【幸士郎】は、
「不満では無いのですが、納得いきませぬ」
と言った。
【天運】は、
「そう言うな。
これで五分五分の条件になるのじゃ。
本来、【決戦】とは五分の条件で行われるものなのじゃ。
【千愛】を使うのはそれに反する事なのじゃ。
あの子は強い。
強すぎるのじゃ。
無敗の戦姫。
その名が広まっておるから、誰も【決戦】であの子の参加を認めないのじゃ。
【決戦】であの子が使えるのはあの子自身の事だけじゃ。
それ以外は無理であろうな」
と言った。
【幸士郎】は、
「わかりました。
【千愛】殿のご厚意に対して申し訳ないと思いまするが、他の者に頼むとします」
と言った。
「すまぬな。
そうしてくれ。
本来、【決戦】の場に【藩主】の姫が出ること自体が異例なのじゃ。
【決戦】には武将が出る決まり。
それが本来の姿なのじゃ。
そう思うて、【千愛】の事は諦めてくれ」
「わかりました父上。
真に残念ではありますが、【千愛】殿の協力を諦めまする」
「そなたの無念もわかる。
【千愛】の力は圧倒的じゃからな。
あの子が参加するのとしないのとでは【兵】の指揮にも関わって来る。
あの子が男だったら、さぞや立派な武将になったであろうな」
「そうですね。
私もそう思います」
「うむ。
では、代表者5名はそなたが選べ。
ワシはそれに従う。
他の者もそれで異論は無いな?」
と言う話になっていた。
こうして、【第一側室】の【長男】、【幸士郎】は、重鎮達のアドバイスを聞きながら、【代表者5名】を選んだのだった。
会議が終わって、【幸士郎】は、【千愛姫】に会いに行った。
【千愛】は会議には参加して居ない。
【千愛】は【正妻】の【娘】なので、【第一側室】の【子供】の【婚礼会議】には参加は認められて居なかったのだ。
【千愛】は、
「兄上。
妾はいつでもかまわぬぞ。
兄上のため、【鏡月】の代表者5人抜きをしてやろうぞ」
と言った。
続きます。