【庄助】には夢があった。
【寺子屋】の【先生】になるという【夢】が。
そのためには様々な【知識】が必要となるのだが、【盲目】なため、【書物】も読めない彼にとっては不可能に近い事だった。
だが、少しでも役に立てるならと【千愛姫】は【お美津】として、彼に【読み聞かせ】をしていた。
【戦姫】ではなく、【恋する乙女】で居られるこの【庄助】との一時が、【お美津/千愛姫】にとって幸せな時間だった。
【庄助】は【盲目】である事から【お美津/千愛姫】を顔やスタイルだけで判断する事はない。
彼女の内面を見てくれるのだ。
そこも、【庄助】の事が好きな理由だった。
そう。
【千愛姫】は【庄助】に首ったけだった。
だが、2人の身分はあまりにも違う。
【庄助】は貧乏長屋の住民。
【千愛姫】は、【闘月藩藩主】の娘。
年齢も【千愛姫】の方が7つも上である。
この2人が結ばれるためのハードルはたくさんあったのだった。
だが、それでも少しでも近くに居たい。
そう思う【お美津/千愛姫】だった。
【お美津/千愛姫】は、
「庄助君」
と言った。
【庄助】は、
「なんですか、【お美津】おねえさん?」
と聞く。
【お美津/千愛姫】は、
「ううん。
何でもない」
と言った。
【庄助】は、
「どうしたのですか?」
と聞く。
【お美津/千愛姫】は、
「ううん。
幸せだなぁ~って思って」
と言った。
意味のない会話。
それも楽しかった。
続きます。