【トラプ】は、わなわなと怒りをあらわにして、
「【コダコ】ぉ~。
 【コダコ】は何処行ったぁ。
 女はどうしたぁ~」
 と怒りをあらわにする。
 【トラプ】の【部下C】は、
「居ません。
 何処にも。
 どうやら逃げた様です」
 と言った。
 【トラプ】は、
「に、逃げただとぉ~。
 誰か、【コダコ】の居場所に心当たりある奴は居ないか?
 連れてきて首をはねてやる」
 と言った。
 だが、名前さえ間違えているのだ。
 【トラプ】の部隊で、【コザコ】の顔を知っている者は居なかった。
 【コザコ】は元々目立たない存在だったので、覚えている者が居なかったのだ。
 そう。
 【コザコ】は存在感が無かった事で、【トラプ】の処刑を逃れる事に成功したのだった。
 【コザコ】の事は八つ裂きにしても飽き足らないくらい怒りを覚えているが、顔がわからなかったら怒りのぶつけようが無かった。
 【トラプ】は、その怒りに対し、【部下C】に話かける。
 【トラプ】は、
「おい……」
 と言うと【部下C】は、
「あ、はい……なんで……がっ……」
 【何でしょうか?】と答える前に八つ当たりで、顔を殴られ吹っ飛んだ。
 そして、そのまま気絶する。
 完全な八つ当たりだった。
 これが企業なら完全なパワハラである。
 だが、【フライデーズ】はブラック企業も真っ青な悪の組織だ。
 これが日常茶飯事だった。
 下っ端は、黙って上役の機嫌を取り、理不尽な事で暴力を振られたりする事も度々あったのだ。
 下っ端は、暴力が怖くて、従っているのだ。
 それが、この組織のルールだった。
 理不尽な事でも上役の機嫌が済むなら、殴られ、時には殺される事も覚悟しなくてはならない。
 そんな組織だった。

続きます。