「ホント、
 世も末だね。
 誰がこんな事……
 何とかならないものかねぇ」
「誰か早く下手人を捕まえて欲しいもんだねぇ。
 何をやってるんだいお役人は」
「可哀想に。
 身よりもないんだろ、あの子。
 これからどうするんだろうねぇ?」
 と口々に話していた。
  それ以外にも、
「おい。
 ひょっとして……
 あれじゃないのか?」
「あれってなんだよ?
 あれって?」
「ばっか。
 わかんねぇのか?
 噂の……」
「噂ってまさか、あの?」
「そうだ。
 異国から来たっていう【三教徒】の……」
「まさか……だってあれは……」
「そう。
 別の【藩】の話だ。
 だがよ、【三教徒】は【寺藩具(じぱんぐ)国】全てを手中に収めるつもりだって話だ。
 いつ、そいつ等が来たってよぉ……」
「くわばら、くわばら。
 そんな奴らには関わりたくねぇなぁ」
「だな。
 こういうのは武士に任せて、俺達町人はやり過ごすしかねぇべ」
「んだな。
 関わらねぇほうが無難だな」
 と話していた。
 【三教徒】――それは何を意味しているのだろうか?
 それは、
 【魔神教(まじんきょう)】、
 【異界教(いかいきょう)】、
 【架空教(かくうきょう)】、
 ――と言う三つの宗教だった。
 噂では【異界教】は、【陽本島(ようほんとう)】に、
 【架空教】は、【星本島(ほしほんとう)】に、
 それぞれ侵攻しており、一部の【藩】と交戦状態にあると言われているのだ。
 そして、【月本島(つきほんとう)】にも【魔神教(まじんきょう)】の魔の手が伸びていて、
 【奮月藩(ふんづきはん)】、
 【妙月藩(みょうづきはん)】、
 【復月藩(ふくづきはん)】、
 ――の三連合軍と交戦状態にあると言われているのだ。

続きます。