ご無沙汰しております。宇田こうせいです。
先日、弁護士会関係の講演会で、前愛知県知事である神田真秋さんのお話をお伺いする機会を頂けました。
題して「弁護士は政治に向いているのか」
実は、神田前愛知県知事は、弁護士として大先輩にあたります。
愛知県弁護士会で13年間弁護士をされた後、平成元年から愛知県一宮市長、次いで平成10年から愛知県知事を歴任され、政治家として22年の経験をされています。
愛知県知事時代には、愛知万博の開催と中部国際空港の開業など、国家的なプロジェクトに主導的な役割をされてきました。
実は弁護士から政治の世界に入ったのもかなり急な話だったそうです。
神田前知事も、もともと法律事務所を経営されていた訳ですから、多くのクライアントさんに様々なご負担をかけたこと、そして当選の可能性が必ずしもあるわけではない中で、思い切った決断をされて一宮市長選に臨まれ、なんとか当選を勝ち得たという、ぎりぎりの体験を赤裸々にお話頂けました。
そんな神田前知事いわく、やはり選挙は組織が大きな役割を果たすことは否定できないとのことでした。
私が出馬した参議院愛知選挙区と愛知県知事選は同じ範囲が選挙区となります。
選挙でよく見る選挙掲示板は、愛知県だけでも1万2000箇所以上もあります。
そんな選挙掲示板へのポスター貼りは、実は、選挙管理委員会にポスターを届ければ貼ってもらえるというものではなく、自力ですべて貼らなければなりません。
選挙期間スタート直後にどれだけ早く1万2000以上の箇所にポスターを貼れるかは、すべて人海戦術がモノをいいます。
私も沢山の皆様方のお力添えのおかげで、数日のうちに愛知県全域の選挙ポスター掲示板にポスターを貼ることができました。
ひとりでは決してできないことです。
本当に本当に愛知県中を駆け回っていただけた支援者の皆様方には感謝するほかありません。
神田前知事のお話が自分に重なり、感謝の想いが再びこみ上げ抑えきれなくなってしまいました。
そして、22年の政治家経験のある神田前知事ですら、やはり「日本の選挙はハードルが高い」と言わざるを得ないとお話されました。
そのハードルは、大きく分けると
①精神的ハードル
②物理的ハートル
の2つです。
①については、すべてのプライシーが白日のもとにさらけ出されることが典型例ですね。
一方、②については、いわゆる三バンと呼ばれるものです。組織(ジバン)、知名度(カンバン)、資金力(カバン)がなければ、政治の世界には入れないという話です。
昨年の参院選からネット選挙運動が解禁され、組織や資金力に頼らない選挙運動の模索がはじまりました。
先日の東京都知事選での家入候補も、ネット選挙運動の可能性を模索されてました。
ただ、神田前知事のお話では、ネット選挙運動は、まだまだ日本では浸透に時間がかかり、やはり組織力を基本とした地上戦が主流である時代は続くのではということでした。
ちなみに、選挙に出ると、空中戦、地上戦、などという聞きなれない言葉を聞きます。
私自身の捉え方では・・・・・・
地上戦は、各地域をまわって少しでも多くの有権者と直接触れ合う選挙運動
空中戦は、メディア等を活用して、間接的ながらも自らの知名度をあげていく選挙運動
と位置づけていますが、まだまだネットを利用した空中戦だけでは難しいのかもしれません。
様々なお話をいただけた神田前知事のお話。本当に身につまされる刺激を頂くこと大でした。
最後に印象に残った言葉を一つ。
「優れた判断は、経験から生まれ、経験はお粗末な判断から生まれる」
とてもとても励みになるお話をお伺いすることができ感謝です。