【炎刀鬼】が炎の剣で斬りかかる。
 【長富 裕哉】は氷の盾で防ぎつつ、氷の槍を作りだし、【炎刀鬼】を突き刺そうとする。
 が、【炎刀鬼】はそれをはらりとかわし、蹴りを見舞う。
 【長富 裕哉】は吹き飛ばされる。
 見届け人達から、
「おぉ」
「これは……」
 と言う声がする。
 だが、【長富 裕哉】は計算して飛ばされたのだった。
 飛ばされた位置から、【炎刀鬼】までの距離と【平田 泰善】までの距離は後者の方が近い。
 【召喚師】は【召喚】している間、【召喚】したものに対して神経を集中させているから、無防備に近い。
 その【召喚師】の弱点をついて、一気に距離を詰め、【平田 泰善】の首に氷の刃を突きつけた。
 のど元に刃を突き立てられた【平田 泰善】は、
「ま、参った。
 降参する……
 参った……」
 と言った。
 審判が、
「勝負あり。
 勝者、【長富 裕哉】」
 と宣言した。
 【先鋒戦】は【鏡月側】・【長富 裕哉(ながとみ ゆうや)】が勝利した。
 【決戦】の場合、殺し合いが多いのだが、【婚礼決戦】になる場合、【鏡月側】が最終的に勝利した場合、【幸士郎】だけでなく、【代表】として【決戦】に出た者も引き取れるので優秀な人材が欲しい場合、殺さないで屈服、降参させると言う場合が多いのである。


第五章 婚礼決戦(こんれいけっせん)2


 【先鋒戦】が【鏡月側】の勝利となった【次鋒戦】は、
 【闘月側】・【的場 尚三(まとば しょうぞう)】対【鏡月側】・【近田 輝之(ちかだ てるゆき)】の闘いとなる。
 【的場 尚三】の得意【三闘技】は【憑依】、
 【近田 輝之】の得意【三闘技】も【憑依】である。
 つまり、【憑依】対【憑依】の闘いとなる。

続きます。