しばらく抱擁し、二人は、
「「………」」
 と沈黙する。
 そして、
「じゃあ、行くか」
 と【凌斗】が告げる。
 【美杏】は、
「えぇ。
 お供します」
 と言った。
 こうして、二人は【球状形態】の【エントロピア】に吸い込まれ、
 【凌斗】は、【脳核】として、脳の部分に、
 【美杏】は【心核】として、心臓の部分に、移動する。
 【エントロピア】の表面では、
 ボコ……
 ボコボコ……
 ボコボコボコ……
 ボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコボコ……
 と変化する。
 いつもの様に【球状形態】から【単純生物形態】、そして、【人型】へと形状変化をしていく。
 そして、【女性型エントロピア】に形状変化を完了した。
 だが……
 何か違う。
 何かおかしい。
 今までとは違う。
 【凌斗】は【脳核】となり、【美杏】は【心核】となって【女性型エントロピア】となった。
 それは間違いない。
 だが、これまでの【美杏】をパートナーとした時の形状ではなかった。

続きます。