『分馬母恩(ぶんばぼおん)』

古代中国は三国時代初期、雄鹿飛(おかひ)と阿留波鹿(あるはか)という兄弟がいた。
この兄弟の父は家宝として非常に速く走ることのできる馬を有してしたが、父親の死後兄弟はどちらが馬を相続するかで激しく争い、互いに譲らなかった。
そこで彼らの母は「そんなに欲しいなら、その馬の首と足にそれぞれ縄をかけ、互いに引っ張って二つに分けてしまいなさい」と、
皆の前で兄弟に引き合いをさせる事で争いを解決しようとした。
結局、馬が痛がるのを見て手を離した弟が馬への愛情が強いとして満場一致で馬を相続することに決まり、兄弟はいかに自分たちが愚かだったかを悟ったという。
この故事は「馬を分ける事により、母の恩を知る」、すなわち「分馬母恩(ぶんばぼおん)」と呼ばれ、
賢い解決法を提示した母の愛と共に、語り継がれたという。
なおこの馬は後に赤兎馬と呼ばれ、三国志に出てくる呂布の愛馬としてその名を轟かせるが、それはまた別の話である。

昨今、ある子ども向け番組で「ブンバ・ボーン」という体操の歌があるが、
「アルパカ パカパカちょっとオカピ」や、「さあ見つけに行こう僕らの宝物」という歌詞から、この故事との関連性を指摘する研究者は少なくない。
一方でこの故事は江戸時代初期に日本に渡り、大岡裁きのエピソードの元となったのは有名な話である。


民明書房刊『必見!世界の偉大な母〜お母様と一生〜』より









母の日ネタですおねがい母は偉大!
いやほんと、妻には頭が下がります。ありがとう!

はらわたが煮えくり返るほどムカつく時もあるけどガーン