序章 なんのために……


「【凌斗(りょうと)】君は何のために戦っているの?」
 少女が、尋ねる。
 少女の名前は【清宮 美杏(きよみや みあん)】。
 話しかけている少年の名前は【相澤 凌斗(あいざわ りょうと)】だ。
 二人はどちらも選ばれた人間だった。
 【テンス・アース】の【核(コア)】を守るべく、選ばれた二人だった。
 【凌斗】は、
「あ?
 何故、そんな事を聞くんだ?」
 と聞いた。
 【美杏】は、
「うん。
 それはね、【凌斗】君、いつも嫌そうにやってるけど、結局やるからさ。
 何でかな~?と思って……」
 と言った。
「知らねぇよ、そんな事……
 理由が無くちゃ駄目なのかよ」
「そうだね。
 理由は必要だと思うよ。
 だって命を賭けているんだもの。
 命を賭けるだけの理由って必要だと思うの」
「………(言えるかよ……お前のためだなんて……)」
「え?
 何か言った?」
「何も言ってねぇよ。
 どうでも良いだろそんなこと。
 そんな事より、お前こそ、何のためにやってんだよ?
 お前は理由があるんだろ?」
「うん。
 あるよ。
 私はねぇ。
 大切な人達のため。
 大切な人達を守るためにやってるんだ。
 だって、ほら……
 私達がやらないとどうしようもないじゃない?
 だったら、私達がやるしかないじゃない。
 私だって死にたくないし、やるのは辛いけど、やれる人は限られているんだし、みんなが助かるためにはやらなくちゃ駄目だと思ってる。
 そう、自分に言い聞かせているよ。
 これが正しい事かどうかはわかんないけど、やらないで終わるより、やって後悔した方が良いからね」
「ふぅん。
 そうか……」

続きます。