【僕】自身はオタク少年で、家に引きこもりがちだったという。
 戦闘的な事はしたことが無く、戦えと言われても戦えないと言っていた。
 それを聞いた【マイクロッド】は、
「なるほどな……
 だが、君も狙われる立場になってしまっているのは否めない。
 君が君である限り狙われてしまう。
 そこで、どうだろう?
 君は早く、100回変身するんだ。
 そうすれば、君から別の君にバトンタッチする事が出来る。
 君は消えてしまうかも知れないが、また、君の順番が回ってくる前に、【敵】に対して、それなりの対処を取ろうじゃないか。
 そうなれば、君の状態になっても襲われる恐れが無くなる。
 そう思うんだが……
 どうだろうか?」
 と提案した。
 【マイクロッド】の提案は、【僕】の【シュウト】が表に出ている限り、命を狙われる危険性が高い。
 ならば、別の【シュウト】達に対応を任せて、安全を確保してから出てくる様にしたら良いと言うものだ。
 そのため、【僕】の状態は出来るだけ短い方が良い。
 それを縮めるのは100回【ファニー・ムーン】を呼び出す事だ。
 そうなれば、100日で……
 いや、変身属性を変えれば、一日複数回【ファニー・ムーン】を呼び出す事も可能なはずだ。
 そうなったら、比較的短期間で、次の【私】にチェンジ出来るはずだ。
 【私】の【シュウト】になった場合は、また、交渉のしなおしになるが、【戦闘】を拒否している【僕】の【シュウト】よりはずっとましなはずだ。
 【シュウト】は、
「そ、そういう事なら……
 協力します。
 怖いの嫌だし……
 違う【僕】が何とかしてくれるっていうのなら任せたいと思います……
 あの……
 どうか、よろしくお願いします……」
 と言った。
 他力本願。
 意気地無し。
 そう思える様な態度だが、少なくとも同行を拒否されるより百倍ましだった。
 これはこれで仕方ないとして、【マイクロッド】は、
「わかった。
 じゃあ、君が変身して、私達を連れて逃げ回ってくれるかい?
 変身して逃げる事で敵の攻撃を回避出来るし、ある程度逃げたら変身を一度解除して、また別の属性の変身になれば、回数を稼げるだろ?
 もし、敵に追いつかれて戦闘になった時は私達も戦う。
 それで良いかい?」
 と言った。

続きます。