第二章 【千愛姫】の思われ人
「【姫様】。
【千愛姫】様。
どこへおいでですか?
【千愛姫】様?」
「またですか?
【姫様】。
お願いです。
出てきてくださいまし。
【姫様】」
「【姫様】。
出てきてくださりませんと困ります。
【姫様】。
お願いいたします。
【姫様】」
と【侍女(じじょ)】達が探している。
【千愛姫】が姿を消すのはいつもの事だ。
彼女は何処に?
彼女は正体を隠し、城下町に来ていた。
彼女を確認した町人達は、
「お、【おみっちゃん】今日も元気だねぇ」
「あらっ、
【おみっちゃん】。
ちょいとこれ、試食しておくれよぉ」
「今日も綺麗だねぇ、【おみっちゃん】。
俺と付き合わないか?」
と話しかけていた。
【おみっちゃん】?
それはどういう事か?
【千愛姫】は【お美津(おみつ)】と言う偽名で、町を訪れていた。
「お、【おみっちゃん】今日も元気だねぇ」
と言う事には、
「うん。
【源】さんも元気ねぇ」
と答え、
「あらっ、
【おみっちゃん】。
ちょいとこれ、試食しておくれよぉ」
と言う言葉には、
「どれっ?
うん。
美味しい。
これいけるよ、おばちゃん」
と答え、
「今日も綺麗だねぇ、【おみっちゃん】。
俺と付き合わないか?」
と言う言葉には、
続きます。