少女は、
「エルセレナ……です。
 すみません」
 と言った。
 これで少女の名前が【エルセレナ】だと言うことがわかった。
 【シュウト】は、
「エルセレナちゃんか。
 良い名だね。
 君にぴったりだ。
 それで?」
 と聞いた。
「――【ファニー・ムーン】の事はよくは知らないです。
 噂で少し聞いただけです。
 だから、詳しい事はそんなに……」
「どんな噂?」
「この星には、昼夜問わず、突然出現する【月】がある。
 それを【ファニー・ムーン】と言う。
 ――私はそう、聞いています」
「他には?」
「【ファニー・ムーン】の事を記している本があると聞いています。
 1巻から9巻まで……
 でも噂じゃ、特別な事を書いている0巻があり、それを読み解くと秘密の事が書かれているマイナス1巻からマイナス9巻までの所在がわかるとかなんとか……」
「なるほど。
 君も聞いたと言う事はまんざら嘘でも無いようだな。
 他に知っている事は無いのかな?」
「【ファニー・ムーン】についてはそれくらいです……
 あの……
 助けてくださってありがとうございます」
「いやいや。
 大した事はしてないから。
 それじゃあ、今度は君の事についてだ。
 何でアンドロイドに襲われていたんだい?
 あのアンドロイドの言っていた組織ってのは君に取ってのなんなんだい?」
「【ダークネ】と言っていたあの男が所属している組織は、【フライデーズ】と言います。
 【ダークネ】は【フライデーズ】の幹部です。
 確か、3大幹部の一人です。
 【フライデーズ】は7つの組織で構成された【デーズユニオン】の一つです。
 【デーズユニオン】とは世界征服を目論む大組織です。
 【マンデーズ(月曜日)】、
 【チューズデーズ(火曜日)】、
 【ウェンズデーズ(水曜日)】、
 【サーズデーズ(木曜日)】、
 【フライデーズ(金曜日)】、
 【サタデーズ(土曜日)】、
 【サンデーズ(日曜日)】、
 【曜日】で区切られた組織になっています」
「ふぅん。
 思ったより大きいんだ?
 まぁ、でも、あの程度の奴が幹部をやってる組織の集まりだから、たいしたことないとは思うけどね」
「とんでもないです。
 どの組織かわかりませんが、【ダークネ】など足下にも及ばない力を持った幹部を持つ組織があるはずです」

続きます。