何とか全員、そっちの話をする事で納得して貰えた様だ。
だが、いつ自分の純潔が奪われるかわかったものでは無かった。
腹を空かせた雌ライオンの檻の中に放り込まれた兎の様な心境だった。
【春日井氏】は、
(早く。
早く討伐しなくては……
それで、すぐに逃げよう)
と思った。
そんな【春日井氏】の思惑に気付くことも無く、【黒の魔王】の話になった。
二桁の【黒の彫刻画】を全て、破壊しているため、無数に沸いてくる三桁代の【黒の彫刻画】が出てくることはもはやない。
残った【黒の魔王】の【主力】、10枚の一桁代の【黒の彫刻画】の内、9番の【古き良き時代の乙女の肖像彫刻画】は【春日井氏】が破壊したため、欠番となっている。
つまり、残るは0番から8番までの9枚の【黒の彫刻画】を破壊すれば、【黒の魔王】は浄化されて消えると言われている。
残った9枚の【彫刻画】は、
(01)8番の【泉に浮かぶ女騎士の肖像彫刻画】、
(02)7番の【森の中の娼婦の肖像彫刻画】、
(03)6番の【塔の上の裸婦の肖像彫刻画】、
(04)5番の【洞窟の中にたたずむ女主人の肖像彫刻画】、
(05)4番の【空の城の幼女の肖像彫刻画】、
(06)3番の【巨蝶に乗った女将軍の肖像彫刻画】、
(07)2番の【魔物を従えた老婆の肖像彫刻画】、
(08)1番の【月から来た姫君の肖像彫刻画】、
(09)0番の【黒の魔王の肖像彫刻画】、
となっている。
どうやら、一桁代の【黒の彫刻画】は全て【肖像彫刻画】の様だ。
【肖像彫刻画】とは【肖像画】の様なものだ。
中心には対象となる人物などが描かれており、その廻りに添え物として、風景が描かれている。
(09)0番の【黒の魔王の肖像彫刻画】とは【黒の魔王】そのものを指す。
この0番を破壊する事が最終目標となる。
【春日井氏】を加えた【彫刻画女傑】のメンバー達は、まずは、(01)8番の【泉に浮かぶ女騎士の肖像彫刻画】に挑む事にした。
この【黒の彫刻画】も何らかの特殊能力を持っていると考えられる。
(01)8番の【泉に浮かぶ女騎士の肖像彫刻画】は、とある寂れた廃神殿に飾られていた。
誰も訪れる事が無くなった神殿で、手入れも全くされていない。
ここは夜な夜な【女騎士】が現れ、闘いを挑んでくるのだが、めっぽう強いらしく、誰も勝てないのだと言う。
これに対抗出来るのは、【彫刻画女傑】達が作り出す、【彫刻画】だけだと言うことになっている。
続きます。