「よい。
 これも【千愛】のためじゃ。
 そなたには嫌われとうないからな」
「はい。
 大好きでございます父上」
「うむ。
 では善は急げじゃ」
「はい。
 よろしくお願いもうしあげます」
 と言う話になった。
 早速、【似顔絵師】を呼んで【庄助】の【人相書き】をしてもらい、【訪ね人】と題して、城下町に張り出された。
 だが、不思議と【庄助】の事を覚えている町民は1人もいなかったのであった。
 消えた【庄助】。
 その行方は知れなかった。


第十一章 【庄助】君?


 【庄助】が消えたと知った時から早、10日の月日が経った。
 だが、一行に情報は無かった。
 それと時を同じくして、城下町ではとある事件が起きていた。
 町民が、
「また出たぞぉ~。
 辻斬りだ。
 また、やられたぁ」
 と言った。
 斬られた男性は死亡。
 犯人は不明だった。
 斬られた男性の息子だろうか、
「おっとぉ~
 おっとぉ~。
 起きてよ、おっとぉ~
 うわぁぁぁぁぁぁぁっ」
 と泣き崩れている。
 町民は、
「ひでぇ。
 誰がやったんだ。
 あんな幼子がいるってぇのに……
 あんな事をやるやつは人でなしだ。
 鬼だ。
 悪魔だ。
 畜生だよ」

続きます。