「な、何を言っているのかしら?
 わたし、わかんないわぁ~」
「とぼけてもわかってますよ。
 【しからば どくぜん】教授ですよね?」
「ばっかもん。
 【しからば どくぜん】ではない。
 【白樺 徳善(しらかば とくぜん)】じゃ。
 間違えるでない無礼者がぁ」
「やっぱり、【白樺】教授じゃないですか」
「いや……なんの事かしら?」
「今、【白樺 徳善】だと認めたじゃないですか。
 まだ、懲りないんですか?」
「懲りないとはどういうことかしら?」
「最初はネズミでしたね。
 次は食用の豚。
 今度は人間の女性。
 良かったじゃないですか。
 若返りたかったんでしょ?
 それで余生を楽しまれたら良いのではないのですか?」
「ばっかもん。
 ワシは男じゃ。
 女の格好をして満足出来る訳ないじゃろうが。
 最初は、女の身体になってラッキーと思っとったが、見ていく内にワシがワシに視姦されとる様な気がして辱めを受けた様な感覚に襲われるんじゃ。
 ワシは男の身体で若返って若いねーちゃんをはべらしたいだけなのじゃ。
 だから、女の身体なんか嫌なのじゃあ。
 あ……でも女湯に入りたい放題なのは、ちと嬉しいがのぅ」
「………じゃあ、そのままで良いじゃないですか?
 僕に関わらないでくださいよ」
「うるさい。
 ワシの――貴様を手玉にとって後でこっぴどくフッてショックをうけさせてやろうと言う計画をよくも阻んでくれたな。
 ゆるさん。
 ゆるさんぞぅ」
 と言う話になった。
 現在、【女性】の身体になっている【白樺 徳善】とは何者なのか?
 それは自称、【春日井氏】のライバルだった。
 と言っても彼は【春日井氏】のアイディアを盗んでいるだけだが。
 4回目と5回目の【魔王討伐】の時は居なかったが、1回目から3回目の【魔王討伐】の時は深く関わっていた。
 どの様に関わっていたか?
 それを時系列を追って紹介しよう。
 ただし、【勇者】視点で紹介するので、【春日井氏】と【白樺教授】は冒険の後半に限られると言う事だけ付け加えておく。
 では、まず【第一の魔王討伐】についてだ。
 (01)【勇者】が神託を受ける。
 (02)【勇者】が王を拝謁する。
 (03)【勇者】が町を出る。
 (04)【勇者】が最初のモンスターと闘い、中から【悪の魔法使い】の封印で眠っていた【善の魔法使い】を救い出す。

続きます。