【残違(ざんい)】の消滅により、【凌斗】の【精神汚染】は無くなった。
 だが、【精神】の【深い所】を犯されたと言うショックは抜け切れておらず、心に深い傷を負ってしまった。
 あれは【幻覚】だと自分に言い聞かせても触れられたくない部分に触れられたというショックがでかかった。
 【増村】司令に、
「で?
 どうするんだ?
 降りるのか、降りないのか?」
 と聞かれた【凌斗】は、
「……やるよ。
 やるしかない。
 俺にはそれしか残ってないから……」
 とつぶやいた。
 心なしか、気弱になっている様な気がした。
 その証拠に、【女性適合者】達の【脳核】担当の話には反対しなかった。
 いつもであれば、
「【脳核】は俺がやる。
 女は黙ってろ」
 とでも言って、譲らなかったはずだ。
 だが、彼は、
「【脳核】か……
 今回は俺じゃ倒せなかった。
 女が【脳核】ってのもありかもな……」
 と言っていた。

続きます。