【千愛姫】は、
「あぁ。
わかった。
妾も同じ事をしたからな。
妾の方が先の時間まで【先読み】が出来るようじゃな」
と答えた。
それを聞いて【志藤 藤丸】は、
「なるほど。
僕は【半憑依】で半分だけ【憑依】させて、残る半分は僕の意思で、【未来視】を使ってあなたの動きを呼んでいたんですけど、まさか同じ事をして返されるとはね。
完敗です。
僕の負けですよ」
と言った。
【千愛姫】は、
「うむ。
じゃが、そなたの闘いも面白かった。
気に入ったぞ。
いずれ引き抜くゆえ、覚悟しておくが良い」
と【志藤 藤丸】にも誘いの言葉をかけたのだった。
最後に【斜月藩(しゃづきはん)】の【大将】、【北里 礼花(きたざと れいか)】との闘いをプレイバックだ。
【審判】が、
「それでは、本日最後の挑戦者、前へ」
と言うと、【北里 礼花】が、
「わたくしは【北里 礼花】と申します。
よろしくお願いしますわ」
と言った。
【千愛姫】は、
「そなたはおなごではないか?
おなごなのに、何故、この【求婚試合】に出ておるのじゃ?」
と聞いた。
当然の質問だ。
【求婚試合】とは男性が【千愛姫】に【求婚】するために行う【試合】の事だ。
当然、全員、男が挑戦して来るのだとばかり思っていた。
【北里 礼花】は、
「あらっ?
女が出てはならぬとは存じておりませぬ。
わたくしは代表者なので、女でもかまわないと思うのですが。
それとも【千愛姫】様は、おなごが相手では不満でございますか?」
と聞いた。
【千愛姫】は、
「いや……
かまわぬ。
かまわぬが、妾も自らの結婚がかかっている故、手加減は出来ぬ。
それでもかまわぬのか?」
と聞き返した。
【北里 礼花】は、
「えぇ。
かまいませんよ。
姫様にはおなごでもここまでやれるんだという所を是非ともご覧いただきたいですわ。
わたくしは【礼史朗(れいしろう)】様の秘蔵っ子です。
お覚悟めされ」
と言った。
続きます。