【エルセレナ】は、
「変身……なさるのですか?」
 と聞いた。
 【シュウト】は、
「あぁ。
 まぁな。
 君じゃないけど、【俺】もこういう身体にさせられちまったんだ。
 【ファニー・ムーン】――俺をこういう目に合わせた奴らは【ファニー・ムーン】に関係している。
 だから、俺は【ファニー・ムーン】を追っている。
 それで、今回の変身で、97回目なんだ。
 つまり、後、3回、変身したら、【俺】は【俺】でなくなる。
 都合、300回、変身するまで、【俺】には戻れなくなるって寸法だ。
 なので、この力を使って君を守れるのもあと3回だけって事さ。
 だから、君は【僕】に君を守って欲しいと交渉しなくちゃならない。
 【手紙】くらいは残せるが、【俺】の意思で、君を守りきる事は出来ない。
 必ず【俺】は別の意思に変わってしまう」
 と言った。
 【エルセレナ】は、
「そんな……」
 とつぶやいた。
 【シュウト】は、
「まぁ、こんな不完全なナイトだけど、よろしくな【エルセレナ】ちゃん」
 と言って手をさしのべた。
 【エルセレナ】は、
「あの……
 良いんですか?
 私なんかを守ってもらって?」
 と聞いた。
「乗りかかった船だからね。
 【俺】で居る内は守るよ。
 だけど、【俺】はいつまでも続かない。
 必ず、【僕】になる。
 その後の事は君に任せるしかない。
 出来るかい?」
「……はい……
 巻き込んでしまったのは申し訳ありませんが、私を守ってください。
 お願いします」

続きます。