【チェルシー】は、
「ご主人様は綺麗だから、何でも絵になるにゃん」
とうっとり顔だ。
意外な一面。
ずっと知らずに【チェルシー】と過ごしていた事に少なからずショックを受ける【春日井氏】だった。
【春日井氏】は、
「と、とにかく、今日はもう寝よう。
疲れたよ……」
と言って早めに就寝した。
だが、【悪夢】にうなされて、
「ひぃぃぃぃっ」
と言って飛び起きたりして、あまり、寝付きが良くなかった。
それは、受付の男性に迫られた事と、【チェルシー】の趣味が発覚した事のダブルショックが原因なのは間違い無かった。
このように、【宿に泊まる】だけでも気が休まる暇がない。
それが彼の人生だった。
第五章 彫刻画(ちょうこくが)
翌朝、早々に【宿屋】を出る。
落ち着かなかったからだ。
ゆっくり休めなかった。
この【宿屋】は諦めて、次の宿泊地でゆっくりしようと決めて、早めに出立(しゅったつ)したのだった。
今回は【汽車】での旅ではなく、【船】での旅をする事にした。
【豪華客船】とまでは行かないまでもそれなりに大きな【船】の乗船券を手に入れ、【春日井氏】と【チェルシー】は乗船した。
【船】の名前は、【クイーンハイランダー号】だ。
【クイーンハイランダー号】の2等客室に【春日井氏】達は案内された。
【クイーンハイランダー号】は、
【特等客室】、
【1等客室】、
【2等客室】、
【3等客室】、
【4等客室】、
の5種類あり、値段もそれだけ変わって来る。
【春日井氏】が買った【2等客室】は良くも無ければ悪くもない客室だった。
庶民が贅沢して、買うレベルの客室であると言える。
【船室】にはバストイレが常備されている。
1人旅で入るなら問題ない客室と言えるだろう。
【春日井氏】は、
「ふぅ。
今度こそ、落ち着いてきたな。
【チェルシー】君。
この後、どうする?
食事にはまだ早いと思うけど」
と聞いた。
続きます。