もちろん、【嘘】である。
 【古都】との事を利用して、過去の人間だったと言う事にして、雲隠れしたのだ。
 本人は足早にとんずらを決めていた。
 【春日井氏】は、
「はぁはぁはぁ……
 なんとか誤魔化せたかなぁ……」
 と言った。
 【チェルシー】は、
「ご主人様、逃げ足だけは速くなったにゃんね」
 と言った。
「そうかな?」
「そうですにゃん」
「にしても、【古都】さんが過去の人だったなんて詐欺じゃ無いか」
「その【古都】さんはどういう女性だったですかにゃん?」
「そうだなぁ……
 素朴で……
 一緒に居て落ち着きそうな……
 そんな女性かな?」
「それがご主人様の好みかにゃん?」
「そうかな?
 そうなるのかな?
 今回、初めて僕の好みが解った様な気がしたよ」
「私もその【古都】さんに会ってみたかったにゃん」
「僕の中では【チェルシー】君も会ってたんだけどね。
 やっぱりあれは幻覚だったのかなぁ……」
「私は知らにゃいので、幻覚だと思うにゃん」
「そうだね。
 残念だ。
 彼女になら、自分の全てを捧げても良いと思ったんだけどな」
「ちょっとジェラシーにゃん」
「大丈夫。
 君も大切だよ、【チェルシー】君」
「ありがとですにゃん」
「じゃあ、行こうか。
 今度は飛行艇に乗ってみようか?」
「飛行艇にゃん?」
「そう。
 飛行艇。
 空を飛ぶ乗り物だよ」
「空を?
 楽しみにゃん」
「そうだね。
 僕もだよ」
 と言う話をした。
 こうして、また、【第五の勇者パーティー】からも逃げ出したのだった。

続きます。