(10)【当主と第一側室の長男】/【闘月 幸士郎(とうづき こうしろう)】、
 (11)【当主と第一側室の次男】/【闘月 桃士郎(とうづき こうしろう)】、
 (12)【当主と第一側室の長女】/【闘月 千晴(とうづき ちはる)】、
 (13)【当主と第一側室の次女】/【闘月 千雪(とうづき ちゆき)】、
 (14)【当主と第二側室の長男】/【闘月 奉士郎(とうづき ほうしろう)】、
 (15)【当主と第二側室の長女】/【闘月 千鳥(とうづき ちどり)】、
 (16)【当主と第三側室の長男】/【闘月 咲士郎(とうづき さきしろう)】、
 (17)【当主と第三側室の次男】/【闘月 明士郎(とうづき めいしろう)】、
 ――となっている。
 見ればわかると思うが、【天運】の息子には【~士郎】、娘には【千~】と言う名前が与えられている。
 これは【天運】の幼名が【士郎】だったのと、【千】は【戦(せん)】からもじったもので決めている様だ。
 【千愛姫】は正妻との間の次女と言うことになっている。
 正妻、側妻との間の子供も多いので、【千愛姫】の兄弟姉妹は、11人居ると言うことになる。
 当然、側妻よりも正妻の子供の方が身分が上なので、兄弟姉妹の中では高い身分となる。
 兄弟姉妹達にはすでに【他の藩】の許婚が居る状態だが、兄弟姉妹の中で最も美しいとされる【千愛姫】にだけは許婚が居なかった。
 それは、【千愛姫】が縁談を全て断っているからでもあった。
 彼女はとにかく、
「妾より弱い男と付き合う必要はない」
 との一点張りだった。
 それでも娘に甘い【天運】はそれを良しとしていた。
 やはり、【藩】を大きくするためだとは言え、最も美しい【娘】を手放したくないと言う気持ちが強い様だった。
 そのため、【千愛姫】の縁談は姉妹に分担されていた。
 つまり、【千愛姫】はフリーだった。
 なぜ、そこまで、縁談を断るのか?
 それは、【千愛姫】には心に決めた相手が居たからだった。

続きます。