツセン)という仙人から習ったものだという伝説がある。
これらの鍛練は「武顧録(ムッコロク)」という秘伝書に詳しく記載され、後世に伝わっている。

賢者 貴はある時、武の心構えについて問われた際、「武力の高み(嶺)に至る道は、武の奴隷になることでは無い」、
すなわち「武嶺道 無隷武(ブレイドウ、ブレイブ)」と答えた。
これを聞いた恩怒流の門下生は声を合わせ「有永 有栄(ウエイ、ウエイ。永遠に有り、栄え有りという意味)」と
賢者 貴を讃えたことは非常に有名である。

現在、仮面ライダー剣(ブレイド)という特撮番組の中で、ピッチングマシーンから飛んでくるボールに書かれた
数字を読む特訓のシーンや、主人公が敵に襲われているのにただ見ているだけで何もしない先輩ライダーがいるシーンは
上記の恩怒流の鍛練方法を参考に作られている事は疑いようも無い事実である。
しかし、この主題歌の歌詞「BLADE BRAVE」が「ウェーイ!ウェーイ!」と聞こえることについては
「武嶺道 無隷武」や「有永 有栄」と関係があるのかどうかはよくわかっていない。

民明書房刊『完全版 仮面ライダー剣 ストーリーブック(上巻) 〜切り札は君の中〜』より



仮面ライダー剣ネタつながり↓










めくるめく運命〜
壊れそうな時代に〜
切り札は〜君の中〜
研ぎ澄まされた勇気にして〜
ウェーイ〜♪ウェーイ〜♪口笛



仮面ライダージオウに、仮面ライダー剣から剣崎!始さん!天音ちゃん!登場記念と言うことで、
先週有憎堕貪怒孤呑(ウゾダドンドコドン)を引用したのですが、なんか納得出来ず再度文献を探し出してきました。
いいブレイド愛だ。感動的だな。だが無意味だ。



4月から急に忙しくなってちょっと更新が滞りました。週3予定が…;
ジオウトリニティも、登場記念間に合わないので来週にします。来週はアギト回ですね!アギトは俺一人でいい…
アギトはあまり知らないので、民明書房の文献探してこれるかは微妙です。とりあえず来週はトリニティ!(間に合えば)


今回はボツネタの再利用だったので、骨子は割とスムーズに出来た感があります。
この話を読んでからウゾダドンドコドンの方を読むとわかるように、2つの話は繋がっているので比較すると面白いかも。