(01)【猛月藩(もうづきはん)藩主】とその【第一側妻】の次男、【猛月 源流斉(おうづき げんりゅうさい)】との【求婚試合】が執り行われることになった。
【婚礼決戦】では無いので【第三国】でやる必要は無く、舞台は【千愛姫】の地元、【闘月藩】でと言うことになる。
【審判】が、
「それでは、【千愛姫】様求婚の儀。
【求婚試合】を始める。
挑戦者、前へ」
と言った。
そこへ、【先鋒】の【田中 丈一郎(たなか じょういちろう)】が、
「おう。
【田中 丈一郎】参る」
と言って前に進み出た。
ゴツゴツした腕、
女性の胴回りより大きな腕廻り。
丸太のようなもも。
見るからに強そうだ。
【田中 丈一郎】は、
「はっ。
ワシは【階段曼荼羅(かいだんまんだら)】第五段(だいごだん)風嵐鬼(ふうらんき)、
ワシは【階段曼荼羅(かいだんまんだら)】第五段(だいごだん)風嵐鬼(ふうらんき)、
ワシは【階段曼荼羅(かいだんまんだら)】第五段(だいごだん)風嵐鬼(ふうらんき)、
かぁつっ!」
と言った。
【風嵐鬼】――どこかで聞いた名だ。
そう。
【風嵐鬼】とは、以前、【幸士郎】と【百合姫】の【婚礼決戦】において、【鏡月側副将】の【千田 万次郎(せんだ まんじろう)】が【憑依】させた【鬼】である。
呼び出せる【鬼】の数は決まっているため、他の誰かが被って呼び出す事もあるのである。
【風嵐鬼】と言えば、【千田 万次郎】がベテランの【木村 直弼(きむら なおすけ)】を破った事でも記憶に新しかった。
この強敵を相手に、【千愛姫】はどう戦うのであろうか?
勝負は――
「そこまで。
勝負あり。
勝者、【千愛姫】様」
と【審判】が告げる。
瞬殺だった。
一撃KO。
やはり、まともに戦っては【千愛姫】には全く敵わない。
【千両箱】を積んでもどぶ川に捨てる様なものだった。
続きます。